表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王に囚われて異世界から英雄(ヒーロー)を召喚した王女様。間違えてゲームのキャラを召喚してしまった。  作者: 宮森 英二
激闘、バイト生活っ!!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
30/142

第30話 ゲームは得意なんだっ!! うん? テストパイロット?


 うん? どういう事だ?


 「さぁ、ウォーカーを使って目標を倒しなさいっ!!」


 もく、ひょう? えっと――。


 それってせり上がる壁の中から現れた20m超えのでっかいロボかい?

 某ゴジュラを思わすスタイル。火とか吹いて来そう。

 なんというか……。え、実用化するならこっちのが良くない? でっかいし、強そうだけど。

 あ、そんな事考えてる暇ない。えっと……。え? これを倒せって?


 「訓練用のダミーロボットよ。手加減はしないわ。死んだら再生薬打ってあげる」


 へぇ?


 「全力で相手なさいっ!! さぁ、死んでらっしゃいっ!!」


 あら――。えっと。


 「あの、俺は整備とか、そういうお手伝いだった筈では?」

 「はぁっ!? 素人がんな事出来る訳ないでしょっ!! 舐めてんじゃないわよっ!!」


 「ええ?」

 「ともかくこいつに乗って戦闘しなさいっ!! 素人が乗ってどれだけ動かせるか見たいわっ!!」


 「さぁ、ほら早く戦闘をなさいっ!!」

 「あら――――」


 マジ? え、なんで? こういうのは普通テストパイロットとか。そういうのがやるもんじゃない?


 「あの――――」

 「問答無用っ!! さぁ、ゴジュラっ!! このクソボケを踏み潰しなさいっ!!」


 あ、うわ――――。なんか目の前の巨大ゴジュラ型ロボが動き出した。

 え、機材とか蹴って壊してるんですけど、これは大丈夫なんですかね?

 

 わぁ、わぁ。向かってくる。なんか凄いズリズリ来てるんですけど?


 「あの――――」

 「ほら、早く逃げなさいっ!! でないと踏み潰されるわよっ!!」


 あ、これは聞く気がないパターンだ。あらぁ、なんか近づいてくるんですけど。

 これ、マジでやらないと駄目?


 「おらぁっ!! 尻尾攻撃来るわよっ!! ジャンプで逃げなさいっ!!」


 ジャンプ? ジャンプって……。えっとジャンプは……。

 うん? なんだっけ。えっと、ここはセオリー通りに行けば×ボタンで。

 あ、しまった。前に走った。あ、ちょちょちょちょ。


 俺が乗るウォーカーは×ボタンを押した事で前に走り出してしまった。

 その結果ゴジュラ型ロボの尻尾の一撃を受け、ゴロゴロと転がって壁にぶつかる。

 攻撃が当たった瞬間、鈍い音と共に衝撃が。ガツン。という感じの衝撃。

 

 恐らく攻撃が当たったのだろうと推測される。しかし思った以上に揺れというか。

 激しい横揺れで体が浮く。なんて現象は起きなかった。

 機体は攻撃を受けた後どうやら自動で立ち上がったようだ。

 倒れ、立ち上がる様子がモニターに映し出されていた。いつのまにか機体の全面がスクリーンに変化している。正面。左右。後ろ。その全てを機体の中で見る事が出来た。


 「一撃程度で壊れるウォーカーじゃないわ。さぁ、戦闘を再開しなさいっ!!」

 「ひぇえええ。あのですね。流石にこれはちょっと違うというか」


 「バイタル正常。この状況で落ち着いてるとは中々やるじゃない。さぁ、目の前の敵を叩き潰すのよっ!! 攻撃、攻撃よっ!!」

 

 いやいやいや。ちょっとそれは。あのぉ、俺は素人なんですが。


 「倒したらボーナスとして10万やるわっ!! 貧乏学生のあんたには眉唾の額でしょうっ!?」

 

 10万っ!? それだけあればアニエスとコリーヌと為にもっと色々買えるぞっ!!

 原付くらいなら買えるかもしれないっ!! 免許ないけどっ!!


 よーし、ちょっとやってみるかっ!! SFロボットアクションは結構かじってたんだっ!!

 なんとかなくなるかもしれない。ともかく×ボタンはダッシュだ。

 でも押したら勝手にダッシュするの酷くない? ここは普通移動する事でダッシュが機能するもんで。


 「近づいてくるわよっ!! ほら、なんとかなさいっ!!」


 彼女の言う通り、ロボはこちらにズリズリと向かってくる。ロボってこれはもうなんというか。

 怪獣だな。でっかい怪獣がこちらにズンズン近づいてきている。

 なんか凄い絵面だけど、まぁゲームだと思えば。


 「ほら、今度は」


 今度はなんだ?


 「今度は炎を吐いてくるわよっ!!」


 ええ……。


 彼女の言う通り、怪獣ロボは口から火を吐いてきた。それをなんとかジャンプで避ける。

 が。


 「ほら、まだ火を吹いてるわよ、敵の攻撃がこちらの動作の範囲に収まるなんて思わない事ねっ!!」


 そんなのアリ? うわっ下に降りたら火が機体に直撃してっ!! ここはダッシュで横に素早く移動だっ!!

 って、くそっ!! ダッシュの機動がっ!! ええいなんでダッシュしたら勝手に前にダッシュするのっ!!


 機体が勝手に前にダッシュして敵にぶつかりそうになった。それを慌てて横に移動し立て直す。


 ちょっとこの機体ダッシュ関連で不具合ありすぎじゃないっ!?

 ともかくダッシュボタンを押し続けたらダッシュし続ける。ならボタンを離す事は出来ないだろう。


 「ほら、足が上がってるっ!! 踏み潰されるわよっ!!」

 

 ダッシュを使い足を上げたロボの踏み潰しを回避する。ともかくジャンプは捨てる。

 ダッシュに不具合がある以上、ジャンプして避けるのは悪手だ。


 敵の攻撃を避けた後、縦横を反復させる。機動の慣性を見る為だ。

 幸いにもそれほど癖のある機動はない。□ボタンで持つとか言っていたな。

 近くに何か武器はないか?


 そう思い探すが何もない。なら。


 「殴るしかないかぁ」


 俺は〇ボタンを押して攻撃。つまりパンチを繰り出した。


 「〇でパンチか。こういうのは普通〇で持って□で攻撃とかなんだけど」


 細かい仕様の癖が引っかかる。ともかくパンチで足を攻撃する事に成功したが。

 

 「そんな柔いパンチじゃゴジュラは倒せないわよっ!!」


 なんというか、そうだろうなぁって思った。

 こちらの攻撃は敵には効果が無いようだ。まぁ20m級の敵を5mクラスのこちらが一撃で。

 なんて無理な話だろう。


 改めて武器を探す。しかしやはり何もない。だが。

 近くに先ほど機体に乗り降りする為使ったハンガーの部品が転がっている。


 これは使えないか?

 □ボタンでその部品を掴む。掴む事が出来たっ!!


 ハンガーの部品は敵の尻尾攻撃で潰されぺしゃんこになっている。

 その様はまるで伝説の武器。火かき棒のような形のイカした鉄製武器だ。

 

 「これならどうだっ!!」


 火かき棒を使って敵の足を思いっきり攻撃する。しかしやはり効果はない。

 もうっ!! 訓練ならもうちょっとこっちに花持たせてくれよっ!!


 「だめだめっ!! そんなんじゃゴジュラは倒せないわよっ!!」

 

 なんでだよっ!! ちょっと訓練目標強く設定しすぎじゃないっ!?

 こんなのどうしろって言うんだよっ!!

 動揺する俺の横から敵の攻撃。尻尾攻撃だ。衝撃が走り、機体が壁にぶつかり転がる。

 しかしコクピットにはその傾向はない。この機体、転がっても内部に影響はないのか。


「優秀な機体制御装置が組まれているわ。だから機体が転がったり倒れても中は正面のままよっ!!」


 どうやらそのようだ。機体が自動で立ち上がろうする。

 だがその間に敵の踏み潰し攻撃がこちらに向かってくる。その間に機体は立ち上がろうとするが。

 転んでから起きるまでのラグが激しいっ!! これじゃあ敵に踏み潰されるぞっ!!

 俺は×ボタンでダッシュを行い、不安定な状況のまま敵の上げられていない方の足に機体を直撃させた。そうする事でなんとか踏み潰しは避けられた。


 こちらの突進を受けて、敵は少しグラついたようだった。グラつく? そうだっ!!


 「どうしたどうしたっ!! 逃げるばかりじゃあ敵には勝てないわよっ!! ほら、しっかり動きなさいほらっ!! 勝ったら10万円よっ!! ほらほらっ!!」


 「ほら……。うん?」


 「ちょっとなによっ!!」


 「あんた自殺するつもりっ!? そんな事許さないんだけどっ!!」


 俺は敵の前で棒立ちとなり、そのまま突っ立ったまま敵の攻撃を待った。

 誘導するのは尻尾攻撃じゃない。この位置なら、やってくるはずだ。


 敵は足元の俺を視認すると、そのまま踏み潰しを行おうとする。

 それを待っていた。俺は少しずつ微調整しながら、丁度良い位置を探す。


「ちょっとこらっ!! 動きなさいっ!!」


 踏み潰しが来るっ!! でもこの位置ならっ!!


 「あ、停止ボタンっ!! あ、ないっ!! こ、こら死ぬわよっ!!」

 「しぬ……」


 「あれ?」


 轟音と共に、目の前の巨大ロボがバランスを崩して床に崩れ落ちた。

 その衝撃で回路がイカレたのだろう。ロボはバチバチと火花を散らしながら、動かなくなった。


 倒した。


 そう、倒したのだ。


 やったっ!!


 ロボットを倒したぞっ!! やりぃっ!!


 「ええ……。なんで?」


 「このロボットの硬さを見込んで、あえて潰させたんだよ」

 「はぁ? どういう事?」


 「このロボは卵型。表面はツルツルしてる。だからあえてその部分を踏ませて」

 「転ぶのを誘発したって訳?」

 

 「そうそうっ!! 正面ギリギリの部分を踏ませてさっ!! いやぁ成功して良かったぁっ!!」

 

 成功するかどうかわからなかったけど、なんとか成功したっ!!

 ロボットの足の部分を見て出来るかもって思ったんだよっ!! 倒したロボ、初手からそうだった。

 擦りながら移動しているのだ。つまりしっかり立つ事が出来ないんだ。だから擦りながら移動する。


 その足裏をよく見れば分かる。敵のゴジュラ型ロボ。

 その足裏はかなりの偏平足であり、ツルツルの機械部品で出来ていた。

 そしてバランスを取る為だろう。かなり幅広の長く細い鉄板のような足。

 そんなのが卵みたいな球体の物を踏んだら……。


 「大きく作りすぎてバランス悪そうだったしね。転んでくれるかなーって思ったんだ」


 へへへ。やったっ!! チュートリアルクリアだっ!! これで褒賞10万円、それもリアルマネーでっ!!

 まぁ、本当に貰えるなんて思ってないけど……。 流石に冗談だろう。 

 子供のお小遣いで10万なんて……。もう無理無理っ!! 泣かしちゃうよ~~。


 まぁでもなんとか倒せた。意外となんとかなるもんだな。

 ともかくこれで役に立てたかな? びっくりしたけど、面白かったな。

 でももうこんな無茶な事人にさせちゃ駄目「合格」


 うん?


「合格よあんた」

「あんたを今から、ウォーカーのテストパイロットに任命するわ」


 うん?

 

「明日から来なさい。ああ、寸法は測っておいてね。パイロットスーツを新調するから」


 はい?


「明日からキビキビ働きなさいよね。これからあんたは私の奴隷よっ!!」


「この超天才っ!! 戦術歩行兵器研究所の所長三日月春美っ!!」

「私が、あんたを一人前のテストパイロットに鍛えてあげるわっ!!」


 え……?


 えっと。


 うん?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ