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漏洩の加護  作者: なつみかん
第十四章 ノームの村と獣人族の街
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第五十六話 おっさん異文化交流する  

ノームの村が近づくにつれて、道の先に半地下式の住居が見え始めた。緑の草屋根と土壁が周囲の景色に溶け込み、遠目には小さな丘がいくつも並んでいるようにも見える。


 そんな村の景色を眺めながら馬を進めていたフミタロウは、いつの間にかトルムが妙に無口になっていることに気づいた。


「……どうしたんや?」


「いや、なんでもない……」


 答えながらも、トルムの表情は明らかに固い。


「戦乱から騎馬王国連合を救った英雄なんやから、もっと元気出せよ」


「そ、そうだな」


 引きつった笑顔を返され、フミタロウはますます分からなくなった。


「ほんま、よう分からんわ」


「うむ」


 シルフィエまで同意する。


 村はもう目の前だというのに、トルムだけはなぜか緊張したままだった。


          *


 その理由は、自宅へ着いてすぐに分かった。


 トルムが扉を開く。


「ただいま――」


「あんた!!」


 家の奥から飛んできた声に、トルムの身体がぴたりと止まった。


「……はい」


 現れたのは、トルムの妻イライザだった。


「帰ってくる予定が変わるなら、連絡してきなさいって、いつも言ってるでしょ!」


「あたしがお義父さんに! 毎日『どうなっている?』って聞かれるのよ!!!!」


 勢いよく畳みかけられ、トルムはすっかり小さくなっている。


「すまない。色々あってだな……」


「その色々を! 連絡しなさいって言ってんのよ!!」


 後ろに立っていたフミタロウたちは、完全に巻き込まれた顔で夫婦のやり取りを見守っていた。


 やがてイライザが、その存在に気づく。


「あら。こちらの方々は?」


 先ほどまでとは打って変わって、声音が柔らかくなった。


「どうも。トルムさんにお世話になっている旅の者です」


 フミタロウが挨拶すると、一行もそれに続く。


「トルムの妻の、イライザです。こちらこそ主人がお世話になっております」


「いえいえ。突然押しかけたみたいになって、すいません」


「いえいえ。ゆっくりしていってくださいね」


 にこやかに答えたイライザは、そのままトルムへ視線を移した。


「あんた。ちょっと」


「……はい」


 トルムは逆らうことなく、建物の裏へ連れていかれた。


 姿は見えなくなったものの、声だけはよく聞こえる。


「お客様連れてくるなら! 先に言っときなさいって、いつも言ってるでしょ!!!」


「何も準備してないじゃないの! どうするのよ!!!」


「……すまん」


「すまんじゃないわよ! なんであんたは、いつも抜けてるのよ!」


 フミタロウは口元を押さえた。


「……あかん。一気にトルムに親近感わくわ」


「いや、めちゃくちゃ気まずいですよ」


 サンキチは真顔だった。


「どうしましょう……」


 ミルキーは落ち着かない様子だが、シルフィエはまったく気にしていない。


「別に野宿でもなんでもいいぞ」


「とりあえず、トルムさんの判断を聞いてからですね」


 クリフトスがそう言った直後、裏手から再びイライザの声が飛んできた。


「聞いてるの!?」


「聞いてる!」


 今度こそフミタロウは笑いを堪えきれず、顔を背けた。


          *


 しばらくして家の中へ通されると、今度は子どもたちが走ってきた。


「おかえり!」


 勢いそのままにトルムへ抱きつく。


「ただいま」


 トルムもようやく普段の顔に戻った。


「ゆっくりしていってくださいね」


 イライザは一行へそう言い残すと、そのまま外へ出ていった。


「どこか行っちゃいましたね」


「お客様を迎える準備でしょう」


 サンキチの疑問に、クリフトスが答える。


 その横でフミタロウはトルムを見ながら、にやにやしていた。


「……なんだ?」


「いや。別に」


 トルムは露骨に嫌そうな顔をする。


「あいつは、よくできた嫁だが、昔から気が強くてな。まあ、怒らせる原因が俺にあるから、何も言えん」


「ええんちゃうか。仲よさそうで」


「今の見て、仲いいんですか?」


 サンキチが本気で分からないという顔をする。


「アホやな。こういうのが仲いい証拠なんやで」


 フミタロウが得意げに言うと、サンキチはますます納得できない顔になった。


 そこへ、子どもの一人が父親を見上げる。


「父ちゃん! 今回はどんな冒険してきたの!?」


 今度はトルムが少しだけ得意そうな顔になった。


「今回はすごいぞ。お姫様と王様を助けてきたんだぞ」


「ええっ!」


「すごーい!!」


 子どもたちが一斉に目を輝かせる。


 フミタロウも横から口を挟んだ。


「そうやで。お父ちゃんは、すごい人なんやぞ!」


 さらに抱きついてきた子どもたちに囲まれ、トルムは少し照れたように笑った。


          *


 その日は、トルムの家で歓迎してもらうことになった。


 夕食の席にはトルム一家と一行が揃い、賑やかな食卓を囲んだ。


 そして翌朝、一行は大きな包みを抱えて家を出た。


「まずは、こいつだな」


 トルムが包みを示す。


「ベヒーモスの皮か」


「ああ。親父の工房に持っていこう。これを見たら、腰抜かすぞ」


 昨日とは打って変わって、朝から機嫌がいい。


「昨日あんな怒られてたのに、今日は元気やな」


「うるさい」


 フミタロウの言葉を切り捨てながらも、トルムの足取りは軽かった。


          *


 革細工の工房へ着くと、トルムは中へ向かって声をかけた。


「親父!」


「おう。やっと帰ったか」


「土産がある」


「土産?」


 トルムが大きな包みを床へ下ろし、その場で広げる。


 中から現れたものを見た瞬間、父親の動きが止まった。


「……おい。これ」


 周囲にいた職人たちも、何事かと集まってくる。


「ベヒーモスの皮じゃねえか!!」


「ベヒーモス!?」


「本物か!?」


「本物だ」


 トルムは胸を張った。


 フミタロウがその顔を見て笑う。


「昨日よりええ顔してるな」


「家より工房の方が落ち着くんでしょうね」


 サンキチが小声で言うと、フミタロウも納得したようにうなずいた。


 父親はすでに二人の会話など耳に入っていないらしく、床いっぱいに皮を広げて状態を確かめていた。


「傷みが少ない。かなり状態がいいぞ」


 別の職人も厚みを確かめる。


「この厚みで、このしなやかさか……普通の革とは全然違うな」


「これなら、かなりいい物が作れる」


 その言葉にフミタロウが尋ねた。


「何が作れそう?」


「軽装鎧なら、相当いいものが作れるな」


 父親の視線が、一行の装備へ向いた。


          *


 最初に確認されたのは、ミルキーが僧侶服の下に着ている軽い革鎧だった。


「……かなり使い込んでるな」


 革には擦れや傷があり、補修された跡も残っている。


「革そのものはいい。だが、さすがに傷みが出てる」


「それ、バサルスがあつらえてくれたやつやもんな」


「はい。この旅の間、ずっと使ってましたから」


 ミルキーは自分の革鎧を見下ろした。


「手甲とすね当ては、この前買ったばかりだからな。そっちはまだ問題ない」


 トルムが補足すると、父親はベヒーモスの皮を示した。


「なら、作り直すのはこっちだな。この革で軽装鎧を仕立てる」


「これで……?」


「ああ。僧侶服の下に着るなら、重くしすぎない方がいい」


「今までと同じ使い方で、丈夫になるわけやな」


 フミタロウが言うと、父親もうなずいた。


「他には?」


「僕は後ろから魔法を使うので、鎧は大丈夫です」


 サンキチが断り、クリフトスも続く。


「私も必要ありません」


「じゃあミルキーだけかな」


 フミタロウがそう言ったところで、シルフィエがベヒーモスの皮をちらちら見ていることに気づいた。


 黙って見ていると、シルフィエがこちらを向く。


「……なんだ」


「いや。革鎧、見てもらったら?」


「……まあ。見るだけならな」


 サンキチが小声でつぶやいた。


「欲しかったんですね」


「聞こえているぞ」


 シルフィエがすぐに振り返る。


 父親に革鎧を見せると、こちらも長く使い込まれていることは一目で分かった。


「こっちも結構使い込んでるな」


「長く使っているからな」


「ベヒーモスの革で作り直せる。動きを邪魔しない軽さにもできるぞ」


「……そうか」


 返事は平静だったが、どことなく満足そうだった。


 それを見たフミタロウがにやりとする。


「よかったな」


「なんだ、その顔は」


「別に」


 父親は残った皮の量を確かめた。


「それでも、まだ余るな」


 するとトルムが提案する。


「なら残りは、全員分のマントにしよう」


「全員?」


「十分取れる」


 ミルキーがぱっと笑顔になった。


「お揃いですね!」


「ベヒーモスのお揃いマントって、かなり豪華ですね……」


 サンキチも感心し、シルフィエも少し満足そうにしていた。


          *


 父親は型紙と革を広げながら、仕上がりまでの日数を考えた。


「装飾まで凝るなら時間はかかるが、余計な飾りを入れなければ、そんなに日数はかからん」


「じゃあ、できるまでのんびりするか」


 フミタロウが大きく伸びをする。


「久しぶりに、何もない日がありそうですね」


「いいですね!」


 サンキチとミルキーも嬉しそうだった。


 工房を出ると、目の前には緑と土に囲まれた村が広がっている。


「せっかくだ。村を案内してやるよ」


「それはありがたいな」


 こうして一行は、装備が完成するまでノームの村で過ごすことになった。


          *


 改めて歩いてみると、ノームの村はこれまで訪れた町とは大きく雰囲気が違っていた。


 半地下式の住居を中心に、革細工や織物を扱う工房、雑貨屋などが並び、どの建物も丸みを帯びている。草屋根に丸い窓、丸い扉、小さな畑。緑と土を基調にした村は、周囲の自然と一体になっているようだった。


 革細工や織物の店の前では、ミルキーとシルフィエが商品を眺めている。


「見てください! これ、かわいいです!」


 少し離れたところでは、フミタロウたちが村の景色を見回していた。


「ドワーフの街とは全然ちゃうんやな」


「ですね」


 サンキチも感心したように周囲を眺める。


「なんだか、絵本の世界みたいですね」


「私もそう思ってました!」


 ミルキーが振り返った。


「なんだか小人さんの国に来たみたいですよね」


「こういうテーマパークができたら、流行りそうやな」


「撮影スポットで人気出そうです」


「ですね~」


 フミタロウ、サンキチ、ミルキーの三人だけで、妙に話が通じている。


 クリフトスとシルフィエには意味が分からなかったが、こういうことはもう何度もあった。二人とも今さら尋ねようともせず、そのまま聞き流していた。


          *


「おーい! フミタロウ!」


 村を歩いていると、遠くからトルムが呼びながら近づいてきた。


「ちょうどよかった。ちょっと付き合ってくれないか?」


「どこ行くん?」


「装備の仕上げに使うエンチャントオイルを仕入れに行く。護衛を頼みたい」


「エンチャントオイル?」


 聞き慣れない言葉にフミタロウが首をかしげると、クリフトスが説明した。


「装備に属性を持たせるためのオイルですね。種類によっては、防御力をさらに高めることもできます」


「種類も多いからな。一緒に来て選んだらいいぞ」


「んで、どこまで行くの? 遠い?」


「南にある獣人族の街、ラーナだ。馬で三日ぐらいだな」


 フミタロウが一瞬黙る。


「……」


 そして、トルムを見た。


「なんか今、聞き慣れない単語があったけど」


「ん?」


「獣人族って?」


「僕も初めて聞きました」


 サンキチも横から口を挟む。


 トルムは二人を見比べた。


「……知らないのか?」


          *


「人間に近い姿をしてるが、獣の耳や牙を持つ種族だ。身体能力も高い。特に戦士として優秀な者が多い。誇りを重んじる連中だな」


「ふーん」


 説明を聞いたフミタロウは、少し考えてから尋ねた。


「食べられたりしない?」


 一瞬、その場の空気が止まった。


 トルムが真顔になる。


「お前、そんなこと街で絶対言うなよ」


「そんなあかん?」


「誇り高い戦士たちだぞ。そんなこと言ったら、本気で怒られる」


 サンキチまで釘を刺した。


「フミタロウさん。ラーナでは、なるべく黙っててくださいね」


「その扱い、固定すんのやめい」


 トルムは呆れながらも話を続ける。


「あいつらは狩りのプロだ。魔物を狩る技術なら、この辺じゃ右に出る者はいない」


「じゃあ、ラーナには……」


「ああ。いろんな魔物の素材が集まる」


 トルムは指を折りながら挙げていく。


「皮、牙、角、骨。薬の材料になるものもある。エンチャントオイルも、そういう魔物の素材から作られる物が多い」


「だから、そこへ仕入れに行くんですね」


 ミルキーが納得したように言う。


「そういうことだ」


「なるほど。素材の街みたいなもんか」


「まあ、そんなところだ」


「ちょっと楽しみですね」


 サンキチも興味を持ったようだった。


「食われんかったらな」


「だから、それを言うな!」


          *


 馬で三日ほど南へ進み、一行は獣人族の街ラーナへ到着した。


 街へ入った途端、フミタロウは思わず声を上げる。


「おお! ほんまに獣人や」


 通りには、様々な耳や尾を持つ獣人たちが行き交っていた。人間に近い姿をしているものの、それぞれに獣の特徴があり、体格のいい者も多い。


 サンキチは目を輝かせていた。


「今までで一番、異世界に来たって感じしますね」


 フミタロウ、サンキチ、ミルキーの三人は揃って周囲をきょろきょろと見回す。


「すごいですね……!」


「みんな、えらい強そうやな」


「言っただろ。狩りと戦いのプロだ」


 トルムが答える。


 それでも三人はまだあちこちを見ながら歩いていた。


「前を見て歩け」


 シルフィエに注意され、フミタロウは素直に返事をした。


「はい」


          *


 そんな中、サンキチが一方向をじっと見つめていた。


 視線の先にいるのは、猫のような耳を持つ女性獣人だった。


「どうした?」


 シルフィエが尋ねる。


「何か気になることでもあったか?」


「いえ。耳が」


「耳が、どうした?」


 サンキチは女性を見たまま答えた。


「かわいい」


「はぁ?」


 シルフィエが聞き返した途端、フミタロウが大笑いした。


「ははははは! サンキチ君は、こういうのが好みなんか!」


「あの耳かわいくないですか?」


 サンキチはいたって真面目だった。


 ミルキーも女性の方を見る。


「確かに、かわいらしいですね」


「ですよね?」


「……そういうものなのか?」


 シルフィエだけは、いまひとつ理解できないらしい。


 ところが、あまりに見ていたせいか、当の女性がこちらの視線に気づいた。


「なんだ? 私に何か用か?」


「いえ? ちょっと見とれていただけです。すいません」


「見とれた?」


 女性は眉を寄せた。


「どういうことだ?」


「かわいい耳だなと思って」


「かわいい……?」


 女性の顔が赤くなる。


「……そうか。それは、ありがとう……」


 先ほどまでの堂々とした態度が、少しだけ崩れた。


「僕はサンキチと言います。旅の者ですが、急にすいませんでした」


「いや。旅の者か。別に謝らなくてもいいぞ」


 女性はそう答えてから、自分も名乗った。


「私はフィオだ」


          *


「買い物か?」


「ええ。エンチャントオイルというものを探しに来たんです」


 サンキチが答えると、フィオはすぐにうなずいた。


「それなら、うちの店に来るといい」


「魔物素材を扱ってる店だ。エンチャントオイルも、いいものを置いてるぞ」


 トルムがそれを聞いて表情を明るくする。


「それなら助かるな」


「案内してやる」


 フィオを先頭に、一行は街の中を歩き始めた。


 サンキチは当然のようにフィオの隣へ並ぶ。


「フィオさんは、そのお店で働いてるんですか?」


「まあな」


 フィオは歩きながら答える。


「正確には、店の専属ハンターだ」


「ハンター?」


「店で扱う魔物素材を、私が狩って持ち込んでる。全部じゃないがな」


「すごいですね。一人で狩るんですか?」


「相手による。仲間と組むこともある」


 サンキチは楽しそうに話し続けている。


 少し後ろからその様子を見ていたフミタロウが、思わず漏らした。


「めっちゃしゃべるやん」


「楽しそうですね」


 ミルキーも笑っている。


「……そうなのか?」


 シルフィエには、まだよく分からないらしい。


「分かりやすすぎるやろ」


          *


 やがてフィオが一軒の店の前で足を止めた。


 フミタロウは看板を見上げる。


 そこには大きく、


『俺とお前の魔物素材』


 と書かれていた。


「……なんか、強烈な名前の店やな」


「店主の趣味だ。私もどうかと思う」


「まー、これ以上ないぐらい分かりやすいけどな」


「何を売ってる店か、絶対に間違えないですね」


 サンキチが言うと、ミルキーもうなずいた。


「覚えやすいです」


 フィオが扉を開ける。


「置いてるものは、いいものばかりだから安心しろ」


 店内には魔物の皮や角、牙、骨、瓶詰めされた素材などが所狭しと並べられていた。


 その奥から、大柄で筋骨隆々とした虎人の店主が姿を現す。


「フィオ! おかえり!」


「ただいま。客を連れてきたぞ」


「おお! いらっしゃい!」


 店主は豪快な笑顔を浮かべた。


 フミタロウは、その巨体を見上げる。


「……やっぱり、食べられそうな気がする」


 小声だった。


 だが、店主の耳がぴくりと動いた。


「ああ? なんか言ったか!」


「ひっ!」


 ミルキーが思わず声を上げる。


 フミタロウは即座に取り繕った。


「いえ! あまりにも強そうなので、ちょっと驚いて」


「そうか!」


 店主は豪快に笑った。


「褒め言葉やな!」


 どうやら機嫌を損ねずに済んだらしい。


 ところが、店主はそのままフミタロウをじっと見つめ始めた。


「兄ちゃんも、なかなかやりそうやな」


「え?」


「どうや? ちょっと裏出て、手合わせせんか?」


「はい?」


 何の前触れもない申し出に、フミタロウは思わず聞き返した。


「なんや? 嫌なんか?」


「いや、あまりにも突然なお話で」


「そうか?」


 店主は不思議そうに首をかしげる。


「強そうな相手を見つけたら、腕比べする。普通や」


「そうなん? 俺には普通やないけど」


 店主は少し考えたあと、何かを思いついたように声を上げた。


「ああ、もう分かった! 俺に勝ったら、全員、好きな物を半額にしてやる!」


 そう言って指を一本立てる。


「一人一点やけどな」


 真っ先に反応したのはトルムだった。


「それはすごい。やれ、フミタロウ」


「勝てそうにないですけど、面白そうですね」


 サンキチまで乗ってくる。


「なんだか、すごい話になっちゃいましたね」


 ミルキーは戸惑いながらも、どこか楽しそうだった。


 クリフトスはいつものように穏やかに笑う。


「これも異文化交流ですね」


「なんでこうなるんだ?」


 シルフィエの疑問に、フミタロウは深くため息をついた。


「お前らな……」


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フミタロウたちが、実際にどんな顔でアホな会話をしているのか気になる方は、ぜひどうぞ(笑)

『漏洩の加護』漫画版はこちら

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