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「カーテン開けると異世界トリップで大儲け」  作者: 碧凛睡
第3章 未知の海へ!最初の商人と境界の秘宝
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第12話 地下室に潜入!スマホが見つけた不正の証拠

「佐伯家の後継者を確認」

地下室に、不気味な声が響いた。

「……今の、何だ?」

蓮はスマートフォンを見つめた。

画面には、見たことのない文字が表示されている。

【旧管理者権限を確認】

【記録保管室を解放します】

「旧管理者って……俺のことか?」

「蓮様、気をつけてください」

セレナがすぐ隣に立った。

「こういう場所では、何が起こるか分かりません」

「ありがとうございます。でも、ちょっと近くないですか?」

「怖いので♡」

「絶対うそですよね!?」

ミリアが小さく笑った。

「二人とも、今はそれどころじゃありませんよ」

そのとき、地下室の奥で大きな音がした。

ガコン!

重い扉が開いていく。

その向こうには、たくさんの棚が並んでいた。

棚には、商人たちの名前が書かれた帳簿がぎっしり詰まっている。

「これ、全部記録なのか……?」

蓮は一冊の帳簿を手に取った。

そこには、黒曜港で商売をしている商人たちの名前が並んでいた。

そして――

「……ひどいな」

ある商人の信用値が、突然大きく下げられていた。

別の商人は、支払いを済ませているのに、未払いと記録されている。

さらに、店の営業権まで勝手に売られていた。

「こんなの、めちゃくちゃじゃないか!」

ミリアが顔をしかめる。

「わざと信用を落として、商売ができなくなるようにしているんですね」

「そうだ。信用を失えば、誰も取引してくれなくなる」

蓮は拳を握った。

「そして、困った商人から安く権利を買い取る……」

商売を頑張ってきた人たちが、こんなやり方で苦しめられている。

許せるはずがなかった。

ピコン!

スマートフォンが鳴った。

【不正取引の証拠を発見】

【記録を保存しますか?】

「もちろん!」

【証拠の保存に成功しました】

「よし!」

蓮が喜んだ、その瞬間。

「誰だ、そこにいるのは!」

奥から男たちの声が聞こえた。

「しまった! 見つかった!」

ミリアが杖を構える。

セレナも蓮の前に立った。

「蓮様、下がってください!」

「いや、みんなだけに任せるわけにはいかない!」

蓮はスマートフォンを握りしめた。

すると、画面に新しい表示が現れた。

【危険を検知】

【緊急脱出ルートを表示します】

床に、青い矢印が浮かび上がる。

「こっちだ!」

蓮たちは矢印に従って走った。

背後から男たちが追いかけてくる。

「待て!」

「待てと言われて待つやつがいるか!」

蓮は必死に走った。

途中で曲がり角を間違えそうになったが、スマートフォンがすぐに教えてくれた。

【右へ進んでください】

「助かる!」

ようやく階段を上り、建物の外へ飛び出した。

「はあ……はあ……」

蓮は膝に手をついた。

「何とか逃げられた……」

ミリアが笑う。

「スマートフォン、大活躍ですね」

「ああ。でも、証拠は取れた」

蓮は画面を確認した。

【不正取引記録:保存済み】

【関連商会:ローデン商会】

「……ローデン商会?」

その名前を見た瞬間、蓮は顔を上げた。

黒曜港で出会った、あの男。

信用値9999の商人、ローデン。

「やっぱり、何か関係があるのか……?」

そのとき、背後から声がした。

「そこまで調べたのなら、もう引き返せないぞ」

振り返ると、ローデンが立っていた。

蓮はスマートフォンを握りしめた。

「あなたは、何を知っているんですか?」

ローデンは静かに笑った。

「明日、私の商会へ来い。すべてを知りたければな」

そう言い残し、ローデンは去っていった。

蓮は仲間たちを見た。

「……行くしかないな」

セレナが微笑む。

「もちろん、お供します。未来の妻として♡」

「だから妻じゃない!」

こうして蓮は、ローデン商会へ向かうことになった。

だが、彼はまだ知らなかった。

ローデンが本当に恐れている人物が、別にいることを。

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