おつかれさま会
新たなダンジョンをクリアした坂上家。
祝賀会、もとい、お疲れ様会...
つまり晩ごはんを、外で食べていた。
ちょっと洒落たお店なのかなんなのか、
お肉にフルーツのソースがかかっていたり、
チーズと果物が入ったサラダが出てきたり。
ハーブもふんだんに使われていて、パキッとした味と言うよりは、お上品な味だ。
なんとも女子ウケしそうな店である。
小細工の効いた味だなぁとむしゃむしゃ食べながら私は思った。
「美味しい.....」
「俺はママの飯の方が好きだなあ」
私はお子ちゃまなのでシンプルに美味い飯が好きだ。
カレーとか、唐揚げとか。
カレー食べたいなあ。
リコはベビーカーですやすや眠っていた。
この世界に来てから、よく眠るようになった。
寝る子は育つって言うしね。たまに起きると元気そうだから、多分大丈夫だろう。
そうして私たちがもしゃもしゃとご飯を食べていると、冒険者の服装をした男性が3人店の中に入ってきて、近くのテーブルに座った。
女性向けに特化した店かと思っていたけれど、見渡すと男性客も多かった。
この国の特質が食に表れているだけなのかもしれないなと、私は勝手に納得した。
「なあ、聞いたか?王国騎士団の話」
「ああ、ハジマリノ村に調査隊を送ったんだろ?」
「それがな、ぼろぼろになって帰ってきたらしいんだよ。騎士団長がカンカンに怒ってるって噂だ」
「あー...あの人怒ると怖いからなあ」
聞き耳をたてる私たち。
聞こうとしなくても、勝手に耳に入ってくる。
ごくり、と口に含んだ食べ物をゆっくり飲み込んだ。
「そんなダンジョンをクリアした奴がいるってんだから驚きだよな」
「何でも、子供をふたり連れた家族のパーティーらしいぞ」
「子連れでダンジョン?冗談だろ」
「報告した時に子連れだったってだけだろ。子連れでモンスターと戦うやつなんかいないよ」
ん、んんん......。
心なしかナイフとフォークを動かす手が大人しくなる私たち。
「あーあ、俺もダンジョンクリアしてみてえなあ」
「俺たちじゃせいぜいLv.5が精一杯だもんな」
「どうやったら強くなれるんだろうなあ」
すると、男性たちの料理が到着したようで、別の話題へと移っていった。
なんだかちょっと気まずかったので、別の話をし始めたのを聞いて、ちょっとホッとした気持ちになる。
「そろそろ行くかー」
食事を食べ終わった私たち。
主食にも副菜にも果物がふんだんに使われていたので、デザートは食べられそうにないなと思った。
坂上家はお店を出て、宿に戻って、ゆっくり休むことにしたのだった。
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