24話 石材の配達
夜分に失礼します。蚊取り線香の煙で苦しいです。投稿します。よろしくです。
しばらく学業の傍ら、シエルと配達の仕事をしているが、なかなかお金が貯まらない事に今更気づいた。お金の使い方が悪い事も確かにある。2人組に襲われてから1ヶ月が過ぎて、その間は配達の仕事だけしている。どうにかしないと来年の学費を2人とも用意できないな。
来週の休みの3日間で魔物討伐やアイテムボックスを解禁して、堂々と大きな物や高価な物を運んでみようか。シエルに話してから、ミリアさんに相談する事にした。傷も癒えたので、そろそろ本格的に動けるだろう。
休みに入り冒険者ギルドに朝早く向かった。簡単な討伐あるいはお金になりそうな配達の仕事がないか探しにきた。ミリアさんに聞いてみたら、アイテムボックスを解禁してよければ、石材を運ぶ仕事があるとのこと。本来、子供には厳しい仕事らしいが……。
領都から少し離れた所で採掘された石を領都内の現場まで運ぶ肉体労働の仕事だ。お金になるので、とりあえず1日やってみる?と言われたので、お願いしますと伝えた。シエルには、俺の護衛としてついて来てもらうことにした。
冒険者カードを見せて、領都の門から出てから歩いて北西に3時間位進むと山の麓にたどり着いた。ここが石材を切り出しているところだ。いい石がとれるのだろう。山に入りしばらく進むと、屈強な体つきをした作業員が汗を垂らして石を切っていた。右側の方には、大量の石が積み上げられていた。どうやらこれを運ぶ様だ。
近くにいた現場のおじさんに話しかけた。「冒険者ギルドから運搬の依頼を受けてきた者です。よろしくお願いします。」と伝えた。「おいおい、子供では勤まらないぞ。冒険者ギルドも何を考えているんだ。そうでなくとも誰もやりたがらず、運搬作業が遅れているというのに。」と言い、とりあえず1つ台車を貸すから運んでみるように言われた。石材1つ100キロはありそうだった。
「あの、自由に運んでいいですか?ここにある物すべて運んでいいんですか?」というと「ここにある物すべて領都に運ぶが、お前らは1個運べればよい。他にも運搬する奴らはいるから気にするな。1日1個、大人なら2個しか運べん。」と言われた。確かに100キロだと往復時間を考えると1日1個だな。
「10個運べたら、運んでいいですよね?」と聞くと「出来るならな。」と言い笑っていたので、アイテムボックスに10個しまった。おじさんの顎が外れていたが無視した。その後、すぐに来た道を戻った。道を覚えていたので、行きより少し早く帰る事が出来た。
領都に戻り、現場に運び入れたら、かなり驚かれたが、さっさとサインを貰ってギルドに戻った。1個運ぶと銀貨3枚で、10個運んだので銀貨30枚になった。残り2日間も同じ作業を行い、計200個運べた。途中から遠慮しなくなった。金貨60枚だ。2人で半分に分けた。今年度の人頭税を達成した!わぁーい。ちなみに、しばらく来なくていいと言われてしまった。やり過ぎた〜。
先週のアイテムボックス大活躍のおかげで、懐があたたかくなり、ほくほく顔の俺とシエルである。ミリアさん、いい仕事を紹介してくれてサンキュー。2人とも顔に出やすいのか、ケイラに何か良い事があったのかと聞かれた。少し運搬の仕事で儲けた話をしておいた。アルは、まったく気づいてなかったが……。少しは、ケイラを見習えな。観察力が足りないよ!
共有スペースで、俺、シエル、アル、ケイラ、そして最近話す様になったサイスとマリーの6人で話をしていた。今のところ学園の午前の授業や実践練習を問題なくこなしている。
実戦の授業では、ウエスト先生の立ち合いのもと、1対1あるいは1対2の模擬戦などを生徒同士で行っている。大抵1人だと負けるけど。あえて厳しい状況を作り、打開するためのこつを学んでいる。最後に先生からアドバイスをもらい、次回に生かす。それを繰り返している。いつ本番が来るかわからないし、失敗すれば次はないので、常在戦場の意識を養っている?技術がすべてだよね?おそらく全部なのかな。
最近の話題は、2週間後の深淵の森での実習である。冒険科1年全員とウエスト先生で1週間かけて狩りや魔物盗伐を行うらしい。「楽しみだな!」とか「わくわくするね」とみんなで話しながら、武器や非常食の準備の話をして別れた。
休みの1日目、今日はシエルと冒険者の仕事を休みにして、武器、防具、魔道具を見に行く話をした。学費を貯めたいが、自分に投資をしてもっと強くなりたいと思う。俺自身は愛用のナイフを失い、皮の鎧に穴があいてしまった。まじであの2人を思い出すと、理不尽で腹立つわ!2人ともわくわくしながら、まずは武器屋に向かった。
中に入り、見渡すと流石領都だけあり広かった。基本的には、ルーンの店と同じだが、種類が少し多かった。2人で別れて武器を見ることにした。ナイフの売り場を見ていると、1つ気になる物があった。レイピアと呼ばれる細身の剣である。長剣より大分軽いけど。う〜ん、どうしよう?
「装備できるかな?」と思い持って見たが、普段短剣しか使わないので、やはり長さと重さに違和感があった。使うなら訓練が必要だな。身の丈にあわない武器を装備して、ミスして死にたくないし。「ダガーとレイピアの両方装備する人もいますよ。」と店員が言っていた。プロが言うならそういうものかと思い、レイピアを購入して、ダガーを予備にまわす事にした。価格は金貨4枚だった。わぉ!いい値段。しばらく使ってみよう。
シエルを探すと弓の売り場にいた。特別欲しい物はないが、矢を追加で購入していた。先が鉄でなく、鋼になっている1本銀貨2枚を20本である。ついでにダガーとクロスボウをメンテナンスに出しておいた。
メンテナンスを定期的に行っていないと、最悪大事な時に折れたり、矢がつまったりするからだ。必要経費と思う様にしている。人間が腹が減れば飯を食べるし、怪我をすればポーションで治すのと同じだ。命を預ける相棒は大事にしないといけない。その部分を見れば、知らない人の性格まである程度理解できる。物を大事にしない人は、人も大事にしないと思う。これは、俺の主観だけどね。間違っているかも。
次に防具屋に向かった。入口に立派な鎧が飾られていた。鋼の鎧である。誰が買うの?売るつもりないよね。ハッタリの飾りはいらん。中に進むと、皮の鎧や旅人の服が飾られていた。他に何かないか探していると、鉄の鎧があった。いらん。こんなん着たら、動けないよ。
右側には、並んでビキニアーマーがあり、シエルに勧めたら叩かれた。冗談が通じない。店員に聞いて、ハヤテの服という皮の鎧と同程度の防御力だが、軽くて素早く動けるものがあったので、2人で購入した。金貨3枚だった。次に魔道具屋に向かった。レッツゴー!
この間行ったばかりなので、婆さんが顔を覚えていた。「何だい。もう買い換えに来たのかい?別に売っても、何の文句もないけどさ。」と言うので、追加で買うから見せてもらうことにした。この婆さんは口が悪いけど商品だけはいいから我慢だ。仕方ない。
ハヤテの腕輪、力の指輪は前回見た。ちなみに装備できるのは、2個までらしい。3つ目以降は、装備出来るが効果がないので、完全にアクセサリーの扱いだ。他には、魔法の指輪、気合の腕輪があった。悩んだが、いくつか買うことにした。金貨15枚を俺が負担して、1つはシエルに、もう1つは、お世話になっているミリアさんに渡す事にした。
婆さんは、3つも俺達が買ったので大喜びだった。この間のお礼という事で帰りにミリアさんにハヤテの腕輪をプレゼントしてきた。美人なので変な男に襲われた際に逃げるためだ。だいぶ婆さんとは見た目が違うが、喜んで受け取ってくれた。これからも長い付き合いなので、よろしく。
明日もよろしくです。早く起きすぎて眠いので寝る。ブックマークよろしくです。




