冒険者ギルドへ
宿を出て、とりあえずギルドを目指すことにした私たち。
「ところで、冒険者ギルドって?」
ゲームやアニメに疎い母。
「この世界のギルドがどんな感じかはわからないけど...たぶんドロップ品が売れたり、ダンジョンの情報を教えてくれたりするんじゃないかな」
解説する私。
「へえーカエデは詳しいのねー」
そうして話しながら歩いていくと、冒険者ギルドらしき建物を見つけた。
看板には日本語ではない、別の言語で文字が書かれていたが、なぜか「ギルド」と書かれているのがわかった。
重い扉を開けて、ギルドに入る私たち。窓口らしきところに歩いていくと、職員の女性が声をかけてきた。
メガネをかけていて大人しく、真面目そうな人だ。
「こんにちは!冒険者ギルドへようこそ。
ここではダンジョン情報の提供や、クエストのアイテムの買取を行なっております!って.....」
そう言いかけて、私たちを上から下まで観察する職員さん。
赤ん坊を連れていて、パジャマ姿の四人家族。
冒険者っぽくはないパーティーである。
剣や弓矢を持ってはいるが、彼女の目には映らないらしい。
「なんの御用でしょう...?」
訝しげにこちらを見る職員さん。
なんてことを言うんだ。
これでも立派な冒険者なのだぞ!
「ダンジョンの情報を教えてください!」
私は職員さんの反応にめげずにそう言った。
女性は少しためらった後、咳払いをして話し始めた。
「ダンジョンの情報は全ての人に公平に開示されます。ええ、それが乳飲み子を連れた寝巻き姿の家族であっても...」
自分に言い聞かせるように、受付の女性は喋りかける。
ひと呼吸置いて、彼女は再び説明を続けた。
「では、現在地周辺のダンジョン一覧をお渡ししますね」
一枚の紙を差し出し、私はそれを受け取った。
紙を覗き込む私たち。
『ダンジョンLv.35 足元に御用心
ダンジョンLv.28 炎舞の部屋
ダンジョンLv.30 宝箱を探して』
.....あれ?
「私たちがクリアしたダンジョンがない!」
「それはおかしいですね。現在地から半径50km地点にあるダンジョンはこれが全てのはずですが...」
職員さんは不思議そうな顔を浮かべた後、こう続けた。
「ダンジョンをクリアすると、ダンジョン攻略証明書をもらえるはずです。攻略証明書はお持ちですか?」
攻略証明書??
そんなの、もらってたっけなあ?
もしよかったら、
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