千紗都の扱いはどんどん酷くなる気がする
千紗都「………俺との対応と違くね?」
伊月「そう言えば…怪異はどう倒すんですか?」
冷「そんなの簡単よ」
千沙都「無視かこの野郎?」
そのまま無視し続ける
冷「人間と同じ物理攻撃を喰らうわ殴り続ければいつか死ぬ
ただ、人間なんかより耐久力はあるわね」
伊月「…じゃあ能力のない僕でも倒せるんですか?」
伊月がクリスマスプレゼントを開ける子供の目の様なキラキラした目にさせる
冷「えぇ、何なら頭を狙えば一撃で終わるかもね」
伊月「頭が弱点なんですか?」
冷「大体の生物は頭を潰せば死ぬわ
勿論ゴキブリの様な例外を除いてね」
伊月「意外と普通ですね」
冷「普通でいいわよ
右手、左手、右足、左足、顔面のカードを集めたら勝ちとか特攻技必須、耐久勝負だったら嫌でしょう?」
伊月「意外と漫画やゲームとかに詳しいですね」
冷「詳しい奴に布教されてね」
少し笑いながら答える
伊月「もしかして…」
伊月が千紗都に目を向ける
…ゲームしてる
冷「ソイツじゃないわ」
伊月「他に関りがある人間がいるんですか?」
伊月が少し失礼な質問をする
冷「私より先に派遣された妖怪に聞いたのよ」
伊月「へぇ…予測するに怪異の偵察妖怪ですか」
冷「惜しいわね部分的に正解よ
答えは怪異の偵察と人間の監監視ね」
予想外の言葉が出る
伊月「…監、視」
無意識に顎を引き目の前の相手を警戒する
それも冷は感じ取っていた
冷「言い方が悪くて誤解が生まれてるわね」
伊月「誤解…?」
この程度の言葉では伊月の警戒は解けない
だが冷はその程度気にも留めない
冷「私たち縁妖會は怪異と対峙しているわ、そこでの人間陣営は不確定要素過ぎるのよ
例えば人間が妖怪が住む妖界境に攻め込んで来るかも知れない…
あり得ない話ではないでしょう?」
伊月「どこにあるか存じ上げませんが人間に感知できるほどの物なんですか?」
冷「不可能なはずよ…」
伊月「…あ?」
少し含みのある言い方をする
冷「人間の可能背は無限大よ、例えば能力も無しに空を飛んだ兄弟が存在した
そのさらに上、宇宙に鉄の塊と科学で到達したのが人間…これも能力無し
能力無しで不可能を可能にしたのが有象無象の枠組みから脱却した人間たちよ
そんな人間に異能が加わったら…どうなるかなんて予想できないでしょう?」
伊月「確かに…」
ようやく納得してくれた
冷「それに妖怪境は平安時代に一人の異能持ちの人間と一体の妖怪が創ったのよ」
伊月「戦いに敗れてそこに追いやられたんですか?」
冷「いや、妖怪側と人間側の折衷案ね
大前提としてどっちも争いは望んでない」
伊月「じゃあ共存できなかったんですか?」
冷「生存方法が違うからね、必ず相違点が生まれる
それで、争いになるくらいなら離れて暮らした方が互いに得って結論に至ったの
そして妖怪たちが新天地に移動したそれが今の妖界
境」
伊月「結構人間と友好関係にあるんですね」
冷「そうね、でも今は令和、平安とは人も文化も食も年号も違う
もちろん考え方も感じ方も違うだから妖界境に牙和向くものがいないかの監視が必要」
伊月「実際牙を向いたものがいるんですか?」
冷「さぁ?管轄外だから
でも、そんな話を聞かないからいないんじゃない?しらんけど」
伊月「へぇ…結局何の話でしたっけ?」
冷「さぁ?でも、結構面白い話だったでしょう?」
伊月「はい、とっても」
冷「あれ?千紗都は?」
さっきまで近くに居たのに
伊月「そこでゲームしてますよ」
冷「気付かなかった」
千紗都「ん?話し終わった?」
冷「ちゃんと聞いてた?」
千紗都「ちょいちょい」
冷「まぁいいわ
伊月はこれからどうするの?」
伊月が少し悩む
伊月「そうですねぇ…お腹がすいたので家に帰ります」
冷「そう」
冷が微笑む
伊月「それではまたいつか」
冷「最低でも来週には会うわよ」
伊月「そうですね、先輩もさよなら」
千紗都「おう、いつでも来いよ」
伊月が帰る
冷「いい後輩ね」
千紗都「今ので何かあったか?」
冷「あの子あなたよりも強いでしょ」
千紗都「そうだな…てか、ほとんどの生物に勝てる奴だぞ、比べんなよ」
冷「伊月はやっぱり使えそうね」
千紗都「いい後輩って、都合がいいって意味だな」
冷「そうよ?」
なんか変なこと言った?みたいな事を思ってそうな顔をしている
冷「なんか変なこと言った?」
思ってた
冷「伊月は面白い事が最優先って感じでしょう?」
千紗都「俺も関りが深いって感じじゃないから分からんけど多分そうじゃね?」
冷「ならwin-winじゃない?」
千紗都「そうかも?」
冷「そうよ」
そんな何の変哲もない話で一日が終わった
現時刻深夜2時
千紗都も寝ている
冷「ねえ千紗都…」
返事はなかった
しっかり寝ていた
冷「じゃあヤルか」
そう言い右手を自分に当てた
冷「冥界に誘う者」
冷の異能力が発動する




