25話 深淵の森実習 その1
こんにちは!雨が凄いですが、足下に気をつけて帰ります。少し体調不良になりつつあります。
投稿します。よろしくです。
深淵の森に行く学園の実習まで、少し時間があるので、それまでは配達の仕事をしていた。手紙を届けたり、重い木材を運んだり、高価な物を預かり、金持ちに届けたりした。
アイテムボックスを珍しがられたが、特に何かしてくる事はなかった。空いた時間に非常食を買って、シエルの分も預かっておいた。実習の準備だ。また、お金に余裕もあったので、私服等買い足しておいた。これで万全だから、いつでも実習にいける。レイピアだけまだ慣れていないが……。刀身が細くて折れそうで怖いわ。基本は、突くだけなんだけどね。
また学園の授業では、ロマネ王国の歴史について学んだ。200年ほど前に王国の西側方面から魔物のスタンピードが発生して、王国が滅びる寸前まで追い詰められた事があったそうだ。
そんな時に現れた3英雄の一人が、ユング男爵のご先祖様らしい。元々、冒険者であったが、魔物盗伐に多大な貢献をしたことで、貴族の身分と辺境だが領地を王国から頂いたそうだ。へぇ〜、そうなんだと、かるく聞き流した。その為、冒険者や軍人の育成には学園を作ったりして、力を入れているそうだ。
午後の実践授業では、ウエスト先生に毎日レイピアの使い方を見てもらった。要は、フェンシングと同様だった。基本的には、突きで攻撃するが、斬りつけてもよい。「長剣やメイスなどの攻撃を受け止めるなよ。わかっていると思うが、隙をついて素早く急所をつけ」と言っていた。
頑張れば、一撃必殺の刺突と言うスキルを覚えられるとも言っていた。その後、アルとチャンバラして遊んでいたら、ウエスト先生に本気でやれと怒られ、2人して体育館をひたすら授業が終わるまで走らされた。俺ら2人に先生厳しくない?
休みに入り、週明けは深淵の森に行くので、少しの間、冒険者ギルドに行けない事をミリアさんに2人で伝えに行った。入口から入り、すぐにミリアさんと目があった。「話があるので、会議室にきてほしい」と言われたので、ミリアさんのお尻を見ながらついていった。「まさか、ミリアさんのご褒美のお仕置きですか?」と思ったが違った。
1階のテーブル席ではなく、2階の部屋に案内された。中に入ると、中年男性が1人机に座って何か書類作業をしていた。「初めまして。私は冒険者ギルドマスターのオーリスだ。急に呼びつけてしまい、申し訳なかった。以前、君が襲われた2人組の件を伝えようと思ってね。」と言われた。
「実は、先日領主の館に侵入して、ユング男爵の命を狙った連中がいてね。屋敷の護衛がいたので、大事には至らなかったよ。逃げだそうとした所で、男爵と護衛の2人で捕まえたそうだ。身柄は既に領軍に引き渡されていて、その後厳しい尋問の際に、冒険者風の子供から金を奪う事に失敗した話も出てきた。」とのこと。
2人とも貴族を狙った為、死罪は確実と伝えた所、死なば諸共、罪を少しでも軽くするため、慌てて全て話したらしい。実は、子爵領の元領主からの依頼で行ったそうだ。男爵には、何の恨みもないとのこと。
全て話したが、やはり死罪は変わらず、楽な死に方を選べる様になっただけだった。もう安心していいからと言われて、ギルドマスターに頭を下げ退出した。
ミリアさんには、深淵の森探索の件を伝え、その後手頃な配達の仕事をして寮に戻った。それにしてもあの2人は強いが、馬鹿だったな。今の俺ではまだ勝てない。
実習の当日になった。朝早く学園に集合して生徒20名と教師1名の計21名で深淵の森に向かった。領都から徒歩で2日程度の距離である。道中は、大きな問題なく休み休み大勢で進んだ。
まるで遠足である。問題があるとすれば、途中で用を足す事や食事が美味しくない事、足が痛い、野宿などである。それらも全て訓練の内なのだろう。軍に入れば、これ以上の厳しい訓練が当たり前だから、今から少しずつという事だ。俺は、軍人になるつもりはないけどね。行軍とか無理。出来れば道の真ん中を好きな様に歩きたいタイプだし。
深淵の森には、2日目の夕方に着いた。森に入る前に、ここで野宿して次の日、森に入り、3日間狩りを行うらしい。森の中で集合場所を決めて、そこを中心に生徒全員で探索するようだ。1日半で1度集合場所に戻る事、パーティーで行動する決まりだ。
何か問題が起これば、すぐに集合場所に戻りウエスト先生に報告する。狩りで捕った物は、集合場所に持ち帰り、ウエスト先生に見せる。班は4人ずつで、5班とするらしい。俺、シエル、アル、ケイラで組んだ。サイスとマリーは、他の人と組んでいた。
森に入り数時間進んだ所を集合場所とした。少し開けており、集合場所に適していた。とりあえず4人で北に進むことにした。ちなみに森に入ってから集合場所までに現れた魔物は、ボアとホーンラビットであり、ウエスト先生が瞬殺して集合場所に持って来ていた。
俺達4人は、以前来たことがあるので、あまり緊張していなかったが、初めての連中は不安そうな顔をしていた。しばらく4人で進むと、ボアが1体いた。手始めにアルにお願いした。3人は、待機した。ゆっくりと近づき、一気に斬りつけた。
以前よりきれが増した太刀筋で、一撃で倒した。倒した魔物をアイテムボックスにしまった。俺はポーターに徹しようかな。とりあえず3人とも1回は1人で経験した。その後は、状況判断でやろうとなった。
途中暗くなってきたので、夜営の準備をした。アイテムボックスの便利さや魔物について話した後、食事をして交代で寝た。俺とシエルは、先に寝たので4時間後に起きて、アル、ケイラと交代した。流石にまだ眠い。夜は、寒いので焚き火をしていた。シエルとノア祭や冒険者の仕事の話をしながら待っていたら、すぐに夜が明けた。
次の日、一度集合場所に戻る事になっていたので、少し早いが引き返す事になった。道中、魔物もいたが特に苦戦する事はなかった。集合場所が見えてきたあたりで、アイテムボックスから魔物を出して手で持つ事にした。集合場所には、班の中で1番早く着いた。ウエスト先生に、討伐した魔物をチェックしてもらった。
ウエスト先生が学園から借りてきた魔法袋(小)に魔物を保存していた。後で返してくれるそうだ。この魔法袋(小)は、そんなに数量は入らないが、金貨数千枚の価値があるらしく、金を出しても基本的には手に入らない代物らしい。
王都のダンジョンで手に入れた物をたまたまオークションで学園が購入したそうだ。なくしたらウエスト先生が、大変な事になるらしい。おしゃべりしながら待っていると他の班のメンバーも戻り始めた。
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