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ツイングリッター  作者: シャオえる


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82/89

夢から覚めて

 ガタガタと窓が揺れる音が遠くから何度か聞こえる。ゆっくりと体を横に動かすと、暖かいぬくもりを感じて、不審に思ったシャーロットが目を覚ました。頭がボーッとする中、目を擦りながら体を起こし辺りを見渡す

「……あれ?ここは、私の部屋?」

 見覚えのある風景に、目を覚ます前の出来事を思い出す。もう少し部屋を見ようと少し首を動かした時、ぐらりと目眩が起きて、少しうつ向き、手で頭を支え、ふぅ。と大きく深呼吸していると、部屋の扉がコンコンとノックする音と同時に部屋の扉が開いた

「シャーロット様!」

 ベッドにいるシャーロットを見てすぐ、家政婦が叫ぶ。一緒に来ていた家政婦達も部屋に入りシャーロットを見て驚きつつも嬉しそうな表情で顔を見合わせている

「私、お二人を呼んできます!」

 遅れてきていた数名がバタバタとシャーロットの部屋を出ていく。急に部屋が騒がしくなり、まだ目眩を起こしていたシャーロットがぎゅっと目を強く閉じる

「シャーロット様、体調はどうですか?」

「お腹は空きましたか?すぐに用意させます」

「お着替えもすぐ用意しますね」

 矢継ぎ早に次々と家政婦達がベッドに駆け寄りながらシャーロットに話しかける。頭を押さえたまま、返事の無いシャーロットに家政婦達があたふたと狼狽えていると、騒ぎを聞いたクロームがシャーロットの部屋に来た

「お父様……」

 クロームを見たシャーロットが呟くように言う。クロームが、ベッドに座るシャーロットの側に来て頭を撫でながら微笑む

「おはよう。体調はどうかい?」

 クロームがシャーロットに問いかけても、まだ頭がボーッとしているのか、質問には答えずにいると、家政婦が温かいお茶をいれたコップをクロームに差し出した

「三日も寝ていたんだ。まだ少しボーッとしているかな」

「えっ、三日ですか?」

 クロームから受け取ったコップに入った温かいお茶が驚きで、お茶が少し零れた。濡れた布団や服を見て家政婦達が慌ててベッドの毛布やシャーロットの服を拭く。周りがバタバタと騒がしく、うまくお茶が飲めないシャーロットが困っていると、シャーロットの世話をする家政婦達に押され、いつの間にか部屋の窓辺に移動していたクロームも困ったように微笑んでいた


「大丈夫、あの子の心配はいらないよ。牢屋で休んでいるよ」

「あの子?牢屋というのは、このお城の?」

「そう。逃げていないから、たぶんあの子は今、魔力が無いんだろうね」

「……えっと」

 シャロのことを思い出して返事をせずにいると、溢したお茶を拭き終えた家政婦達がシャーロットから離れると、ほんの少し冷めたお茶を一口飲む。少し部屋に落ち着きが取り戻した頃、ノースが部屋に入ってきて、シャーロットをぎゅっと抱きしめた。また持っていたお茶が零れ、家政婦やシャーロットがあたふたしていると、クロームがフフッと笑って、また家政婦に服を拭かれているシャーロットに話しかけた

「もう少し休んだら会いに行くと良いよ。きっとあの子もシャーロットを待っているだろうからね」

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