第22話 乙女ゲームの世界に転生してしまったかのようです 2
間違えて作品の投稿を前後させてしまいました。
申し訳ありませんでした。
本日修正しました。
乙女ゲームの世界に転生してしまったかどうかは置いておいて。
そのせいで。
恭介ができない子の皮を脱ぎ捨てたことで、何故かわたくしの株が急増しておりますの。
知らない人にすごく話しかけられます。
本当に付き合っているのか。幼馴染って本当?今と前とどっちが好き?
そして最近、よく男子にからかわれていたのですが、それがピタッと止みました。
本気かどうかもわからず、まれに卑猥な視線、下賤な理由から、放課後一緒に遊ぼうとか連絡先を交換しようとか、恭介の存在を出して馬鹿にする人もいたくらいです。
三学期の初め頃は数回、男子に声を掛けられたときに、恭介が偶然近くにいて、何故か恭介が返事をすることがあったのですが、それ以降声をかけられることがなくなったのでした。
「でも、彼氏の外ずらが急に良くなったんなら別に良いことなんじゃない?
デメリットなんてないでしょ?」
「まぁそうなのですが…。」
放課後の食堂は学生たちの憩いの場です。
といっても利用者は多くありません。一般生徒は帰宅するか部活に勤しんでいる時間ですもの。
食堂はとっくに閉まっておりますし、利用できるのは自販機のみです。
今わたくしも燈子さんも紙パックのイチゴ牛乳を片手に食堂の椅子に座ってお話しています。緊急相談会ですわ!
どうしてあちらの世界にもイチゴやミルクはあったのに、果実水もあったのに、こんなに美味しいものが開発されていなかったのでしょうか。これはあちらの世界に持ち込めば無双できそうですわ!
どうして現代のネット小説では異世界転生ものが流行ってるいるようですのに、イチゴ牛乳を流行らせた描写はみかけないのでしょうか。
現状としてわたくしと同じ立場の主人公の空想小説が流行っているということを知って何作品か参考に目を通してみましたが、米やマヨネーズ、石鹸ばかりでしたわね。
「ちょっと翔子聞いてる?」
「あら。私としたことが、申し訳ありません考え事をしておりました…。
よろしければもう一度言ってた抱いてもいいですか?」
「まったくもう。たまにぼーっとするのは変わってないよね!」
「そうなのでしょうか。私には特に自覚がないのですが。」
「あはは、前から翔子はぼーっとしてたよ!大体は大崎君のことを考えてたみたいだけどね。」
「ふふふ。そうなのですね。」
「うんうん。それでさっきの続きだけど、やっぱり大崎君の中で何か変化があったってことじゃない?」
「変化ですか。」
「うんうん。だって今ってさ、表向き?はお互い付き合ってるって認識だけど、一応記憶が曖昧な翔子とこのまま付き合っていけるかってことからのお試し期間って言うか仮置き?的な感じで付き合ってるってのを継続してる状況でしょ?
記憶が曖昧な頃と違って、そして以前の翔子と違って、今の翔子は変わったよね。もちろん以前の翔子もとっても好きだったけど、より素敵で知的な大人の女性として。
だからさ、大崎君もこれじゃ駄目だと思ったんじゃない?っていうかそうとしか思えない。
だって私が翔子の彼氏だったら絶対焦るよ!
彼女が急にこんなにおしゃれで、勉強もできて、なんでか学生の身分でお金も稼ぎ始めてってさ。
ごく普通の一般男子学生だったら正直手に余るというか一気に自分の彼女なのに高嶺の花だと思う。
でも大崎君は違うよね。
今まではたぶん以前の翔子に合わせてた。
目立たないようにして、まったりほのぼのした距離感と関係性。
だけど翔子が目立ってきたから釣り合おうとしてる。
これって愛だと思うんだよね!!!」
「あ、あ、あ、愛ですか?」
「そうだよ!愛じゃなかったらなんだって言うの?
今の日本社会、能ある鷹は爪を隠した方がやりやすいんだよ。それをわざわざ打たれる出る杭になろうとするなんて。
初めから自分の実力をアピールしたいっていう自己顕示欲の高い人間、というか男はだいたいそうだけど。そういう人はもう初めから前に出てるよ。
それをしてこなかったってことは、そういう欲がない人ってことでしょ?
それを今このタイミングで外に出してくる理由が、翔子しか見当たらないんだよね。
だから言ってるの。
これは大崎君からの不器用なラブコールだよ。
あなたを大切に思ってるってこと。」
「そうなのでしょうか…。」
「そうでしょう。自信をもって。今の翔子も愛されてるって。
翔子が自信を持てないのもなんとなくわかるけど、まぁあくまで今話したことは私の課程だけどさ。大崎君の愛を疑ったり、その現実を受け入れないっていうのは大崎君に対して失礼だからね。
今の話が信じられなくても、違ったとしても、大崎君が翔子に話したこと、これから話すことは疑わないで受け入れなよね。
全くこれから伸びそうな会社の株は自信をもって薦めだすのに、なんで自分の恋愛に対しては自身を持てないのかなぁ。」
「それとこれとは話が違うと思いますが…。」
「いや同じだよ。どっちも不確定な未来に一喜一憂するものなんだからね。」
「燈子さん深いですわ。」
「あはは、じゃあ今度相談&勉強料として、数学を教えてくれない?」
「そんな貸し借りがなくたって、言ってくれればいつでも教えます。」
「うーんじゃあ今度翔子が作ったフリフリの服を私にも着せてよ。」
「それは良い案ですわ!といいますか、ぜひ燈子さんのために、新しくデザインさせてください!つきましては、後日燈子さんの体中のサイズを測らせてくださいね!」
「何かわからないけど、翔子って本当にたまに、おじさんが漏れ出てるんだよね。」
「!!!
それってどういうことですか!?」
わたくしはこの日友人の発言で、今までの人生でもベスト10に入るほどのショックを受けたのですわ。




