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はじまりの村


「浮遊!」



私たち家族三人の身体は空中に浮かび上がり、空を舞った。村へと一直線に進む坂上家。



先程マップを見た時、最初の着地点と村の場所のちょうど真ん中らへんに自分たちがいることがわかった。

この程度の距離なら浮遊スキルによってMPを消費しても問題ないだろうと判断したのだ。



「びゅーーーん」



風を切る坂上家。マップを確認すると、村にどんどん近付いていることがわかった。



「お!あれじゃないか?」 



父が声をあげる。

遠くの方に、村を囲むようにそびえ立つ木の柵のようなものが見えた。



「おおー!」



なんとか無事に村に辿り着けそうだ。

私はほっと胸を撫で下ろした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ふわっと地面に着地する私たち。



「ついたー!!」



はじまりの村にやっと到着した坂上家。



「わああ...!」



村に着いて少し歩くと、市場にたどり着いた。

色とりどりの野菜や果物、装飾品や本、調理器具まで、様々なものが揃っている。



「すごいね...!見たことないものも沢山ある」



ぶどうみたいに一房に沢山の実がついたいちごや、

焼き加減が簡単にわかるお肉。

自動で野菜を適切な大きさに切る包丁に、

勝手にページをめくってくれる本.....



「まあ素敵ね!!!」



母のテンションが上がっている。

いつもにこにこしていることが多いので、目を見開いているその姿は珍しかった。



「こらこら、まずは宿を探そう。もうへとへとだ」



異世界に転移してから、長距離を歩き、ゴブリンとの死闘を繰り広げた私たち。

一刻も早く横になりたかった。



たくさんの商品が並ぶ市場を進んでいくと、ベッドの絵が描かれている看板が目に入った。



「お。宿屋っぽいな」


「宿屋っぽいわねー」


「やっと休めるー!」



父が先導して、私たちは宿に入った。

今日は色々なことがありすぎて、目が回るような一日だった。


やっとふかふかのベッドで寝れる...!

たくさん動いて汗もかいたし、お風呂にも入れたらいいなあ。



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