第18話 心境の変化
今日からは6時更新となります!
毎日出来るかわかりませんが……それでも頑張りたいです!
夜とティアは服屋の前に来ていた。
外にはドレスやローブの見本が飾られており、どこか高級感漂う外装になっていた。
ノワールの爺さんが紹介してくれたということで信用な出来るものだと思っている。
(なんか最近簡単に人を信用するようになったな)
夜はこの世界に来てから人との交流も多く、気が緩んでいる気がしていた。
この世界は何かと夜に甘いのだ。
この世界に来た途端に好きな人ができてその人と付き合うことになったり、自分の力が誰もが知らない強い力だったり、それを見込んでギルドランク高ランクのセカンドにされたりと夜にとって甘い生活を送っていた。
その間に出会った人たちは皆信用に値するいい人たちである。
そんな人達が当たり前のように近くにおり、新たに会う人に最初から警戒心を無くし接しているのだ。
この世界に来る前の夜とは大違いである。
ノワールを信用するに値すると思った部分というと
(やっぱり、ティアを心配してくれたことが大きいな)
夜はティアには徹底的に甘いのだ。
そんなティアを心配してくれるだけでこの人は信用できるという基準になりつつあった。
だがそんな基準にしてしまうと、そこを悪人に突かれる、なんてことになる可能性もあるのだ。
(気を引き締めないとな)
服屋に入る前に夜はそんなことを考えて、服屋に入ることにした。
服屋の内装は意外とシンプルで真っ白な壁にちょっとカラフルなラインが入っているぐらい、だが服は色とりどりの種類が大量にある。
(本当に何でもある服屋だな)
夜は何気なくティアの方を見てみるといつもの無表情に似合わないぐらい目をキラキラさせてゆっくりと見回していた。
(女の子だな服を見て喜ぶなんて)
ティアの方を見てそう思う夜。
普段から無表情で無口なティアはどこか女の子らしさが足りていない気がしていた夜はこんな表情を見て嬉しく思う。
無口と言ったが決して話さないわけではなく、夜以外の前で話すというのが得意ではないのだ。
(無口、無表情は昔のことも関係してるしな)
ティアは昔両親や周りの人達に酷い目の合わされており奴隷のような扱いを受けてきた。
奴隷のような扱いはこの16年間ずっとされてきた事だ。
そんなことを突然変えろと言われても無理な話だった。
(ちょっとずつ治るといいな。無理か知れないけどな…)
夜はティアと出会った際のことを少し思い返しながらティアを見つめていると、ティアの方から話しかけてくる。
「……ローブのある場所あそこ」
ティアはそう言ってローブが大量にある場所を指さす。
それから夜は「行こうか」と短く返すとティアと一緒にローブのところに行く。
ティアは目をキラキラさせながら左から順に見ていく。
すると左の端の近くに白色に所々に銀色が入っているローブを見つけてずっとそれを見ている。
その様子を見て夜は思う。
(白と銀色好きなのか?流石に多くないか?)
などと夜は思うが本人が気に入っているのだがら言うことでもなく心の中に留めておく。
ティアは見ているだけで話しかけてこないので夜から話すことにする。
「ティアはそれがいいのか?」
「……コク」
夜が聞くとティアはゆっくりと頷く。
頷くと同時にティアの目の前にあるローブをとりレジの方へと足を運ぶ。
レジには誰もおらず微かに奥から物音が聞こえてきた。
夜はそれを聞いて奥に話しかけることにした。
「すまない、ローブを買いたいのだが!」
夜が奥に向かってそう言うと奥から元気な声が返ってきた。
「はーい!少しお待ちくださいね!」
そんな声が聞こえてから少しすると奥から走ってくる音が聞こえてきた。
さっきの声からしたら若い女性だなとすぐに分かった。
案の定、奥から出てきたのは綺麗というより可愛いという表現の方が似合う20代の女性だった。
「すまない!遅くなってしまって、ここの店で働かせていただいております。ガーデンと言いま……」
ガーデンと名乗る女性は自己紹介の途中で力が抜けたように声が聞こえなくなる。
夜とティアはその事が不思議に思い夜が代表して疑問に思ったことを聞いてみる事にした。
「どうしたんだ?俺達にへん「もったいないよ!なんでそんな服を着ているの!?」……は?」
突然自分のことを遮って来たガーデンは何を言うかと思えば突然、自分たちの格好に文句をつけられたのだ。
彼女としてはそんな意志はなく言葉を選ばなかったせいで勘違いされても文句は言えなかった。
だが夜とティアは変な意味は無いことをすぐに分かった。
俺達が急に言われて驚き困惑していることを察したガーデンはオロオロし始め急に口を開く。
「すみません!」
店中にそんな謝罪の声が響き渡った。
幸いにも今は別のお客は来ておらず今はティアと夜しか聞いていなかった。
夜はまたもや聞いてみることにした。
「どうしたんだ?急にもったいないなんて?」
「それは…遠くからでもわかる2人の美男美女の顔を見てあの2人はどんなファッションをしているのだろうと楽しみにしていたんですが、表に出てきた時にガッカリしてしまいまして、だから思わず叫んでしまいました。」
ガーデンの言葉は真剣そのものでちゃんと謝っていることも伝わってきた。
夜とティアは別に怒っているわけではなく、突然言わせたことによってビックリしたからどうしたのか、ということを聞きたかっただけなのだ。
「別に怒っているわけじゃないから安心してくれ。一つだけ忠告しておくと言葉は選んだほうがいい」
夜の言葉にガーデンはうめくように答える。
「うぅ、ごめんなさい」
「まぁ、何でもいいからこれを買いたい」
「分かりました!3000オーロとなります!」
夜はそう言われてアイテムボックスから3000オーロを取り出す。
それを見たガーデンは目を見開いて驚く。
「それって、アイテムボックスですか!?」
「ん?あぁ、そうだ」
「凄いですね!一生に一度見られるなんて!」
「と、とりあえず3000オーロか確かめてくれ」
「あ、すみません!え〜と、丁度ですね!ありがとうございました!」
「また、利用させてくれると助かる」
「はい!またいつでも!……ところで、この後時間はありますか?」
「ん?予定はないはずだけど…どうしてだ?」
夜の疑問はティアも同じだったらしくどこか不思議そうなオーラを出していた。
「それは……あなた達にモデルをやって欲しいのですが、ダメでしょうか?」
「なぜ俺達なんだ?」
「それは…こう、ビビッときたからです!」
その言葉に夜もティアも少し後ろに下がる。
直感で先走るやつはろくな奴はいないと思っている2人はこの人はやばいと感じていた。
だがガーデンの顔は真剣で断ろうにも断れない。
夜は目でティアを見るとティアはいいらしく、一度頷いた。
それを見て夜は深い息とともに答える。
「分かった。ただしあまり長くはやらないてくれ」
「はい!ところでお名前を聞いても?」
「あぁ、俺は夜だ。こっちの娘は俺の彼女のティアだ。」
「やはり恋人同士だったのですね。ティアさんの髪はおとぎ話の悪魔の髪ですね。」
「「!?!?」」
ガーデンの言葉に夜とティアは同時に動揺した。
だがその動揺は次のガーデンの言葉で消え去ってしまう。
「でも、大丈夫!そんな綺麗な目に綺麗な髪を気味悪がったりはしません!むしろ可愛くしたいです!」
ガーデンの言葉に安心感を抱きつつ彼女を紹介してくれたノワールの爺さんに内心でお礼をいう夜。
「そう言ってくれると助かる。少しだけモデルになろう」
そう言うとガーデンは奥へと走って行く。
数分も立たないうちに帰ってきた。
その手には大量の服を抱えており、それを見て夜は嫌な予感を抱くのだった。
それから嫌な予感が的中した夜。
ひたすらティアと交代で服をチェンジしてお客に見せるというものだった。
最終的にはかなりの人が店を押し寄せて2人を一目見ようと集まってきた。
ティアが出ると男共が叫び。
夜が出ると女性陣が叫ぶ。
ティアをいやらしい目で見る男共を内心で殺したくもなった夜だが、我慢すること3時間、すっかり日が落ちかけている頃にやっと開放されたのだった。
今回は服屋だけで終わりました。
次は冒険者ギルドにてティアとの初依頼!一応はこの数週間夜だけで依頼は受けておりましたが、まず全く戦闘シーンが無いことに自分でも不安に思っているのでここからはギルド依頼頑張るぞ!
作者)イケメンはいいな〜
夜)突然どうしたんだ?
作者)お前にはわからん悩みさ!
夜)まぁ、もっとかっこよくなりたいとは思うけどな
作者)ゴゴゴゴゴゴ!!!(血涙)
ティア)……ヨル、それ以上言っちゃダメ
夜)よく分からんが了解した




