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充分に発達した科学は魔法と見分けがつかない  作者: to4hero
教師の生活編
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透明人間

着替え終わったダレンも加わりお茶を飲む。

「2人で何の話しをしていたんですか?」

「別に何でもないさ。ただの世間話だよ。」

ローリングさんが自然に話を変える。

「あ、そうそう、朝倉先生?肆部祭の出し物、科学部は何をするんですか?ダレンに聞いても秘密だって言って教えてくれないんですよ。」

「だって本番見て驚いて欲しいんだもん。当日まで楽しみに待っててよ。」

そんな他愛もない会話をしばし続けてから俺はローリングさん宅を出た。

最後の方はダレンも少し元気を取り戻したようだった。

そのままブレイブスの本部に立ち寄る。

危険人物を探しているとはいっても本部を無人にはする訳にはいかないらしく隊長のナットがいた。

「なんだ茶鶴か。どうした。」

「いえ、例の人物の件はどうなったのかなと…」

「まだ何の進展もしてないさ。

ダレンから聞いたおおよその身長で恐らく男だろうって事ぐらいしか分かってないからな。

ぶっちゃけた話お手上げ状態だよ。」

「ダレン君に一緒に探してもらえば良いのでは?見れば黒い靄で分かるんじゃないですかね。」

「まぁそれも考えたんだがな。

けどいくら俺達ブレイブスが 一緒に動くと言ってもダレンに危険が及ぶ可能性もあるからな。

その人物を見つけた時に戦闘になる可能性も否定出来ない。」

なる程と思いかけたが良く考えると違和感がある。

「見つけてもその事が相手に気づかれなければ戦闘にはならないんじゃ。

見て回るだけだから普通は気づかれないと思いますが…」

「いや、それは違う。

まずソイツがこの村の住人だった場合、恐らくそいつは今は家か何処かに籠もっているだろう。村の住人の殆どがダレンの靄を見れる力を知っているだろうからな。

そうなると1軒1軒ダレンと一緒に訪問して見ていくことになるが、そこにダレンがいたら相手は確実にバレたと直ぐ分かるだろう。」

「この村の住人じゃなかった場合は?」

「その場合はダレンに出てきてもらう意味は無いな。

恐らくもうこの村にいないか、何処かに潜伏しているかのどちらかだ。

今のところ知らない顔を見たっていう情報は出てきていない。

それに今日学校でバイスに聞かなかったか?

ここ数週間王都で起こっていた連続不審死事件の犯人として捕まった男が移送中に忽如として姿を消したらしい。

そんでその男の身長がダレンの証言と近いんだ。

もし同一人物なら例え気づかれる可能性が少なくてもダレンを接触させる訳には行かない。」

なる程、確かに両方の場合でも危険だな。

ナットが溜息を付き更に続ける。

「せめて村の住人かそうで無いかだけでも分かれば良いんだがな。」

「そうですね。なんとか相手にダレン君が一緒にいる事を気づかせないで家を回れれば…」

「ははっ、ダレンの奴透明人間にでもなれないものかね。」

ナットが冗談で言ったその言葉を俺はそのまま流しそうになったが既の所で閃いた。

「なれる…なれますよ。透明人間。」

ナットが怪訝な顔でこちらを見る。

「何を言ってるんだ?お前は。」

「だから透明人間になれるんですよ!!

むしろダレン君は既に透明人間になった事があるんだ。」

ナットが訳のわからないといった顔をしているが俺はかまわず続ける。

「今すぐローリングさんとサイノンさんの家に行きましょう。」


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