星辰の女神
「高濃度光子反応、接近中!」
星間軌道に乗ったあとしばらくから、突然警報声が全艦に大きな声で響いて来た。
一体何かあった、心配したけど、すぐ安心するようになった。それはこれからのアナウンスと共に、警報声が止まったから。
「みんなさん慌てる必要がないんですよ。大丈夫です、それは私の知り合いですから」
それはアリスの声、そして後ろに何かが議論している声を聞こえた。
念のため、シンは指揮室に向いた。もちろん僕も付いている。
そこには、一人の見知らない女性がいる。
「今回の件、本当にご苦労様でした」
「その話だけでわざわざ投影体を使いますか?サイカ」
さいか!?
「私はあなたと何世紀ぶりなのに、いきなりそんな話ですか?ミヤビ」
みやび!?それにと言う事!?
「ほら、説明しないと、周りは驚いているじゃない?」
アリス、つまり聖魔の女神はそのさいかと言う女性をツッコミしたけど、僕は本能的にそのさいかから危険の匂いを感じた。
「これは失礼、私は星辰の女神、モルカイドアーザンです」
星辰の女神!?つまりアリスの本体である聖魔の女神と同じ創世の女神の一人なの!?どうしてここに?
外の景色はそれを僕に答えた。
とても大きなものがこの大聖殿艦の隣りを通った。大きすぎて、何物には確認できない。
「本名が長すぎますから、正式な場合を除く、私たちはこのような仮名を使っています」
星辰の女神様は窓外の景色を無視しながら、話を続いた。
そしてそれもそうだね、その名は本当に長すぎる。舌が噛みぐらいだ。
でもさいかっていうのはただの偶然なのか?
「お久しぶりです、星辰の女神様」
マーヴェレヴェス様は忙しくやって来たのようだ。
その恭敬の様子から見ると、これは冗談ではなさそうだ。
「マーヴェレヴェス、あなたも何か短い名前に変えてどうだ?」
本当にマーヴェレヴェスより上の態度をしている。そしてマーヴェレヴェス様は苦笑いをした。
「ご冗談を」
「とにかく、今回は本当に大変よくできた。お疲れ」
「はい、ご褒めいただいて、ありがとうございます。しかしこれは私一人で達成できる事ではありません。どうかこの船に乗っている英勇たるアースの民に讃えていただきたいです」
「それはさっき言ったんじゃ…もっと正式に?わかったわ」
どうやらマーヴェレヴェスのお願いの目に負けたから、星辰の女神像は少し考えてた。
「勇敢たるアースの民よ、あなたたちの勇気のおかげで、世界は救えられた。創世の女神の一人として、あなたたちの功績を讃えたい」
「ありがとうございます、女神様」
いつものように凛が代表して女神様に礼をした。
「ではミヤビ、ちょっといいか?」
「なんでしょうか」
アリスはカミトの肩に乗っているから、カミトとアリスは星辰の女神と共に指揮室から出て行った。
「あなたはカミト?」
「そうだが?」
「私から言わなくても、『あのもの』の扱いは慎重すべき事は既に理解していると思うけど」
「懲罰は俺自身じゃない、俺の大切な人に、実に高明かつ恐ろしいことだ」
「ご理解できてよかった。では私はそろそろ行かなきゃ、また会お、ミヤビ」
「たまにはあなたも世界の心に帰ればどうです?ワカナとレンファもあなたと会いたいよ」
「いつか、世界には光が要らなくなった時、それは私が帰る時」
「それもそうだね」
「カミト、世界はあなたに任せた」
「俺にとってはちょっと重すぎると思わない?でもこの力は悪用しないと約束する」
「今のあなたはそれでいい。では」
帰って来たのはカミトとアリスだけ。星辰の女神様は行ったのか?
「何か話したの?」
えりなは凛より先にカミトに聞いた。どうやら心配しているようだ。
「いや、なにも。久しぶりだから、アリスと世間話をしただけ」
「そうか」
カミトの返事から変な気がする、気のせいか?それとも僕は極光神剣を知ったから変を感じているのか?
「あの巨大のものは星辰の女神なのか?」
アリスの本体は既にバレてしまったから、凛はアリスに聞いた。おそらくカミトもアリスで極光神剣の事をカバーするでしょう。
「その通り、それは彼女の本体『星辰龍』との事です。そして私の本体は聞かないように」
凛やえりながそのまま聞き続きたいが、アリスにより先に阻止した。でも星辰の女神は星辰龍だったら、聖魔の女神は聖魔龍になる事だよね?
ふと強烈な殺気を気づいてしまった。その殺気の方向を見ると、アリスは僕の考えを見抜いたような目で僕を見ている。
やっばり考えをやめておこう。
「星辰の女神様が離れました」
えりなから凛に報告した。凛はようやく表情を緩いだ。
「よし、警報解除。一般警戒シフトに入って」
えりなは凛の命令を艦内でアナウンスで流れていた。
「お邪魔しました」
シンも帰るつもりだから、僕はシンの肩に登った。
「おい、シン」
指揮室から出ると、カミトはシンを呼び止めた。
「なんだ?」
「念のため確認したい。『あれ』の事はしばらく黙っての事は覚えてるよな」
「もちろんだ。さすがの俺でも『あれ』の危険さを知っている」
「ならよかった」
「では」
「ああ」
カミトは安心してほっとしたようだ。一体どれだけ知らせたくないんだよ。でも「あれ」って…極光神剣の事だよね。
「なんと星辰の女神と会ったのか!俺も行くべきだった…」
サファリアンは羨ましいの顔をしている。
「そろそろ玲様のところに帰る方がいいじゃない?」
「確かに。では問題があったらまた来るぞ」
「グランド様は随分シンの事を気に入ったね」
多分サファリアンは一応元軍団長だから、クロエはサファリアンの事を敬語を使った。
シンとそれなりに気が合うから、多分気にしないだろ。
「まあ、その迷わず見知らず世界へと勇気は確かなものだ。クロエもだけど」
シンは優しくクロエの頬を撫でた。おい、いきなりイチャイチャしないでくれる?
なんだかサファリアンの気持ちを理解してしまった。
お待たせしました。
次回から物語りの舞台はアースに帰ります。




