閑話 オーク襲来イベント
この世界に閉じ込められて早2年
しばらく鳴りを潜めていた。魔物の大進行がまた来てしまった。
ここは攻略最前線、上級プレイヤーが結集する町、我々がデスゲームに閉じ込められたプレイヤーの希望なのだ。
少しでも早く撃退してセカンドやファーストに救援を送らなければ、こんなオークごときにてこづってる場合ではない。
そうサードには救援を送る必要がない。どういう事かと言えば我々最前線のフォースが孤立しないように徹底的に防御と罠で固めて更に備蓄も念入りに貯蔵しておいた。
無理に打って出ずに隙間からチクチク矢を撃っておけばそれだけで半年は耐えられるようになってる。あそこには更にフォースで重傷を負ったプレイヤーやNPCを治療する聖女隊が待機していて体制は万全なのだ。
つまり今シンプルにやるべきことはこの苦境から我々がいち早く抜け出して駆けつけることだ。
なんてことだ。早くかけつけないといけないのにこいつら堅すぎる。しかも昨日致命傷を与えたはずの個体の傷が半分ほどまで回復力してる。
どうやら我々は時間稼ぎされてるようだ。
リスクを背負って秘密兵器を出す必要があるかもしれない。
頼む。持ちこたえてくれ。。。
くそ。。。後少しだったのに敵に増援だと?
これはもう他の町は駄目かもしれない。。。
ピカッ
ズドオオオオオーーーーン
目の前の魔物の集団が吹き飛んでそこに場違いにのんびり進んでくる集団
あれはギルド連合?
「取り込み中すいませーん。セカンドのGからお届け物で~す。」
我々は何を聞かされてるのだろうか?
プレイヤーでも好感度で戦ってくれる戦闘アシストNPCですらない非戦闘キャラクターのギルド職員達がセカンドのGとやらのお届け物ついでに既に我々以外の都市は解放済みだと言う。
L品質という聞いたことのないポーションは大樽なみなみに対して1本で使うらしくその原液ポーションがここに1万本も届いたのだ。
荒唐無稽な話しだったのだがいつまでも疑ってても話しが進まないと酒場に転がされてた大樽に水をなみなみと入れてそのポーションが乱暴にぶちこまれた。
そこからわずかポーション瓶1本分を差し出され有無も言わせない笑顔で「どうぞ」と言われた
私のような利き腕を無くした者よりも他の戦士を優先した方が良いと言いそうになったものの良いから飲めと言わんばかりの圧力についつい飲んでしまった。
「腕が生えたぁぁああああ~」
「我々も最初は詐欺を疑ってましたが皆さん同じ反応します。こうした方が話しがスムーズなんで強引な手を使ってすいません。新しい装備や服それから石鹸やシャンプーやリンスを1000回作れる魔道具も持ってきたので良かったら使ってみてください。G がおっしゃるにはこの馬車の分は無料サンプルらしいです。
ただ今回は我々の輸送費だけお願いします。
後こちらがGなる人物の商品の価格カタログです。」
見たことない品質がずらっと並んでる。
私のとなりでカタログを覗きこんだ戦闘のエースの隊長が震える声で
「あり得ない。なんでここにのんライのバランスブレーカーが載ってるの?あれもこれも全部おかしい。嘘よ!私達のあの楽しかったのんライはあの日終わったのよ!うぅぅグスッ」
泣き崩れる彼女に職員が優しく微笑みながら無言でとある料理アイテムを差し出す
はっと見開いた彼女はそれを1口齧ると
「懐かしいよぉ、これネタアイテムの外れ饅頭じゃんのんライ名物くそ不味饅頭だ。」
「Gからこれが分かる方への伝言です。
『のんライの件はすまなかった。
生き残ってくれてありがとう』
とのことです」
その日もう攻略なんかとっくに諦めてた上位プレイヤーの1人に希望の光がさしこんだのだった。
元のんライ廃人のバトルアシストオフ派でバランスブレーカーを最後まで使わなかった元トッププレイヤーの快進撃が始まった瞬間だった。
バランスブレーカーよりももっと強い武器があったなかそのバランスブレーカーを手にした彼女を止められるエリアボスや徘徊ボスはフォース周辺には存在しなかった。
ファーストで引きこもってた彼女の元に小包と一通の手紙が届いた。
『フォースで待ってる』
とだけ書かれた手紙と小包の中にはあのバランスブレーカーが入っていた。
彼女こそバランスブレーカーでボス瞬殺動画をあげてしまった張本人で本来手紙の主と彼女はあの1件以来犬猿の仲だったのだがこの閉じられた世界では悪魔の邪道剣バランスブレーカーは希望の象徴となったのだ。
こうしてファーストで燻ってた元廃人勢は1人また1人とバランスブレーカーを手にフォースにかけつけたのだった。
魔物襲来から収束そして元のんライプレイヤーの覚醒。この一連の騒動はのちに
第1次Gの奇跡と呼ばれる
システムメッセージ
MIYAVI111が作成した『キリキリはケン通称バランスブレーカー』を通して特定のプレイヤーに特殊称号『のんびりライフオンライン』が与えられました。
このログは削除されました。
蛇足であるがセカンドに襲撃かけようとしたモンスターの集団については詳細は省くが門番が気づく前に可愛らしい動物の装備を着た幼女達が空から一方的にアイテムをばらまいただけで終わったと言えば察することができると思う。。。
なのでセカンドにいたプレイヤーも町の人々もモンスター騒動を知らず、冒険者ギルド職員だけが放置されたモンスターの後始末に奔走してたという。本来冒険者は討伐した魔物の処理は義務なのだがその場にはるくん含めて1人も登録者が居ない場合、一般人が魔物を討伐することを想定していない為こういう事態が起きるのだ。
幼女既にトッププレイヤーより強い件
~セカンド調薬ギルドマスター室~
「あの~GからLポの追加発注まだないの?ってせっつかれてまして…」
調薬ギルドマスターは減らないLポの在庫に首をふるだけだった。
高騰気味だったポーション末端価格は徐々に下がっていった。
G「Lポ全然減らんからLポ原料にして大樽希釈用100時間ずっと動き続けられるエナジーポーション作ろうかな?」
調薬ギルドマスター「絶対辞めてください そんなんあったら。ブラック一直線じゃないですか労働環境のバランスブレーカーは絶対に駄目です。」
G「うん。ブラックは駄目だな。減らないなぁ」
SSS品質でもバランス崩壊するんだからレジェンド品質の暴走はあかんのよ。。。
一方未解放の町フィフス付近で奮闘していたゲームマスターの一行はLポやバランスブレーカーをはじめとするチートアイテムがばらまかれたという情報を知り、
「あんのクソGの野郎~」
と憤慨しつつも正直助かったと声に出さずにへたり込むのだった。
筆者からの一言
バランスブレーカーの正式名称クソだせぇ
こんだけ引っ張っといてこれは酷い。。。
(夢で見たストーリーを小説にしてるだけなので苦情は受けつけません)




