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ゴミクズと妖怪さん  作者: 既読無視
埼玉史上最大最悪の大抗争
35/38

狐の面

星凪「怪異…注意…?」

何だこの標識?

冷が顕現する

冷「既に怪異のテリトリーの中ね」

千紗都「やはり秩父は魔境」

若葉「今すぐ引き返すぞ!!」

若葉がいつも以上に焦っている

若葉「『異変があったら引き返せ』は常識になっただろ!!」

朔真「そうだなぁ…」

伊月「…はぁ」

伊月が何かを察した

朔真「…なぁ、若葉」

若葉「あ!?なんだよ?」

朔真「秩父に行く方向はどっちだ?」

若葉「………この道を真っ直ぐだ」

朔真「なら引き返す必要はないな」

若葉「バカなのか!?」

朔真「あぁここにいる全員バカだ」

星凪「勝手に混ぜんな!バカの世界王者!」

若葉「今すぐに引き返すぞ!」

朔真「引き返したい気持ちは山々なんだが俺の家は秩父(コッチ)なんでね」

蓮「絶対にそんなこと思ってないだろ」

若葉「あぁもうクソ!…わかったよ」

若葉が諦めた

若葉「お前が一度言ったことを曲げることは絶対にしないんだよな」

星凪「そうだね」

蓮「まぁ死んだら呪うから」

迦楼羅天メンバーが覚悟を決める

朔真「ハッ!安心しろ!何かあったら何人でも病院まで担いでってやるよ!俺がいる限り誰も死なせねぇよ!」

バサバサ!

進行方向に鳥が飛んできた

普通の鳥じゃないことはすぐに分かった

その鳥は異様にデカい、ハシビロコウと同じ姿だ

決定的に違うのは、目がくり抜かれていた

目がないのに確実にこちらを見ている

観察ではなく、まるで何かを警告しているかのように

若葉「マジか…」

星凪「デカすぎんだろ」

全員が固まっている

ブルゥウン!ブルルゥゥゥン!

一人を除いて

その一人は勿論朔真であった

朔真「邪魔」

朔真が鳥の怪異を轢いた

バン!!

朔真「伊月!」

伊月「おう」

バイクから飛び下りかかと落としを喰らわせる

鳥「ギャァーーー!!」

鳥が動かなくなる

若葉「マジか…」

星凪「ヤバすぎんだろ」

朔真「バイクが傷ついちまったぜ」

轢いた個所を吟味する

伊月「最初にすることがバイクの心配かよ」

朔真「当たり前だろ」

千紗都「冷、どうだ?」

冷「十中八九怪異でしょうけど一様調べるわ」

冷が怪異を調べる

冷「まぁ予想通り怪異ね」

朔真「これどうすんの?」

冷「死んでる場合15分以内に完全消失するらしいわ」

伊月「あれ、そうなんですか?この前は…」

冷「私も最近知った」

千紗都「無知は罪」

冷「あ?」

千紗都「何でもないよ」

冷に笑顔を向ける

冷「無理あるわよ」

後ろから視線を感じる

冷「何だ…」

そこには今轢いた怪異と全く同じ怪異が立っていた

冷「…いつからいた?」

全く以て気付かなかった

鳥「ギャァーーー!!!!」

千紗都「うるっさ!」

思わず耳を塞ぐ

耳をふさいだのは千紗都だけだった

蓮「朔真の排気音の方がうるせぇ」

爆音には慣れていたようだ

朔真「あ゙あ゙ぁぁぁぁぁあ゙ぁぁぁ!!!!」

朔真が更に大きい声で対抗する

星凪「対抗すんなお馬鹿!」

物陰から全く同じ怪異が一体、二体と出て来る

星凪「ほら、いっぱい出てきたじゃん大馬鹿!!」

まだまだ出て来る

伊月「15…20…まだ出て来る」

蓮「何処に隠れてたんだ?」

若葉「数が多すぎる!逃げるぞ!」

若葉が前を向く

若葉「んな!」

さらに多い数が前にいた

伊月「コッチは35ってところか」

蓮「っげ!横にも居やがる」

気が付けば全く同じ怪異に囲まれていた

冷「雑魚処理は時間だけかかって面倒だから嫌いなのよね」

千紗都「ヤルしかないのか…」

冷「私、千紗都、星凪は後ろ、伊月、朔真、蓮、若葉は前…で…?」

指示を出すために前を向く

ハシビロコウの様な怪異とは違う怪異が居た

若葉「狐の…面…」

見た目は狐の面を付けて着物に身を包んだ髪の長い平均的な日本人女性がいる

小学校でやった火災訓練の時の甘い匂い様な匂いが微かにがする

伊月「標識に書いてあった奴だ」

ゾワ…!

嫌な感じが背筋を伝う

千紗都でも一目で怪異だと分かった

身体的な特徴ではなく

本能がそう言っている

そして、それは全員が感じ取っていた

冷「なんだコイツ…」

ツムジ「ワタシノ…ナマエハ…ツムジ」

冷「…名前ってことは」

伊月「コイツが名前持ち(ネームド)!?」

ツムジがゆっくりと手を伸ばし冷を指さした

ツムジ「オマエ…ジャマ…キライ」

冷「クソ!」

冷のが回避行動をとる

ピュン!

冷の頬が切れる

冷「ッチ!」

朔真「お前らぁ!エンジンぶん回せ!!」

ブルルゥゥゥン!!ブルルゥゥゥン!!

迦楼羅天メンバー全員のバイクが唸る

朔真「伊月速く乗れ!突っ切るぞ!」

朔真は決して引き返しはしなかった

千紗都「冷行くぞ!」

冷「クソッタレ!早く行け!」

朔真「行くぞ!」

朔真、若葉と鳥を轢き殺しながら横切る

若葉「クッソ!ハンドル取られそう!」

ツムジ「ニガサナイ」

怪異が千紗都に指を向ける

ツムジ「ナニ?」

若葉の守護霊がタックルで妨害する

若葉「ナイスタックル!」

蓮「お面対決じゃん!」

ツムジ「オマエモ…ジャマ」

ツムジがピエロの面を指差す

ツムジ「キエロ!」

その言葉通りに本当に消えた

ツムジの攻撃は空を切った

辺りを見渡す

ツムジ「…ニゲラレタ」

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