大好き
『――――実験体ですね』
そうそう…………その声とその眩しい白色は…………なぜかよく憶えてる――――
「――――ャ。スプーシャ、起きて下さい。」
「…………んぁ?…………」
まず寝ぼけ眼に飛び込んで来たのは、薄らぼんやりとした輪郭。それが白い髪と分かると、ようやく顔も見えてきた。
すれ違えば十人中八人は振り返り、残りの二人は恋に落ちるであろう、褐色肌の優男が、あたしの顔を覗き込んでる。
「…………アポロさん?」
「んあ、じゃないですよ。もう朝ですし起きてください…………」
「もう、困ったもんですよ」なんて、今回の相方は苦笑した。
上体を起こせば、ベッドの上。あぁ、そうだった。時差酔いで昨日は寝ちゃったんだった。
「それにしても、良い夢でも見てたんですか?めちゃくちゃ寝言言ってましたよ。なんか笑ってましたし」
「んー」背伸びをしながら思い出すけど、どうだろ。ほとんど覚えてないや。
「…………忘ーれちゃったぜ。えっへへ」
「プッ、なんですかそれ。まぁ起きたんだし良しとしますか。元々、俺達の厄介事に巻き込んでしまったようなものですしね」
「そんな!困ってる人が居たら助けるのは当然――――」
あたしは懐から、ギルドカードを取り出し、まるで自慢するようにアポロさんに見せつけた。
そこに表されてるランクは、光り輝く黄金色。
「――――だってあたし、正義の味方だし!」




