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逆様の城 3

相克の教会編第二十話となります。

今回はいよいよ勇者の一族の始まりを少しだけ語りたいと思います。

では本編へGO!

 螺旋階段を上って行った先には旧住居群がまだ続き、狼型などの動物を模したモンスターを倒しながら先へと進んでいき、特に迷うことなく先へと進んでいき階段を使って上へと昇って行く。

 先ほどの自然を模した空間に石造りの建物とはうって変わり、金属で作られた何処までも人工的な空間に作られた居住区画。

 多少はボロボロで風化しているが、それでもきちんと綺麗な形で残っていることに驚きを隠せない一行。


「凄いねぇ…古代技術って凄かったと聞いたことはあるけどさぁ。ジャック兄ちゃん達が過ごした中央大陸でも此処まで綺麗に残っているのは珍しいよね?」

「そうだな。多分この遺構だけだろうな。別空間に閉じ込められていたから風化しなかったんだろうな。多分時間経過でおかしくなったところは有るが、それでもそのまま残っているとは」

「昔の住処ねぇ…さっきの所とは違って集合住宅って感じかしら? それも一般人が住んでいた住処? それともこの街の偉い人間よりは一歩下がる立場の人。防衛隊とかそんな感じの人達かしら?」

「官僚や軍の偉い人じゃろうな。そんな人達がこの区画に住んでいたんじゃろう」

「さっきの所とは違ってたくさん人が住んでいたんだろうなって分かりますけど。同時に寂しさが先ほど以上に強いですよね?」


 所々に生活している痕跡が残っている。

 台所に残っている食器や包丁などの道具達、その辺には子供が使っていたと思われるおもちゃなどもそのまま残っていた。

 先ほどは品格の高さ故に小綺麗さが残っていたが、ここは一般の子供たちがそのまま過ごしていたような痕跡が刻まれていた。


「上に聞けばもっと残っている物なんでしょうか?」

「それはともかく所々外で寝泊りしていた痕跡があるな…やはり上からのモンスターの群れから逃げてきたんだろうな」

「探索も終わったし早く上の階に行きましょう。寂しさを感じていても当時の光景が浮かぶわけじゃ無いし」

「それもそうだな。どうやらさらに上に行くにはあの普通の階段を上って行くようだな」


 ジャックとディラブを先頭に上へと続く階段を上って行き先ほどとそこまで違わない居住区画へと辿り着き、更に上へと昇って行く。

 更に上へと上がると徐々に広さと共に居住区画にある住居の広さが狭くなったり、より多くの人が住めるようにと改造した痕跡がしっかりとある。

 だが、街並みが変わり果てているわけでもない。


「随分広くなったね。後…二階?」

「そうだな。だが、ここから上は少し違う感じがするんだ」

「モンスターが強くなっている感じがするわけじゃない。じゃあ、どうしてモンスターが大量発生したのか、その答えがこの上に在る気がする。ジャックはそう言いたいんだろ?」

「モンスターは世界に流れるマナの流れから自然発生するモノと言われており、それ故に出現しやすい場所と言うのはそれなりの理由が在る。だが…」

「この場所は本来マナの流れとは無縁の場所にある。通常この環境下でこんなにモンスターが徘徊するというのは…何より、この上から来ているのがおかしいんだ」

「確かに…恐らくあの螺旋階段に在ったモンスター避けは下の階のモンスターを抑えておくものでしょね」

「上に行き場分かります。それに私…さっきから何か嫌な感覚を感じるんです。邪悪でどす黒いような気配を…」


 ファリーダは上を睨みつけるような感じで見上げ、ジャックとディラブが代表して登って行くと、美しい花々と噴水によって作られた公園とその周りを四つの大きな建物が存在している空間だった。

 問題なのはその四つの建物であり、四つの建物からどす黒い何かが漏れ出ているのが分かった。

 そのどす黒い何かが更に上の階から降りてきているのも建物から見て取れた。


「どうする? 上の階に直行した方が速そうだぞ」

「駄目よ。上へと繋がるのはあの螺旋階段のみ、よく見ると螺旋階段の上には黒い結界みたいなものが張ってあるわ。多分、あの四つの建物に何か細工がされているのよ」

「ジャック様。あの四つの建物にある邪悪な何かは随分前に仕掛けられたもので、真上は…」

「ああ。ここ最近だな。要するに上にあるのが奴らが仕掛けたもので、この四つの建物に仕掛けたのは別の誰かだな」

「だったらその仕掛けを解けばいいわけ?」

「そうだね。ジャックお兄ちゃんなら解けるんじゃないかな?」

「出来る。早めに解こうか、見た感じあの建物自体は複雑な造りをしているとは思えないな」


 ジャックは東西南北に分けられている建物、北側から時計回りの順番で見て回ろうという事になり、北側にある円状の屋根が青色の建物へと入って行く。

 地面は柔らかい土が敷かれており、ジャックはこの場所が畑としての機能を持っていたことに気が付いた。


「この区画に畑としての機能を持ち、同時に他の建物で加工などを行っているんだろうな。それもハイスペースで作れるように何らかの細工をされているという感じか?」

「多分ですけど。下の区画は一般労働者向けの区画でしょうね。まあ、問題は畑には相応しくない宝玉が中心に鎮座しているぐらいね。モンスターは…」

「現れる傾向は無いが…俺が勇者の剣で破壊してくるから皆は警戒していてくれ。ディラブとファリーダは俺の一歩後ろ。少し離れたところで他の皆は待機していてくれ」

「念には念を入れてですね。分かりました。私とディラブさんは後ろで提起しています」


 ジャックは大太刀を取り出して真直ぐに刃先を黒い宝玉へと向ける。

 ジリジリと距離をゆっくりと詰めていき、ジャックは大太刀を振り上げて容赦なく振り下ろした。

 砕ける宝玉と途切れる邪悪な気配。


「ファリーダ。この気配…」

「はい。マナだと思いますけど。どす黒い感情で塗り固められていますね。邪悪な意思で歪めているんだと思いますけど」

「この調子で破壊していきましょ」


 ジャック達は他の建物の宝玉を破壊する為に移動し始めるのだった。

どうでしたか?

次回はいよいよ敵の親玉の登場です!

では次は第四章相克の教会第二十一話でお会いしましょう!

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