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女帝と呼ばれるクラスメイトと帰りの電車で一緒になった。気付いたら何故か隣に座っている。  作者:


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第3話 幸林VS丸山

 そして次の日、登校するために電車に乗ったが当然、幸林の姿は見えなかった。まあ早くに登校しているって言ってたし当然か。


「しっかし、昨日の幸林は何だったんだ?」


 俺達はそれまで同じクラスという事以外接点が無かったはずだ。一年の頃はそもそも違うクラスだし。俺が忘れた何かがあるんだろうか?そんな事を考えながら教室に入る。


「あっ、たかつ君、おはよ〜」


 教室に入るなり丸山が手を上げて元気に挨拶してくる。俺も「おはよう」と返す。朝から本当に元気な奴である。丸山は腕を上げてハイタッチの体制を取った。俺にやれってことか。


「鷹司君、おはよう」


「ゆ、幸林」


 いつの間にか、幸林が直ぐ側に立っていた。いきなり現れたもんだから驚いてしまった。


「あ、瑠奈っちもおはよ〜」


 丸山は意も介さず幸林の方を向いてハイタッチの態勢に入っている。いや、幸林はそういうのやらないだろ。


「……」


 幸林は黙って丸山とハイタッチをした。え、そういうのやるんだ。


「いえ〜、意外とノリが良い。瑠奈っち愛してる」


「ふん」


 と思ったら幸林は腕を組んでそっぽを向く。一体何なんだ。この二人仲良いのか。そんな事を考えていたら幸林は俺の顔をチラッと見た。何だろう。


「貴方達って仲良いのよね」


 幸林は俺と丸山の顔を交互に見ながら尋ねてきた。いや、丸山にそんな事を聞いたら返ってくる言葉は決まってる。


「当然じゃん!!私とたかつ君は前世から繋がってるソウルメイツだよ」


 俺が予想した通りの事を言った。まあそんな事を言うんだろうなと思ったわ。事実としては隣の席で話す程度でそこまで仲が良いという程でもない。

 しかし幸林はそれを聞いてこめかみをピクピクさせている。


「ぜ、前世だなんてまた大げさな」


 何故か幸林は声をプルプル震わせながら苦笑いをしている。いや、こんな冗談になんで動揺してるんだ。


「むっ、たかつ君、私の事チラチラ見てるし私の事好きだよね?」


「は、はあ、何言ってんだ!?」


 丸山はニヤニヤ笑いながらからかってくる。俺みたいなモテない君で遊んで楽しいんか。


「ほ、ほほ、嘘おっしゃい」


「ゆ、幸林……」


 幸林の口調がこれ以上ないほどおかしくなってるんだけども。何処の悪役令嬢だよ。


「ふふん。私みたいなオタクに優しいギャルはモテるんだよ」


「お前は言うほどギャルか怪しいし、勝手に俺をオタクにするな」


 まあ、アニメとか漫画とかは見るからオタクっちゃオタクなのかもしれんが。丸山は所謂スポーツ少女って感じでギャルって言うのか?


「……、鷹司君、丸山さんの事好きなの?」


「いや、全然。俺奥ゆかしい子が好きだから」


「ええ〜、たかつ君。あんなに愛した仲なのに〜」


 丸山はまたふざけたことを言ってる。一体いつ俺とお前が愛した事あるんだよ。


「やっぱりアナタの虚言ね」


「ふ〜んだ。瑠奈っちよりは仲良いもん」


「そりゃそうだろ。俺と幸林は殆ど話した事無いんだから」


 俺がそう言うと幸林は俺の顔を見て驚いている。えっ、昨日初めて話したくらいの仲だよな?


「……」


「ゆ、幸林、やっぱり俺達って何処かで……」


「憶えてないんだったらそれはそれでいいから」


 幸林は「ふん」とそっぽを向いてしまった。やはり俺達は以前何処かで話したことがあるようだ。しかし俺はそれを全く思い出せない。


「ね〜、二人の世界作らないでよ〜」


 丸山が我慢できずにうが〜と唸り声をあげる。コイツは猛獣か。丸山は「つまらない」と言いながら他のクラスメイトのところへ走って行ってしまった。


「……ねえ」


「ん、何?」


 幸林は俺の制服の袖をちょんと掴んでいる。


「……連絡先教えて」


「あ、ああ。そうだな。アプリ出すからちょっと待って」


 俺はスマホを取り出してメッセージアプリを開いてQRコードを出す。幸林も同様にアプリを開いて俺のQRコードを呼んで友だち追加をした。

 勢いで承認しちゃったが【女帝】と呼ばれる幸林と連絡先を交換するとは思わなかった。


「用があったら……、いや無くてもするから」


「いや、用もないのに送らなくてm……」


 最後まで言い終わる前に止めた。幸林がこちらを睨んでいるからである。幸林怖いんだからそんな顔しないでくれ。ビビっちゃうでしょうが。


「ねえ、丸山さんとは連絡先交換してないのよね?」


「え?ああ、まあそうだな」


「ふ、ふふ、これで私が一歩リード」


 幸林は顔を背けて何かブツブツ言っている。何か嫌な予感するんだが。


「じゃあ、また後でね」


「え、後で何かあるのか?」


 幸林は笑顔のまま、俺の質問には答えず自分の席に戻ってしまった。一体何があるっていうんだ?

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