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「カーテン開けると異世界トリップで大儲け」  作者: 碧凛睡
第1章 カーテンの向こうで大商売!
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第52話 異世界のお祭りで大繁盛!プリン屋台が大人気

「今日から祭り?」

翌朝。

蓮が港町の広場へ行くと、町中がいつもと違う雰囲気になっていた。

色とりどりの旗。

屋台。

音楽。

たくさんの人。

ミリアが目を輝かせる。

「お祭りだ!」

リナも嬉しそうにする。

「楽しそう!」

ガルドは腕を組んだ。

「……客が多い」

蓮もニヤリと笑う。

「つまり――」

「商売日和!」

セレナが叫んだ。

「蓮様、屋台を出しましょう!」

「決まりだな」

---

異世界屋台、開店!

蓮たちは広場の一角を借りた。

看板には、

『佐伯商店・お祭り屋台』

商品は――

プリン。

シュークリーム。

ロールケーキ。

チョコレート菓子。

ポテトチップス。

キャンディ。

そして、冷たい飲み物。

「甘いものばっかりじゃない?」

ミリアが笑う。

「お祭りだからいいんだよ」

セレナはプリンを並べながら胸を張る。

「プリンは祭りの主役です!」

「主役なの?」

「はい!」

---

最初のお客さん

「これは何だ?」

一人の子どもがプリンを指差した。

蓮が笑顔で説明する。

「甘いデザートだよ」

「食べたい!」

「じゃあ、一つどうぞ」

子どもが一口食べる。

「……!」

目が輝く。

「おいしい!」

その声を聞いて――

周りの子どもたちが集まってきた。

「私も!」

「僕も!」

「これください!」

「こっちのケーキも!」

あっという間に行列になった。

セレナが叫ぶ。

「プリン追加!」

「了解!」

ミリアが商品を運ぶ。

リナが袋に詰める。

ガルドが会計。

蓮は商品補充。

完全なチームプレーだった。

---

狼王、祭りに参加する

その頃。

狼王は広場の端で座っていた。

「……」

子どもたちが近づいてくる。

「大きな犬!」

「触っていい?」

狼王が低い声で答える。

「我は犬ではない」

子どもたちが笑う。

「しゃべった!」

「すごい!」

いつの間にか狼王の周りに人だかりができた。

セレナが叫ぶ。

「狼王様、こちらへ!」

「何だ?」

「お店の看板役をお願いします!」

「……」

狼王は蓮を見る。

蓮は笑ってしまった。

「お願い、狼王」

「……仕方あるまい」

狼王は店の前に座った。

巨大な黒狼。

赤い目。

白い紋章。

子どもたちは大喜び。

「かっこいい!」

「触っていい?」

「写真撮って!」

狼王は困った顔をする。

「……我は魔物なのだが」

蓮は笑った。

「今日だけ看板犬ね」

「だから犬ではない!」

---

祭りの売上

夕方。

ガルドが帳簿を確認した。

「売上――」

「いくら?」

「320金貨」

「えっ!?」

蓮が驚く。

「一日で?」

「祭りだからな」

ガルドはさらに続ける。

「そのうちプリンが90金貨」

セレナが満足そうに頷く。

「当然です」

「……プリン強すぎる」

蓮は笑った。

だが、祭りの終わり際。

一人の女性が蓮の店にやってきた。

「あなたが佐伯商店の店主?」

「はい」

女性は古い布袋を差し出した。

「これを渡したい」

「これは?」

「昔、この町に来た佐伯という商人から預かったものです」

蓮の表情が変わる。

「……父さん?」

女性は頷いた。

「その人は言っていました」

「いつか、自分の息子がここへ来るかもしれない、と」

蓮は袋を開けた。

中には――

一本の古い鍵。

そして、小さな紙。

蓮は紙を開いた。

そこには、

『地下の箱を開けろ』

とだけ書かれていた。

「地下……」

蓮は昨日見つけた、あの箱を思い出した。

父が残した箱。

『母さんにはまだ言うな』

そう書かれていた箱。

「……父さんは、何を隠してるんだ?」

その夜。

祭りが終わり、町が静かになった。

蓮たちは佐伯商店へ戻る。

床板を外す。

地下への階段が現れた。

ミリアが不安そうに言う。

「蓮……気をつけて」

「うん」

蓮は鍵を握った。

階段を降りる。

地下室の奥。

そこには――

古い木箱が一つ。

蓮は鍵を差し込んだ。

カチッ。

箱が開く。

中に入っていたのは、

父の古い日記。

そして一枚の写真。

写真には――

若い父。

若い母。

そして――

見たことのない男が写っていた。

その男の胸には、

佐伯家の紋章。

蓮が写真を裏返す。

そこには父の字で、

『俺たちが探しているのは、母さんだけじゃない。』

と書かれていた。

蓮は息をのむ。

その下には、さらに一行。

『この男を探せ。』

そして男の名前が書かれていた。

――佐伯一郎。

「……一郎?」

ガルドの顔色が変わった。

「待て」

「どうした?」

ガルドは写真を見つめる。

「その男……」

「俺が子どもの頃に見たことがある」

全員が固まった。

そして地下室の奥から――

カタン。

誰も触れていないはずの扉が、

ゆっくり開いた。

その向こうから声がする。

「……ようやく来たか」

蓮は息を止めた。

父の秘密は、さらに古い佐伯家の歴史へとつながっていた。

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