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新たなる旅路


ハジマリノ村から旅立つことにした坂上家の四人。


目的地は隣国、フルーチカ王国である。



『浮遊』を使って移動する気満々だった私たちだが...



「なんで、馬車に乗ってるのかな...」


そう、私たちは馬車に揺られていた。



「異世界に来た!って感じだな!」


楽しそうな父。


それは10人ほどが乗れる位の大きさの馬車だった。


がたがた大きく揺れるイメージを抱いていたが、案外快適だ。




フルーチカ王国は村から馬車で3日ほどの距離にある。


その途中で何箇所かに停留し、休憩を挟みつつ移動する。


椅子はワンタッチでふかふかのベッドに早変わりするので、夜は移動しながら睡眠を取ることができるのだ。



この世界では村や国以外の場所に家を建てて住んでいて、

そういう人のために停留所が設けられているらしい。



通常、村や国には高度な結界が張られており、

モンスターが近づくことがないように設計されている。



そのレベルの高度な結界ではないにしろ、

集落にも似たような魔法がかけられているらしい。



移動中暇だったのでスキル『百科事典』で無駄に知識を得るわたし。



ふと父の方を見ると、なにやら『物体創造』スキルで米粒大の物体を作っていた。



「なにしてるの?お父さん」


「修行だよ、修行」



『物体創造』は色んな物を作ることでレベルが上がるシステムだ。



どうやら父は米粒大サイズで様々な種類の物体の創造に励んでいるらしい。



そして、母はというと、針で自分の指を刺してはヒールをかけていた。



出血している所が瞬時に治っていく。


治ったと思ったら、また出血する.....



一心不乱に自分を傷つけ続ける母。

なるべく母の方を見ないようにしよう、と私は思ったのだった...



そしてリコはベビーカーの中で眠っている。



父が『物体創造』で車内にベビーカーを固定するような器具を作ったらしく、

いつもとさほど変わらない環境で横になっていた。



たまに馬車が揺れると、ベビーカーの周りに一瞬結界が出来る。


この調子で3日も馬車に乗ってたらリコの『バリア』のレベルも上がりそうだ。




そうして、各々思い思いの過ごし方をしていると、一つの停留所に止まった。


昼前に出発して、日がもうだいぶ沈みかけている。


近くに集落があるらしく、何人かが乗り込んできた。


その中の一人に、腰の曲がったおばあちゃんがいた。


大きい荷物を背負って、杖をついている。



馬車の入り口は階段になっていて、ご高齢には少し不親切な作りだった。

おばあちゃんはふらふらしながら、手すりに掴まって階段を昇っている。



「おばあちゃん、大丈夫?」


私は思わず駆け寄った。


すると、おばあちゃんは優しい口調で、



「ありがとう、心配いらないよ」



と言った。しかし心配なので席まで寄り添う私。



おばあちゃんは何度か倒れそうになりながら、なんとか席についたのだった。



そして、大きい荷物を抱えたおばあちゃんが席に着いたのを見計らって、馬車は再び進み出した。

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