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逃走

というか、斉藤君君の握っている私の手は怪我をしたばかりで若干痛いのですけれど、視線も痛いのなんのって……。

これ、店員さんに追い出されたりしないよね?大丈夫だよね、きっと。


「……弥生に手を出すな」

「や、弥生っ!?君、仮にも高野さんは先輩で!」


仮にもってなんだ仮にもって、斉藤君の言っていることは正論だと思う。いつから私は春ちゃんの物になったのでしょうか、さりげなく斉藤君にも弥生って言われた。なんか釈然としない

とにもかくにも、この状況をなんとか打破するためにも、私が明日から健全なループ生活を行うためにも、どうにかしてこの状況にケリをつけたい


「は、春ちゃん、斉藤君その辺にして……もう帰ろうよ」


私が疲れた様子でそう伝えるも、適当に返事をするだけで手を放そうとしない。困ったもんだ、早く帰りたいのになぁ

仕方ない、仕方ないけどこうなりゃ強行突破あるのみ!

春ちゃんが斉藤君に気を取られている隙に両方の手の呪縛から逃れる、やったよ、上手に手が抜けた、包帯がバラバラになってしまったけど気にせず出口へダッシュ!今日だけでこんなに疲れるとは、予想外

そして今日何度目かのデジャヴである、背後から声というものを感じながら全力疾走で家に帰りました




「つ、疲れた……ただいま、豊いる?」

「なにー、お姉ちゃんどうしたの!?」

「いやぁー、少しねこの包帯取り替えてくれない?」


うんわかった!と言いながらパタパタと廊下を走ってリビングの方へ行く豊を見ながら私も家の中へ、今すぐ自分の部屋のぬいぐるみたちに癒されたい、と思いながらも豊が向かったリビングへ私も足を向ける。眠たいです。


「お姉ちゃん、どうしたのーそんなに疲れた顔しちゃってさぁ」

「少し、春ちゃんたちに絡まれてて」


物理的に、手にも絡まれたけどねっ!豊はその言葉を聞くとどこか嬉しそうにこちらに向き直る。なんか、嫌な予感が


「春ちゃんっ、春ちゃんにあったんだぁ……へぇ、カッコいい!?惚れちゃった!?ねぇねぇねぇ!」

「いや、惚れるとか、ないから……だって豊は春ちゃんのこと好きなんでしょ?」

「へっ!?」


ぐいぐい迫りくる豊にでこぴんを食らわせながらも言う、すると豊は素っ頓狂な声を上げてこちらを凝視する、そしてそのあと「そんな誤解植えちゃったかぁ……春ちゃんごめん、うまくいきそうにないやぁ」などと呟く、おい、うまくいくってなんだこら。

豊に何故怪我をしたのか、と聞かれたので今日の大体の説明する、説明し終わった後豊野目が異様にキラキラして見えた、そしてそのあと質問攻めにあった。これ以上疲れることはしたくないので自分の部屋に逃げ込み鍵をしっかり掛ける。どれだけ追われれば気が済むんだ私、と思いつつ、ベッドに身を預ける。すると「にゃーん」と可愛らしい声を上げて私のペットのレオが上に乗ってくる

癒しだ、このループ系世界で唯一の私の癒しであるレオ、真っ白な毛に青い目が生えてて綺麗です。

レオを自分の上に乗せて撫でながらも考える。今日は一体どうしたし、攻略対象のほとんどに出会ってイベント起こして、春ちゃんが出て兎野まで出た、いい迷惑だ。

明日はどうせクラスでいろいろなことを決めるんだろうなぁ、と考えながら目を閉じる。すぐに睡魔が襲ってきてそこで私は寝てしまったようです。起きたらもう7時という時刻で落胆した気持ちを抑えられなかったです。これ寝た意味ないなと考えながらベッドから起き上がると制服にしわが付いてた、うわ最悪

いそいでリビングでアイロンをかけようと思い部屋から出る。出たすぐの廊下の所でなにやら豊が電話をしていた。お相手は誰ですかね?彼氏……?

駄目だよ、お姉ちゃんは許さない。絶対に、春ちゃんなら許す

それを軽く無視しつつとことこ、と後ろをついてくるレオに「やだねー」と声をかけると「うにゃぁん」との返答、「だよねぇ」ってことかな?


「あら、弥生ようやく起きたの、早くご飯食べてお風呂入って。じゃないとお父さんと翔が帰ってくるわよ」

「げ、それはヤダ。お母さんレオにご飯あげるからちょっといい?」


お母さんはそっと場所を開けてくれる。レオがまだかまだかと足もとにすがりついてくる。可愛いです。

ご飯をあげたらあげたで「うにゃ、うにゃぅ」なんて声をあげながら食べるもんだからつい携帯で激写してしまった。

今日の晩御飯はいつもと変わらずパッとしないものばかり、文句は言わないけどさ。お母さんは私の食べる量を知っているので楽に食事を終えることができる。早々に「ごちそう様」と言って食器を片づけてお風呂に行く。豊はまだ話をしていたけど無視に限る、不穏なワードがいくつか聞こえたけどそれも無視。

私は食事も早いがお風呂も早い方だと思う、20分ぐらいでさっさと済ませて上がっていく、なぜまだ話をしている豊よ

リビングに行ってお茶を一気に飲みほして自分の部屋にさっさと撤退、お母さんに怒られるからね。部屋に入って自分の机に向き直って1年生の復習をする、進級テストというものがって実にめんどくさい。勉強しないと悪い点を取ってしまう。

1時間くらいしたらカリカリとレオの催促の音が聞こえてきたのでドアを開けて迎え入れる。レオが来たところで就寝。人間案外寝ても寝られるものだぞ。



次の日も別に遅刻せず元気に1日を過ごした、いつもとあまり変わらないのが拍子抜けだったけれどあれが異常だったのだ、清々したと思いながら適当な委員会に入る。入る委員会は出来れば図書委員か保健委員以外がいいです、飼育委員もいいです。枠が少ないのに取り合うな。

結局は流されるまま園芸委員になった。園芸は嫌いではないけどまあ、良しとしよう。同じ園芸委員は槌田つちだ恭介きょうすけ君だったので挨拶しておく。あの人たちと同じ委員会じゃなくて良かった、まあ、早くも女子が群がってたけど。小町は代議委員となにやら難しそうな役職についていた。なんで満足そうなの……

そして数日たち進級テストの日、みんな若干緊張しているようにも見える。新しいクラスに入って1発目のテストだもんね、緊張の一つや二つするよね

でも私にとっては何ら関係ない、攻略本を持ってゲームをするのと同じように容易いことだったけどわからない問題、応用問題がちらほら出てきて戸惑った、文章で答えるのは苦手なんだよっ!

英語、社会、理科、数学、国語、と終わらせてしまえばみんなすっきりとした面持ちで話をしている、私はまあよくできた方なんじゃないかな、と思う。そりゃあ、ねえ?

さて、進級テストを過ぎれば次はドキドキ☆身体測定だ!やったー!やったー……

死ぬほどうれしくない、今年もまた自分の背の低さに驚かされるのか。


「ぐぅ……早退したいです小町さん」

「だ~め~、ちゃんと身長聞かせてもらうよ~?」

「うぅう」


半ば泣きそうになりながら身体測定をすればやっぱり涙する結果に。カムバック私の成長期。


新しいクラスにも慣れてきた時期、4月も半ばに入れば仮入部というものが出てくるわけで、私も自分の部活に呼び出されて行きました。私の部活は手芸部なのでちまりちまりと編み物とかをやっている。

その日は何人か女子の子たちがやってきてくれて見て行ってくれた。1年生は初々しいね……本当に

仮入部も終わり、本格的に部活に身が入りだしたころやっと進級テストが返ってきた。

点数は、お察しの通りだったけど英語だけはどうしてもわからなかったので悲惨なことに……順位は50位以内には入ることができたのでまあまあかな、と思っておく。

もう4月も終わり5月に差し掛かるころ。全く進展がなかった桜城さんたちになにやらあったようだった……いや訂正、今まで進展なかったなんて言うのはあくまで私の希望観測で本当はバリバリあったけど思い出すだけで疲れる。大きな出来事はこれ1回だけだった。小鶴さん、神崎先輩。楽になれたよ

私たちの通う一城は毎年5月に学年別に別れて絵画大会なるものを行う、それは単に風景画を描くだけなのだが友達と自由に書くことができてたのしいしお弁当を外で食べることができるという、まあ嬉しいイベントだ。これを機に友達が増えたりする。

その桜城さん、なんとめちゃくちゃ絵がうまいのだ、それに感嘆しつつも何事もなく終わろうとしたときに事件は起こった

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