お世話係のメイドさん
王女様に「今夜は泊まって行ってください」と言われ、客室に案内された私たち。
案内された部屋には天蓋付きのキングサイズのベッドが4つ、大きいソファーが二つ、トイレが三つ、お風呂が二つ付いていた。
「い、いくらなんでもデカすぎない?」
「持て余しちゃうわね...」
「広すぎて落ち着かないぞ...」
「いえいえ、我が国を救ってくれた英雄ですから!丁重におもてなしさせていただきます!」
......って。
「だれ.....?」
いつの間にか目の前にメイドさんが立っていた。
「今回のご滞在の間、坂上様のお世話係を致します、メイドのサクラと申します!」
「ぜ、全然気付かなかった.....」
「物音が一才しなかったわね.....」
「客人が快適にお過ごしいただけるよう、極力物音を立てぬよう訓練致しておりますので!」
「そ、そうなんだ.....」
「わたくしは坂上様がご滞在の間、お世話係を致します従者代表でございます。何か必要なもの等ありましたらなんなりとお申し付けください」
「わかったよ、ありがとう!」
メイドさんは一礼をして、スタスタとドアの方に向かっていった。
そしてドアの近くまで来ると、くるっと反対側を向いて、ドアの側に立ち止まった。
「ん、えーっと...」
ニコニコとしながらドアの側で動かないメイドさん。
「ずっとそこにいるの...?」
「はい、坂上様のご要望に瞬時に対応できるよう、ここで待機しております!」
ピシッと姿勢を正して、その場から一歩も動こうとしない。
「わたくしは慣れておりますので、お気になさらないでください!」
「あなたが慣れてたとしても、私たちが慣れていないんだが...」
「なんだか、そわそわするわね...」
しかし、追い返すのも気が引ける。
私たち家族はこのだだっ広い部屋にある一つのソファーにかたまって座った。
スペースの無駄遣いもいいところである。
「それにしても、きまずいな...」
気にしないでくださいといわれても、気になるものは気になるのである。
メイドさんはドアの横に直立不動で突っ立っていた。
微動だにしない。
.....って、
「ん?」
何やらメイドさんがぷるぷる震えているように見える。
「なんか、震えてない?」
「え、そうか?」
勘違いかなあ。なんだか小刻みに震えているように見えるけど。
すると、メイドさんは体を真っ直ぐにしたまま、ばたーんと前に倒れた。
「んなっ!?」
「だ、大丈夫ですか!?」
急に倒れたメイドさんに駆け寄る私たち。
メイドさんはうつ伏せに倒れたまま、体をピクピクさせていた。
急に倒れたメイドさんを囲んで、あたふたする私たち。
ど、どうすればいいの、これ!?
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