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トンネルを抜けると

30分程かけて村まで穴を貫通させ戻った。

途中アフロディーテの魔力が切れてしまったが魔力池を持ってきてたおかげでなんとか最後まで補強しながら行くことができた。

掘ってきたトンネルを出てこれからどうするか話し合う。

しかしドラゴン相手にどうしようもなく、かと言ってそれをほっとく訳にもいかない。

しかもドラゴン相手となると近隣の村に応援を頼むのも難しいだろう。

10分程話し合ったが答えは出ずにいた。

すると1人の村人が何かに気が付き空を指した。

「なんだあれ!!何かがすごい速さでこっちに飛んでくるぞ!!」

俺は目を凝らして良く見る。

「もしかして、あれは…人間!?」

そう、高速で飛んでくるソレは人のような形をしていたのだ。

しかもかなりの数だ。その数100は下らないだろう。

俺を含め、その場にいた全員が驚きのあまりソレらが飛んでくる様子をただただ見ていることしか出来なかった。

そしてソレらはまたたく間に俺達の頭上へと到達するとゆっくりと降下して来た。

その謎の集団は全員が統一された高価そうな鎧を着用し、何人かが何やら紋章の印された旗を掲げている。

俺が周りの人達の様子を窺うと信じられないといった顔をしている者と喜びの顔をしている者とがいた。

「なんで…この人達がここに…」

ダレンが驚きのあまり目を見開きながらそう呟く。

「ダレン君、この人達を知って…」

俺がダレンにそう尋ねようとした時、謎の集団のリーダーらしき人物が話しだした。

「我らは王国魔法騎士団、第伍番隊である!!

近隣の村からこの村が指名手配中のアモン サイパスが召喚した魔物に蹂躙されていると連絡を受け馳せ参じた!!

この中に代表者はいるか!!」

王国魔法騎士団、それはこの王国中から抜きん出た実力者達が集まった王国直属の騎士団。

魔法と戦闘のエリート集団だ。

俺でさえ新聞等でその存在を知っていた。

村長のレオン カーマが前に出る。

「私が村長です。

まさか王国の騎士団がこんなにも早く駆けつけてくれるとは…

感謝します。」

カーマが深々と頭を下げる。

「礼はいい。それより状況を教えて欲しい。」

カーマはリーダーらしき男にこれまでの経緯を話した。


「ドラゴンだと?

奴め、本気でこの村の住人を皆殺しにするつもりだな。

あなた達もよく逃げ出せたな。大したもんだ。

後は我らに任せろ。」

リーダーらしき男はそう言い、他の騎士達に号令を出す。

「第壱班は俺と共に学校に行きドラゴンの討伐、その後アモン サイパスの捜索と生存者の捜索及び救助、第弐班はここに残りこの人達を守れ!!

アモン サイパスが村人を皆殺しにするつもりなら逃げ出した者達を追ってここにやってくるやもしれん!!」

そしてすぐさまリーダーらしき男と騎士の半数が学校に高速で飛んでいった。


「でも何で王国の騎士団がこんなに早くこの村に?」

誰かがそう口にした。

それを聞いたこの場に残った騎士の1人がこう答える。

「近隣のディーカ村の学校の連絡用魔道具に残されたメッセージは学校が閉まっている間その学校の校長宅の連絡用魔道具に転送されるようになっていたんだ。

そのメッセージを聞いた校長が王国に救助要請を出したのさ。

旧式の連絡用魔道具ではメッセージの転送も出来ないし通信範囲は精々隣り合った村に届くぐらい。

ディーカ村の人口が多く税収も多いため最新の魔道具を完備出来てたおかげだな。」


「結局何処の村の学校とも繋がらなかったわ。

メッセージは残しておいたけど恐らくそのメッセージが聞かれるのは早くても明日の朝になると思う。」

フォルトナーは教務室から戻ってきた時そう言っていたが、それは決して無駄な行動では無かったのだ。

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