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✕✕の始まり

客入れの時間となった。

開場と共にたくさんの人が校庭に集まってきて、30分も経つと客席はほぼ満席となっていた。

出場者はステージ裏に待機している。

1人集中している者、仲間同士喋って緊張を紛らわそうとする者、パフォーマンスの流れなどを何度も確認している者など様々だ。

我らが科学部の面々はというと男女で見事にその様子が別れていた。

ダレンとアルフレッドの男子部員達はガチガチに緊張しているのが見てわかる。

一方アフロディーテ、サマンサ、タバサの女子部員達はいつもの様に仲良く3人でお喋りをしていた。緊張のキの字も無さそうだ。

うちの女子達はなんと肝が座ってるのだろう。それに比べ男共は…

とか思いつつかく言う俺も実のところ少し緊張していた。

しかし俺のそんな様子を見たら恐らくダレンとアルフレッドは尚の事緊張を増してしまいそうだ。

俺は緊張を表に出さないように気をつけながらガチガチになっている2人に話しかけた。

「そんな緊張しなくても良いぞ。

女子達を見てみろ。これっぽっちも緊張なんかしてないだろ。」

2人は女子達の方を見る。

「あれは…少しぐらいは緊張したほうが良いのでは?」

アルフレッドがそう言うとダレンがそれに続く。

「僕らと彼女達の間ぐらいが丁度よさそうですよね…」

それを聞き俺は肩をすくめながら言う。

「それじゃあある意味良いバランスなのかね。」

「それなら良いんですけどね…」

ダレンがそう言い終わったタイミングで開会式開始のファンファーレが鳴り響く。

ステージ上に司会役の先生が登壇し挨拶をする。

「今年も伝統ある祭りの日がやって参りました。

今年からは科学部が増え肆部祭となります。

元々この祭り、かの3人の救世主、参英雄を加護する3柱の神を讃える為に始めた祭りであります。

トラブルはありましたが今年もこうして開催出来るのは神様がその力を貸してくれたのかもしれませんね。

ではまず特別審査員の皆様を紹介させて頂きます。」

・カーマ村村長 レオン カーマ

・カーマ村立参雄学校校長 ドワフ ヨーダンブール

・カーマ村警備隊〈ブレイブス〉隊長 ナット アウトバン

・選ばれし者の一族、フィル家現当主 フムト フィル

「この4人が特別審査員となります。特別審査員は各自10点をそれぞれの部に割り振り投票します。

…ではこれより肆部祭を開催致します。皆さん最後までお楽しみ下さい。」

開場に歓声が鳴り響く。

遂に始まったのだ。

「先ず最初にパフォーマンスを見せてくれるのはアンナ フォルトナー先生率いる魔物生態研究部です。どーぞ!!」

司会がそう言うと物凄い量の拍手が鳴る。

フォルトナーが部員達を引き連れステージに登る。

ステージ上で部員全員で一礼し、部長のビビアンが口上を述べる。

「ではこれより皆さんに我ら魔物生態研究部による魔物ショーをご覧になっていただきます。先ず召喚魔法による魔物の召喚からご覧ください。」

部員達が呪文を唱えると10数匹の魔物が召喚された。


遂に肆部祭は始まったのだ。

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