自動化してみよう!
「ゴーレム!」
私がそう唱えると、地面からにょきにょきっとゴーレムが生成された。
背丈は私と同じくらいで、茶色い土で出来ている。
私はゴーレムに「ふつうの剣」を装備させてみることにした。
「おおお...」
するとゴーレムは装備したばかりの剣をそれっぽくぶんぶん振り回した。
初めて剣に触れるはずなのに、まるで剣の使い方を前から知っていたみたいに、ゴーレムは剣を使いこなしていた。
「なんだか、強そうに見えるな」
「凛々しい感じに見えるわね〜」
新しい魔法で作った新しい仲間にちょっと興奮する私たち。
『ゴーレム』は術者の指示通りに動く土人形を生成する魔法である。
ゴーレムを使いこなし、的確に支持を与えることができれば、自動でゴーレムがモンスターを倒してくれるのでは?
そして自動でアイテムを集められるのでは?と私は考えたのだ。
ゴーレムを使ってアイテム収集の自動化案を思い付いた私は、早速試してみようとダンジョンに向かうことにした。
看板には
『モンスターと戦ってみよう! Lv.5』
と書いてある。
どうやら初級者向けのダンジョンのようだ。
みるからにそんなに強くないモンスターが出てきそうな感じがする。
王国からそんなに遠くない場所に、そのダンジョンはあった。
私たちはそこまで『浮遊』魔法を使って、びゅーっと移動してきたのである。
そして、私はもう一つ試してみたいことがあった。
「『転送布!』」
私は魔法を唱えると、目の前に二つの四角い布が現れた。
四角い布の中心にはそれっぽい魔法陣が描かれているが、柄がなくても効果は変わらない。
単に「っぽさ」を求めた結果、魔法陣が描かれたデザインになったのである。
私は魔法で作ったばかりの二つの布を広げて置いた。
そして私は、この魔法の効果を両親と、ゴーレムに説明し始めた。
「これはね、こっちの布に置いたものが、もう一つの布に移動するの。」
私は布を指差しながら、両親とゴーレムに解説する。
私は試しに指輪を外して布の上に置いた。
するとシュウウっと光に包まれて指輪が消えた後、もう一つの布の上に転移した。
「おおお」
どうやら成功したみたいだ。
「すごいわね〜!」
母も感心している。
「そして、転移先の布はお父さんのリュックに入れておく」
そう言って私はリュックに転移布を入れた。
「そうすれば、この子が拾ったアイテムがどんどんリュックに転送されるってわけ!」
「おおお」
「すごいわね...!」
「後はこのゴーちゃんが品質の悪いアイテムを手に入れられるかどうか...!」
「ゴーちゃん?」
母が聞き慣れない名前に首を傾げている。
「この子の名前!」
私はゴーレムの肩をぽんぽんと叩いてそう宣言した。
ゴーレムのゴーちゃん。そのまんまである。
「ンゴォ?」
はて?みたいな動きを見せるゴーちゃん。
意思疎通できてる...のか?
私が今言ったことが、理解できているのだろうか?
「よろしくね!ゴーちゃん!」
「ンゴォ!」
おおー。言葉が通じているみたいだ。
私がゴーレムに出した指示は以下の通りである。
①モンスターを見かけたら倒す。
②自分が倒したモンスターのドロップアイテムを拾ったら、転送布の上に置いて転送させる。
③転送布は使わない時は身体の中に仕舞う。
④もし人間を見かけたら、転送布を身体の中に仕舞い、攻撃の手を止め、
人間の邪魔にならない場所に移動した後、全ての動作を停止する。
「結構複雑な指示だな」
「ゴーちゃんはある程度自分で判断できる賢い子だからね!」
「ンゴォ!」
まかせろ!とばかりに胸を張るゴーちゃん。
「じゃあ、頼んだよ!」
私がそう頼むと、ゴーちゃんは張り切った様子で、
ダンジョンの中に入って行ったのだった。
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