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「カーテン開けると異世界トリップで大儲け」  作者: 碧凛睡
第2章 新しい異世界カーテンの向こうで大商売!
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1話 異世界商人、次の世界へ!

「金貨1000枚……」

蓮は、目の前の依頼書を何度も見直していた。

「本当に1000枚?」

「本当だ」

ガルドが頷く。

「しかも、前金まである」

「前金!?」

蓮の目が輝いた。

「……商売って最高だな」

「そこに気づいたか」

ミリアが笑う。

「でも、依頼内容は?」

リナが依頼書をのぞき込む。

そこには――

【未知の世界へ商品を届けてほしい】

【依頼内容】

【この世界には存在しない商品を販売してほしい】

【成功報酬:金貨1000枚】

と書かれていた。

「未知の世界……」

蓮はワクワクしてきた。

「つまり、新しい異世界で商売できるってこと?」

「そういうことだ」

ガルドが笑う。

「ただし、問題が一つある」

「何?」

「その世界のことを、誰も知らない」

「……え?」

蓮が固まった。

ガルドは依頼書の最後を指差す。

【注意】

【現地の通貨・文化・魔物・法律・食文化について情報なし】

「情報ゼロじゃん!」

セレナが元気よく手を挙げた。

「大丈夫です!」

「何が?」

「私たちには蓮様がいます!」

「それ、俺が何とかする前提だよね?」

「もちろんです!」

「即答……」

狼王が立ち上がる。

「我もいる」

「狼王は?」

「魔物対策だ」

「頼りになる!」

「それと――」

狼王が真剣な顔をする。

「プリン対策も必要だ」

「何それ」

「異世界にもプリンがあるとは限らぬ」

「そこを心配してるの!?」

みんなが笑った。

蓮も笑う。

こういう時間が、最近は少し好きだった。

家族との問題も終わった。

父と母も帰ってきた。

そして今――

自分の好きなことを始められる。

「よし」

蓮は立ち上がった。

「行こう」

「どこへ?」

「新しい世界へ!」

店の奥。

かつてカーテンだった場所に、新しい光が浮かんでいた。

スマートフォンを近づける。

【新規世界】

【名称:未登録】

【接続安定度:72%】

【推奨人数:6~8名】

【危険度:中】

【商業可能性:非常に高い】

蓮は最後の表示を見て笑った。

「商業可能性、非常に高い……」

ガルドも笑う。

「俺たち向きだな」

「うん」

蓮はカーテンを開いた。

その瞬間――

強い風が吹き込んできた。

「うわっ!」

「きゃっ!」

セレナの帽子が飛ぶ。

リナの髪も舞い上がる。

狼王の毛が逆立つ。

「……風が強い」

狼王がぼそっと言う。

「そこ?」

蓮は笑いながら、カーテンの向こうを見る。

そこには――

青い空。

巨大な山。

そして、遠くに見える大きな城。

「すごい……」

ミリアが目を輝かせる。

「また新しい世界だ」

蓮は一歩踏み出した。

――ドンッ!

「痛っ!」

何かにぶつかった。

「すみません!」

振り返る。

そこにいたのは――

大きな荷車を引いた、耳の長い少年だった。

荷車には大量の果物が積まれている。

「大丈夫?」

蓮が手を差し出す。

少年は蓮を見て驚いた。

「……見ない顔だ」

「今日来たばかりなんだ」

「旅の人?」

「商人」

蓮が答える。

すると少年の顔が変わった。

「商人?」

「うん」

少年は荷車を指差した。

「だったら、これを買ってくれないか?」

「果物?」

「売れなくて困ってるんだ」

蓮は果物を一つ手に取った。

赤いリンゴのような果物。

しかし――

「これ、普通の果物じゃないね」

スマートフォンを向ける。

【商品解析】

【名称:未登録】

【味:非常に甘い】

【保存性:低】

【日本での販売価値:高】

蓮の目が輝いた。

「……これ」

ガルドが近づく。

「どうした?」

「売れる」

「どのくらい?」

蓮は笑った。

「かなり」

少年が不安そうに聞く。

「本当に買ってくれるのか?」

蓮は頷いた。

「全部買うよ」

「全部!?」

「うん」

「でも、そんなに買ってどうするんだ?」

蓮は果物を一つ持ち上げた。

「別の世界で売る」

少年は目を丸くした。

「別の……世界?」

蓮は笑った。

「そう」

「俺は――」

胸を張る。

「異世界商人だから」

その瞬間。

スマートフォンが鳴った。

【新規商品を取得】

【異世界間交易ルートを作成します】

【新しい商売が始まりました】

蓮は笑った。

「よし!」

ガルドも笑う。

「さあ、仕入れから始めるぞ」

ミリアが荷車を見る。

「全部持って帰れるかな?」

セレナが手を挙げる。

「私が持ちます!」

「セレナ、一人で?」

「はい!」

セレナが荷車を持ち上げようとする。

「……重いです」

「そりゃそうだよ!」

狼王が荷車をくわえる。

「我が運ぶ」

「狼王、すごい!」

「当然だ」

蓮は笑った。

新しい世界。

新しい仲間。

新しい商品。

そして――

新しい商売。

こうして蓮の異世界商人生活は、さらに広がっていく。

――しかし。

遠くの山の上から、一人の男が蓮たちを見つめていた。

「……異世界を渡る商人か」

男は小さく笑った。

「面白い」

その手には――

蓮がまだ見たことのない、黒い商人証が握られていた。

「この世界で商売をするなら――」

「俺にも挨拶してもらおうか」

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