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『宝箱を探して』⑥


「うっ、うわああ.....」


扉を開けて、中に入ると、そこには半円状のドームの様な部屋が広がっていた。


そして中心には、10mほどある巨大なミミック。



「でかいな...」



開けない限り動くことはないのか、今はひっそりと佇んでいるが、


ただならぬオーラのような物を感じて、皮膚がびりびりした。



「うう」



私は思わず身震いする。

ずっとここにいたら滅入ってしまいそうだ。



「いけると思うか?」



「いける、ようにする!!」



私は腕を前に構えて、集中し始めた。



「私が先に魔法を放つ。

 それで倒しきれなかったら、追撃をお願い」



発射速度は遅くてもいい。標的は動かない。


なるべくなら一発で倒しきりたいけど...


経験が少ないせいで相手の力量が読めない。



「おう!まかせろ!」


「私たちもカバーするから、安心して打って、カエデ!」



両親が声援を送ってくれた。

よーし、がんばるぞー!



「ファイヤーボール!」



私は目の前に5mほどの火球を出し、

目の前の巨大なミミックに向けて飛ばしていった。



どーーん!



と大きな音が鳴り響き、煙が舞い上がる。



け、煙が目にしみる.....



「けほっけほっ.....」


「ど、どうだ、やったか???」



煙がだんだん消えていく。


ミミックの中心に大きな穴が開いていた。



「まっ、まだ消えてない!?」



「つ、追撃だ、ママ、いくぞ!!!」



しかし、両親が攻撃をしようとした瞬間、

ミミックは光に包まれて消えていった。



「わあ...」


「あんなデカいのを、一発で...」



自分達がした事にちょっとビビる私たち。


なんだか現実味がなくて、信じられない。



すると、目の前に長方形の画面が出てきて、私たちにこう通知した。



「ダンジョンLv.30 『宝箱を探して』をクリアしました!」


「クリア報酬をお渡しします!」



すると、上からひらひらと一枚の紙が落ちてきた。


ダンジョン攻略証明書が貰えたみたいだ。



そして、目の前にはミミックのドロップらしき物が落ちていた。


......って、



「でかっ.....」



これがドン引きする程デカい。


1mはありそうな、巨大な真珠だった。



「これ、需要あるのかな....」


「流石にデカすぎるな...」



アクセサリーにして身につけたらいい筋トレになりそうである。


とりあえずしまおうか、と3人で持ち上げようとする。


だが、父と私と母、3人がかりでも、うんともすんともいわなかった。



「お、おもい.....」


「持ち上げるどころか、転がりそうもないわ...」



無理だ、私たちの筋力では解決しないようだ...


私たちは諦めて大の字に寝転がった。


さっきのチャレンジだけで筋肉痛になりそうだった。



力で解決しないのならば...


魔法で解決するしかない!



「浮遊!」



私はデカい真珠に向かってそう唱えた。


操縦レバーと、△▽ボタンが目の前に現れる。



△のボタンをぽちっと押すと、真珠は上に上昇していった。

あんなにびくともしなかった真珠が、一つのボタンでぐんぐん持ち上がっていく。



「「おおお...」」



そして操縦レバーで、真珠をマジックバックに近付けていった。



「これ、でも入るのかなあ?」



なにしろ真珠よりリュックの方が遥かに小さいのだ。


でもまあ一応試してみるのがこの世界のセオリーだと私は思うのである。



私は真珠を動かして、リュックに近づけていくと、


リュックの入り口がみるみるうちに大きくなり、


やがて真珠が入り込めるくらいの大きさになった。



「で、でっかくなった!?」



徐々にリュックの入り口に真珠を近付けていく。


そして私は、小さな小さなリュックの中に、


大きな大きな真珠を入れる事に成功したのだった。



「ふう」


「入ってよかったわ〜!

 万能なのね〜(にこにこ)」


「なんとかなったな!」



よかったよかった。


無事にダンジョンもクリアできたし、


アイテムも収納できた。



私たちはお疲れさま!とお互いを讃え合った後、


宿への帰路に着いたのであった。

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