顧問と部長
アフロディーテがオリジナル魔法陣を使うことが出来たおかげで制作スピードがかなり上がった。
2つに分けたチームもダレンとアルフレッドがそれぞれ舵を取り上手く機能している。
順調に制作は進み、そして肆部祭まで残り10日となった。
「このまま行けば肆部祭の3日前には完成しそうだな。そうすれば試運転も出来るし問題ないだろう。」「正直間に合わないかなと思ったんですけどね。ディーテには本当に驚かされますよ。」
俺とダレンは部活の終了後に校長室に向かいながらそんな会話をしていた。
何故校長室に向かっているかというと、肆部祭の出し物の順番を決めたり当日のタイムスケジュールや注意点といった事を通達するために全部活の顧問と部長がヨーダンブール校長から呼び出されたのだ。
校長室に着きノックをする。
「校長先生、科学部です。」
「はい、どうぞお入りください。」
「失礼します。」
ドアを開け中に入ると他の3つの部活の面々は既に全員集まっていた。
武器戦術部
顧問 モーリー モリソン
部長 フレデリック オッドルー
魔法部
顧問 ミネルバ スミス
部長 リン アウトバン
魔物生態研究部
顧問 アンナ フォルトナー
部長 ビビアン ヤング
「おう、遅かったじゃないか。朝倉先生。」
モリソンがこっちを見てニヤッと笑う。
「終了時間ギリギリまでしていたからな。それにまだ校長先生から言われていた時間にはなってないよ。」
「ふん、今になって尻に火が着いているのですか。せいぜい伝統ある祭に泥を塗らない程度には仕上げて下さいよ。」
フレデリックがそっぽを向きそう言うとリンが怒り始めた。
「ちょっとフレデリック、あんた何その態度!!去年私達に負けたからって今年新設されたばかりの部活に何八つ当たりしてるのよ!!」
「べ、別に八つ当たりしている訳じゃない。ただ今年こそは部戦部が優勝させてもらうからな。あまりレベルが低いとケチがついてしまう。」
一触即発という感じだ。
「ホッホッホ。対抗心を持つのは良いことです。ただ相手への敬意を忘れてはいけないですよ。フレデリック君。」
ヨーダンブールが窘めるとフレデリックは軽く歯噛みをして「申し訳ありません。」と短く謝罪した。
「さて、皆さん。わざわざ御足労頂き申し訳ない。早速出し物の順番を決めましょうか。」
そう言いながらヨーダンブール校長は1つの箱を机の上に置く。
「今年もクジで決めましょう。部長達は前に出てきてください。」
部長達が前に出揃いクジを引いていく。これで出し物の順番が決まった。
我ら科学部は4番目、つまりは大トリである。
「では順番も決まったことですし注意点等を少々お話させて頂きます。
各部の持ち時間は30分。それを超した場合は減点となりますので注意してください。勿論危険行為も厳禁です。
審査方法は観客の投票+特別審査員4名の投票。観客は1人1票持っていてどれか1つの部活にしか投票出来ませんが特別審査員は10票を好きなように割り振ってそれぞれの部活に投票します。賞金ですが4位が金貨で10枚、3位が20枚、2位が30枚、優勝が40枚です。これはあくまで部費なので使い方には注意して下さいね。
あとは当日の日程なのですが…それは今から紙を配るのでそれで確認しておいて下さい。」
ヨーダンブールはそう言い終ると2枚の紙を全員に配った。1枚はタイムスケジュール、もう1枚は先程話していた注意点やルール等が記されていた。
「では何か質問はありますか?無ければ今日はこれで終わりとしますが。」
誰も特に質問は無いようでその日の集会はこれで終了した。
そして宿直室へ戻ろうと部屋を出た所でとある人物から声をかけられたのだった。
シルバークラス 出席番号 8
タカエ タマノ(♀)
15才。召喚魔法で魔猿を呼び出し使役する。怠け者。なんでも猿に任せているので本人の身体能力は高くはない。




