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それぞれの戦い~赤鬼と黒鬼~ 2

相克の教会第二十四話となります。

今回は少しですが赤鬼と黒鬼の話をしました。

では本編へGO!

 ディラブとヴェルズリが同時に解放した武具領域は神具と呼ばれるレベルの武具だけが実行できる唯一の武具攻撃手段であり、神具レベルと同調できるだけの強い人間である。

 神具と同調出来るという事は同時に選ばれたと言ってもいい存在である。

 両者が展開した武具領域解放は周囲一帯に真っ赤な血のようなものと真っ黒なヘドロのようなものを展開させ、それに足を浸しながら両者が睨みあっている。

 呪術による武具領域解放は場そのものに影響を与えるものであり、両者の領域は全く同じ効果であり、同レベルの効果の場合は両者の空間が保ち続ける。

 ディラブとヴェルズリは同時に地面を蹴っ飛ばし、同時に大斧を振り下ろそうとした。

 大斧同士が衝突しお互いが衝撃によって少し後ろへと吹っ飛ばす。


「知っているか? 武具領域解放はそれぞれの種族ごとに違う領域効果を持つ。それは同時に種族ごとに展開する形がある程度は決まっているという事。ナーガは周囲の空間を変質させる。ホビットは魔力を物質化させる。ドラゴン族は己の力で空間を満たす。そして、我らがオーガ族は場を魔力で支配する。場の魔力でその場の効果全てを完結させる」

「そして、ナーガ十将軍の下部メンバーを捕獲したのか?」

「ほう…何故そう思う?」

「いくら邪核を取り込んだ人間が魔術を使った封印術を使ったとして、各個撃破に努めたとしても、限界があるだろう。やろうとすれば出来るが、邪核を取り込んだ人間が無理をすれば今後の計画だって何かしらの影響を与えるはずだ。それをお前達が快く思わないだろう。だとしたら、お前達が援護したとしか思えない。お前達が弱らせてから封印術で確保」

「良く分かったな。流石に十将軍。幾ら下部メンバーだとしてもな。お前達がドラゴン大陸で行動している間にこちらは十将軍の下部メンバーを確保していた。お前達の推測通り各個撃破に努めたがな。下部メンバーは武具領域解放に対する対抗手段を持っていないだろうと思っていたし」

「下部メンバーをどうした?」

「しらん。必要分の魔力は貰ったからボスがそのままブラックオークションに封印絵画として出品したよ。あそこは生身の人間の出品は禁止しているが、加工しているなら別に構わんしな」

「? そうなのか?」

「足が付くからな。生身は騒がれたり何か痕跡を残されたり面倒だ。十将軍は政府のトップだけが使える封印術がある。まあ、あの勇者には効かないだろうがな。あのメンバーを封印するだけなら、それを改良すればいいだけ。出品してから動向なんて知らんしな」

「だろうな。そこまで知りたかったわけじゃない。だが、知りたい情報はあらかた知れた。お前をぶっ殺すだけだ」

「やってみろ。もし、俺を追い詰めることが出来たのなら、俺が知っている最低限の情報を教えてやろう」


 ディラブはそんな言葉でやる気を出すほど下部メンバーへの興味があるわけじゃない。

 だが、しかし…ヴェルズリを叩きのめすという意思においては他の誰にも譲るわけにはいかない。

 赤鬼のオーガの伝承を知っていたのはアンヌとジャックとリアンであった。


 赤鬼のオーガ…かつてオーク大陸と後に呼ばれる大陸において最も屈強で最も勇気に満ち溢れた男が居た。

 オーガ族の中でも最も得意なのは場を支配する術式である呪術の中でも赤い鬼を彷彿させるオーラとでも言うべき力を発揮できたと言われている。

 その力を高く買った女神によって世界救済の度に出て、そのまま世界を救って帰ってきたが、彼は大陸を支配しようとはしなかった。

 いや、興味が無かったというべきだろう。

 各地を放浪とする度を得て、その各地で己の磨いた技術と力を残していったと言われており、これを探す旅が変質していった結果が武者修行の旅だった。

 最も今となってはその技術や力が何処にあるのかはオーガの誰もが知ることは無い。

 しかし、偶然にもディラブはジャック達と出会う前の旅、そのほとんどを攻略していた。

 初代赤鬼のオーガはダンジョンの奥地へと隠し、それはダンジョンを攻略する過程で手に入る仕組みになっている。

 ヴェルズリはまだそのことに気が付いていない。

 ディラブはこの旅の中でヴェルズリに対してだけはまだ全力の一部を出していなかった。

 一対一の戦いを好む赤鬼のオーガだからこそこの状況は望むところだったし、それは黒鬼のオーガであるヴェルズリも望むところだった。

 未知数の戦いであるが、ジャック達が知っているのはあくまでも赤鬼のオーガの伝承だけ、黒鬼のオーガは聖典に描かれている内容には何処にも出てこない。

 此処からはジャック達の推測の無いようだが、黒鬼のオーガは初代の後に現れた別の赤鬼のオーガが対峙した相手だろうと推測した。

 このオーク大陸は古くからドラゴン大陸同様に閉鎖的な大陸だったが、それを悪化させた事件が幾つかがあり、その中に常に姿を現すのが黒鬼の存在である。

 災いを成し、存在するだけでも破滅を導くと言われていた黒鬼のオーガ。


「黒鬼のオーガは恐らく邪核に手を出したオーガの末裔だろう。邪核に手を出して取り込んだから子を成さないわけじゃない。子を成しても邪核は受け継がれることは無い。だが、取り込んだことは代々呪いとなって時代を渡るんだ。邪核が目覚めたり動いたりすると呼応するように目覚めるんだろう。そして、それは他のメンバー達も同じこと、実際にヒューマン族とナーガ族の勇者の伝承に伝わる内容には各種族ごとに邪核を取り込んだ人間が多く描かれている。実際に先代はドラゴン族から現れていると言われているわけだし」


 そう、黒鬼のオーガはかつて邪核を手に入れた一族の末裔の中に邪核と共鳴して現れる存在そのものが災いとなる者。

 これが答えであった。


 ヴェルズリは地面のヘドロを大斧に纏わせて斬撃能力として繰り出し、横一線の斬撃をスライディングの要領で回避したディラブ、ディラブはディラブで赤い水で斬撃を纏わせて地面に力一杯叩きつける。

 叩きつけた要領で三つの斬撃を繰り出した。

 斬撃を操るディラブに驚きを隠せないヴェルズリ、理論上斬撃を操るというのはナーガの特性だが、この空間だからこそ出来る芸当である。

 襲い掛かってくる斬撃を掻い潜って行くヴェルズリ、そして、一旦掻い潜り、ディラブが距離を詰めて直接攻撃を仕掛けようとしたとき、ニヤリと笑いながら先ほどのディラブがした攻撃と同じ攻撃を繰り出した。

 見ただけで真似をすることが出来る高等技術に驚きを隠せないディラブだが、赤い水を横一線に薙ぎ払って攻撃を打ち消した。


「驚いたぞ!! 赤鬼のオーガ特有の継承された技術、まさか見れるとは思わなかった! 良いな…このまま第二ラウンドといこうか!!」

「良いだろう。貴様を叩きのめして先に進む!!」

どうでしたか?

次回はディラブVSヴェルズリの決着回となります!

では次は第四章相克の教会第二十五話でお会いしましょう!

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