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魔王に囚われて異世界から英雄(ヒーロー)を召喚した王女様。間違えてゲームのキャラを召喚してしまった。  作者: 宮森 英二
激闘、バイト生活っ!!

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第40話 怪獣退治っ!! もうなんで操作出来ないんだよっ!!


 「さぁ、怪獣退治よ助手っ!! ウォーカーを持ってきなさいっ!!」

 「それは使用許可が下りたと思って良いんですね?」


 「うむっ!! 丁度いいシミュレートじゃないっ!! 私の作ったウォーカーの実力を見せてやるわっ!!」

 「了解しましたっ!!」


 「え、ニート様っ!? 何をするつもりでゴワスっ!?」

 「ウォーカーって……? 何をするつもりですニャン?」


 ウォーカー出撃の許可が下りた。ならばアレをモニターの中に送って良い筈。

 ゲームの中に生物を送れないのは確認済み。だから。

 俺はウォーカーに飛び乗ると先ほどまで使っていたコントローラーを接続し、起動ボタンを押した。

 起動ボタンを押すと乗り込み口の扉は自動で閉まろうとするが、俺はそれを足で静止する。

 

 そのままコクピットの乗り込み口を開けたまま、俺はスクリーンに向かう。

 際中周囲の椅子が散乱しガタガタと音を立て場が散らかる。

 しかしそんな事など気にせず、俺はそのままスクリーンにウォーカーを突撃させた。

 そして全てが入っていく瞬間にコクピットから出て、無事ウォーカーは。

 

 「あはは、本当に入っていった。ああでも人間は入らないか。まぁ当たり前よね」

 

 入ったっ!! 10mクラスのスクリーン。だからこそ5m級のウォーカーは軽々と入ったっ!!

 それなら次はっ!!


 コントローラっ!! お願いだ動いてくれっ!!


 俺は予め外しておいたコントローラを握ると。そのまま。

 ウォーカーを動かそうとしたっ!! 

 が。


 動いたのはゲーム内の「俺」だった。


 「そっちじゃなぁあああああああいっ!!」

 「うわっ!! びっくりしたっ!!」


 もうっ!! なんでそっちが動くんだよっ!! ここはウォーカーが雄々しく動きだす所だろうっ!?

 もうなんでぇっ!!


 「動かないの? あらあんたコントローラ外してるじゃない。それじゃ動かないわよ」

 「うええええんっ!! いけずぅうううううううう――っ!!」


 どうやら目論見が外れ、ゲーム内の俺に操作権が移動したようだ。

 あくまでウォーカーは入れられた道具。そういう事なのだろう。


 「ど、どうしましょう博士っ!! これじゃあシミュレート出来ませんよぉおおおっ!!」

 「なにうろたえてるのよ。ただのゲームでしょ」


 あくまで冷静な博士。ゲーム。そりゃ、そうだけどさぁっ!!


 「な、なんですかニート様、この卵みたいなのものは、ゴワスっ!?」

 「これは……。異世界の兵器、なのですかニャーン?」


 画面内の彼女達も困惑してる。ああ、でもこんなデカい物を出したら。

 案の定、大きな「何か」が現れた事に気付き、目の間の怪獣。つまり敵がこちらを見る。


 改めて見るとデカいっ!! 周囲に同格の存在が無いからこそ、その威圧感は如何ともしがたい。

 まるで田舎に建てられたタワーマンションのよう。こんなのどうしろって言うんだっ!?

 いやだからそこウォーカーがあるんだろうが、しかし今それを動かす事は……。


 動かす……。あっ!!


 「博士、コントローラーの予備はどこにありますかっ!?」

 「ふふん予備がどこか? 知りたい?」


 「は、はいっ!!」

 「それは」


 「ここよ」


 博士はそう笑ってポケットからコントローラーを1つ取り出した。


 「もしかして使う事もあるかもって。その……。1つ持ってきてたの」


 うぉおおおおおおおっ!! この博士凄い賢いぃいいいいいいっ!!

 賢可愛いぃいいいいいいいい――っ!!

 

 「博士、そ、そのコントローラーをっ!!」

 「はいはい。画面に投げれば良いのね」


 彼女はそのまま画面にコントローラーを投げた。

 そうして俺はアイテム欄を出し、コントローラーを選択して、地面に捨てる。


 「ア、アニエスちゃんっ!! コリーヌちゃんっ!!」


 「は、はいゴワスっ!!」

 「なんですかニャンっ!?」


 「その兵器に乗ってっ!!」

 

 「はい? ゴワス……?」

 「俺にそれは動かせないっ!! だから君達がそれを動かすんだっ!!」


 「ど、どういう事ですか……。ニャン?」

 「良いからっ!! 頑張ってそいつで戦ってっ!!」


 「そんな事言われてもぉおおおおおおっ!! ゴ、ゴワスっ!!」

 「良いからっ!! 操作は簡単なんだっ!! ちょっとダッシュに癖があるけど、ともかくそれを使って怪獣を倒してっ!!」


 「え、え。倒せってっ!! ニャンっ!?」

 「あと近くに焚火を焚いて欲しいっ!! 俺も援護するっ!!」


 「あ、分かりましたニャンっ!!」

 

 そのままコリーヌちゃんが焚火の準備をする。

 その間も怪獣はドシドシとこちらに近づき、急に現れた謎の物体を確認せんと近づいてきた。

 こうなれば。


 「アニエスちゃんそれに乗ってっ!!」

 「ゴ、ゴワスっ!?」


 「このままじゃ全滅だっ!! だから戦って欲しいっ!! 騎士なんだろっ!!」

 「だったら」


 「だったら出来る筈っ!!」


 騎士だからなんだって言うんだ。

 一瞬そう思ったが、しかしその言葉が彼女を奮い立たせたようで。


 「分かりました……」

 「エレノア女王国。王女付きの女王騎士。エレノア・ルディア・アインハルト・アニエス」

 「英雄の言葉に従い、異世界の甲冑を着込み、魔獣を退治しますっ!! ゴワスっ!!」


 「ニート様、どうかご指示をっ!!」

 「う。うん。え、えっと春美博士っ!!」


 「はいはい。分かったわよ操作説明してあげる」

 「ふふふ。マジになっちゃって。意外と可愛い所あるのねぇ」


 未だ状況を掴めない博士がにやけた表情でアニエスさんにレクチャーし始めた。

 俺はというと、コリーヌちゃんが作った焚火を登録し、そのまま焚火を使ってアンデールに移動した。


 なぜアンデールに移動したか。それは。


 「灯火女さんっ!! レベルアップお願いっ!!」


 それはなるべくでも戦力になれるよう、ゲームキャラの強化をする為だ。

 いかにもNPC的な灯火女さんの言葉を聞きながら、俺はゲームキャラのステータスを上げる。

 本当はもっと厳選したかったけど、今は非常時だ。だから。


 レベル 25。


 生命力 10。

 集中力 10。

 持久力 35。

 体力 10。

 筋力 10。

 技量 10。

 魔力 10。

 呪力 10。

 運  10。


 機動性を確保する為、持久力全振りだっ!! 今まで使っていなかったポイントを全部使い。

 その全てを持久力に振り切ったっ!!

 このゲーム……。いやこの世界で攻撃力を上げる意味があまり無いのは経験済み。

 ならばここは機動力を上げる為の持久力に全力を注ぐっ!!

 スタミナだっ!! スタミナを上げるんだっ!!


 「ちょっと――。画面見えなくなったんだけどぉ? まぁ良いか」

 「んで――「操作方法はスティックで移動。〇ボタンでパンチ。×ボタンでダッシュ。□ボタンで攻撃。△ボタンでジャンプでー」


 博士は通信機でアニエスさんへの説明を行っている。

 緊迫した状況。しかし博士にはその認識はない。だってこれはゲームなのだから。

 ゲーム。確かにゲーム。だけど……。


 そこに救わなければいけない人達が居るならっ!!


 「守ってみせるっ!!」

 「うわびっくりした。大きな音出さないでよもう」


 っと言う訳で外に出ようっ!! ああ、でも久しぶりの戦闘でワクワクしてきたぞっ!!

 よし。智代ちゃんから貰った剣を装備して。


 うぉおおおおおおおおおっ!! 怪獣めっ!! やっつけてやるぅうううううっ!!

  って。あらららららっ!!


 「ぎゃはははははっ!! 出てきて早々踏まれてやんのっ!! だっせぇっ!! あははっ!!」


 ああん踏まれたっ!! だ、だがまだ焚火は無事だっ!!


 それなら。


 何度だって立ち上がってやるっ!!


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