↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
13/18

13

 翌日。

 日本へ向かう帰りの飛行機の中で、二人は並んで座っていた。

 窓の外には、どこまでも続く雲が広がっている。

 響は隣に座る彩花を見て、ふと口を開いた。


「来年の結婚記念日は、フランスのパリかイタリアのローマか…、

 君はどこか行きたい場所はあるか?」


 彩花は少し驚いたように響を見る。

 それから、嬉しそうに微笑んだ。


「響さんと一緒に過ごせるなら、どこでも…」


 二人は自然に手をつないだ。

 彩花は握られた手を見つめ、静かに微笑んだ。

 そのときだった。

 通路を歩いていたキャビンアテンダントの女性が、二人の席の前で足を止めた。


 女性は金髪のショートヘアに、整った顔立ちの美しい外国人女性だった。

 女性は響を見るなり、驚いたように目を見開いた。


「Hibiki……I can't believe we meet here. It's fate(響、こんなところで会えるなんて……運命だわ)」


 響も女性の顔を見て、少しだけ目を細めた。


「Laura……(ローラ)」


 二人はしばらく見つめ合った。

 彩花は黙ってその様子を眺めていた。

 そして、小さく息を吐く。


「…………はぁ」


 握っていた響の手は、そのまま離さなかった。

 ただ、彩花は心の中で思った。

 この人と結婚するということは、きっとこういうことなのだ。

 彩花はもう一度、静かにため息をついた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。