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135◆またまた異世界エステ


 実は、今日の朝、こんな事があったのだ。


      ◆◇◆


 日当『太陽金貨』1枚で、俺の『黒幕』に就任したカオリちゃんと、色々な相談をしていた時の話だ。


「あ、ごめん。カオリちゃん、ちょっと『おトイレ』行ってきます」

 俺が言うと、肉体的には男だった時の俺のコピー体の彼女は、

「でしたら、わたしもご一緒します。見たいものもあるので」

 そんな事を言って、ついて来た。


 まあ、『全知全能神神殿』は広いので、はぐれたらお互いに探すのがタイヘンだからいいか……。


 あ、そうだ。アレやっとこう。

 むぎゅっとな。


「……え? なんで手なんて握るんですか?」

 ちょっと焦った感じで訊かれた。


「うん、コレやっとくと、はぐれても『★迷子探し☆』の『魔法』使えるんだよ」

「……そーなんですか」


 なんか、がっかりしてない?


 そのまま最寄りの『おトイレ』に入って、個室の扉を閉めて、


「祈願! ★音無(おとなし)()めっ☆」


 ああ、これで少しくつろげる……そう思った瞬間――


「じゃあ、約束通り見せて下さい。ハ・ダ・カ」


 誰もいないハズの背後から、そんな声を掛けられた。


「……!?」


 あやうく、大きな悲鳴を上げそうになったよ。


「イ、イヤ。君何言ってんの?」

 もちろん「君」ってカオリちゃんの事だ。


「約束したじゃないですか? 『後で見せてくださいね。ハ・ダ・カ』って」

「君はそう言ったかもしれないけど……俺、『ハイ』って言った? 言ってないよね?」


「そんな事を愚図愚図言ってないで。見せてください。男らしくないですよ」


 イヤ、俺今ちょっと女体化してるから。


「またまた……見せていただければ、すぐに……って『女体化』?」


 全面的には、信じてなかったらしい。


「ハイ。実はかくかくしかじかで」

「……そうなんですか? ホントに?」


 イヤ、「かくかくしかじか」で納得したんじゃなくて、俺が錬成した『神授の真珠モドキ』の力で、俺の思考を読んだんだけど。


「それって『魔法』で、見た目だけ()けてるんじゃなかったんですか? 本当に女の子になっちゃってるんですか?」


 驚いてるというよりは、呆れ果ててる感じだ。


「カオリちゃん、『()けてる』って『この世界』では禁句に近い言葉だから、気をつけてね」

 俺も女性に言って、何度か怒られた事があるし。


 『この世界』には『化物(ケモノ)』って生き物がいて、そいつらは他の生物に擬態して生活してて、中には人間そっくりになって、人間社会に混ざって生きてるらしいのだ。……勿論、俺はそんなんじゃないけれども。

 そう言えば『化物(ケモノ)』の正体って、『ほ○のこえ』の「タルシアン」の中身みたいに、つるんとした銀色のヒトガタだったのだ。


「……でも、やっぱりこの目で確かめたいので、見せてください。ハ・ダ・カ」

「ハイ。喜んで」


 俺は素直に脱いだ。


      ◇


「……はぁ……はぁ……カ、カオリちゃんのえっち」


「医師の触診みたいなものです。変な風にならないでください」

 カオリちゃんはクールに言った。


 俺の肉体(からだ)は熱く火照(ほて)ってるけど。(うず)いてるけど。


「あの、グイッ、って左右に開いたのはル○ーランス? 使い方間違ってるよ?」

「あれは私の指です。ルガー○ンスとか言ったら、島民の皆さんに怒られますよ」


 ちなみに「島民」とは、『蒼穹のファ○ナー』のファンの事だ。

 物語の舞台が、広島県の尾道(おのみち)をモデルにした「島」なのだ。


 それと、どこをどう、左右に開いたかは、ヒ・ミ・ツだ。


 だって、俺いま女の子だもん!


「驚きました。本当に女の子なんですね? わたし、ジンさんの身体(からだ)が欲しいです」

「やっぱり、カオリちゃん、心は女の子なのに、肉体の欲求には勝てないんだね?」

「変にとらないでください。わたしが欲しいのは、今のそのジンさんの肉体です!」

「エロやん!」


「違います! わたしたちがわざわざ『東の(つぶら)』から『女王国』に来た真の理由。……ホノカとわたしの(かか)える『最重要案件』がそれなんです」

「エロ?」

「エロじゃありません! 男として『この世界』に転生してしまったわたしの、『性転換』がわたしたちの『最重要案件』なんです」

「……へー」


「もっと驚いてください」

「え? うそっ? マジで!?」

「詳しく話します。聞いてください」


 カオリちゃんの話によると――


 『東の円』の『巫女』だったホノカが、今年の『夏至夏至祭り』で祈願した「ずっと探してる双子のカオリに会いたいです」という願いが叶って、「人間を一人出現させる」という奇跡を起こしたのはいいものの、出て来たのが、男だった時の「俺のコピー体」に、カオリちゃんの『魂』が宿った『神造人間』だった。


 『巫女』は、清純でけがれなき処女性を求められるため、カオリちゃんが「男」なのが大問題だったそうな。


 血縁上の叔母(次郎氏の母親だ)の協力で、「女」だと誤魔化し続けて来たものの、ついに誤魔化しきれなくなったところに、ちょうどタイミング良く『ご光臨』があり、その『二人して『全知全能神神殿』に(おもむ)け』という「お告げ」に従い、『女王国』への外交使節というカタチで、逃げるようにこっちに来たらしい。


 ちなみに、『この世界』で目覚めた直後のカオリちゃんは、自身と、双子の姉妹のホノカの容姿が大きく変化していた事から、『ソード○ート・○ンライン』みたいなVRゲーム世界内に紛れ込んだ夢を見てるんだ――と、しばらくはそう考えていたらしい……自身の股間に「異物」を発見するまでは。


 てか、君ら北海道在住だったらしいし、それなら『ガン○イル○ンライン』やん!

 そんで、「異物」って言うけど、元々俺のピーちゃんだぞ、それ。


 それはともかく、『王都』の『東の街区』にあった『朝の街』という大人の歓楽街に、『魔法』で『性転換』させるお店があるというウワサを頼りに、途中色々と事故りながら『王都』に辿り着いてみたら、目当てのお店が12年前に起きた『王都大火』で既に焼失している事実を知り、その関係者の行方を捜しているところらしい。


 ――カオリちゃんを『性転換』させるために。


「なので……わたしの身体と、取り換えっこしてください!」


「む、無茶言うなよ。『青春○タ野郎』とか他にも色々あるけど……とりあえず『ココ○コネクト』じゃあるまいし」

「むむ。なかなかコアな問題作を……あ、この発言にも問題が……じゃなくて、出来ないんですか?」

「俺は『ふうせん○ずら』じゃないし、出来ないよ」 


「そんな事言わず、入れ替わりましょうよお! ジンさぁん!」

「だから、無理だってば! 別に何も、飲んでないし」


 こっちは飛騨(ひだ)が「聖地」だよ。

 そう言えば、その昔、広島県の尾道を舞台にした「男女入れ替わり」の実写映画があったらしいよ。タイトルまでは知らないけれど。

 こないだの晩餐会の前に、『五の姫』ちゃんたちの事を話したら、プリムローズさんから、ついでのように教わった話だよ。


「飲んでない? ああ、あの有名作品ですか? わたしは『秒速5セン○メートル』の方が、好きだったりしますけど」


 秒速5千mって時速何㎞だろ?


「俺は『雲の○こう 約束の○所』が、いちばん好きだね」

「今年(※作中では2019年の事)、新作が公開されたんですよね」

「俺たちの『前世の記憶』って、6月あたまくらいまでしか無いよね……」


「「…………」」


 しばし無言。


「「……ああ、『地球』に帰りたい」」


 俺たち二人の、想いと、言葉が重なる。


「「コンビニでアイス食べたい」」


 我々は『ほしの○え』のヒロインか?


      ◇


「つまり、ジンさんは金た……いえ、体内に『この世界』の神様から実験的に埋め込まれた『賢者の玉』という謎の金色の玉を持っていると?」

「アイアイマム」


「……ぼそぼそ(とすると、アレだったのかも?)」

「……ハイ?」


「いえ、なんでもないです。で、その『玉』の謎の力によって、ご自身の体内でのみ『体内錬成』という『錬金術』が使える……ぷっ。まるで漫画ですね?」

 口元押さえて、肩ぷるぷる震わせてるし。


「……笑うんなら、もういいけど?」

 俺は冷たく突き放した。

 まだ、肉体(からだ)は少し火照(ほて)ってるけど……って、それはもういいか。


「でも、それって、他人の身体(からだ)を作り変えられるような性質のものではないじゃないですか?」

 カオリちゃんは、笑いを引っ込めて真剣に訊いて来た。


「まだ試してないけど『口内錬成』ってワザを使えば、『口の中にあっても不自然じゃないもの』を、別の物体に『錬成』出来るんだよ」


 さすがに人体実験とかは気が引けるので、確証はないけれども。


「……それって、今のわたしの身体についてるチン」

「チン?」


 ポロッ、とナニかを言いかけたよ?


「いえ、その……ペ○スをお口に(くわ)えるっていう事ですか? そして、その『口内錬成』とやらで、ペ○スを除去すると?」


 うげげげげ――


「……イヤ、ソレは無理。ソレは不自然。絶対に無理」


 俺は両腕で大きく「×(バツ)」をつくる。

 カオリちゃんたちがいた北海道とは真逆の、沖縄を舞台にした『はる○なレシーブ』の「カットショット!」のポーズ……だったと思う(※記憶が曖昧)。


「元々は自分の、ジンさんのペ○スでしょう? ちょっとの間くらい我慢して咥えて下さいよ!」

「無茶言うなよ(泣)!!」

「……無茶なんですか?」


「ところでカオリちゃん。唐突だけど、沖縄の名物お菓子知ってる?」

「ちんすこう? それともサーターアンダギーとか? 花ボウルとか?」

「間違えろよ! 『あそ○あそばせ』の眼鏡の子見習えよ!」


 でも、『生○会役員共*』の修学旅行の話で観たけれど、その「間違えた方」のお菓子もあるらしいんだよな。


「『子宝ちん○すこう』なら知ってますけど……じゃなくて! 何の解決にもならないじゃないですか!!」

「だから、そのー、例えば……口と口で繋がって……キスをすると、相手の身体全体に影響を及ぼせるんじゃないかなー、と仮説を立ててみてるんだけれども……まだ試してないし」


「キス? それで失敗したらどうするんですか? 『へたくそ』とでも言って欲しいんですか?」


「015(※『ダーリン・イン・ザ・フラ○キス』)は好きだけど……そのセリフはマジで凹むから、やめて。ヘタすると再起不能になるよ。いろんな意味で。なんてゆーか、そんなに喧嘩腰にならないで、もっと優しくされたい俺が居る」


「と言うか、あれって自分自身に言った言葉なんじゃないんですか?」

「そうなの? どっち?」


「「……」」


「……試してみませんか? わたしの体で」

「え?」


      ◇


 と言っても、俺の『体内錬成』は『★不可侵の被膜☆』という全身を覆う無敵のバリアーの、副作用というか副次的なものなので、この時点では、まだ行えなかった。


 『巫女選挙』が終わった後に、カオリちゃんの『性転換』に全面的に協力する、と約束しただけだ。


 けれど、あの双子の小僧どもを救出するため、俺は自分自身に『★不可侵の被膜☆』の『魔法』をかけた。


 で、カオリちゃんから、また言われたのだ。


「試してみませんか? わたしの体で」


「……どんな風に?」

「とりあえず、脱毛とか」

「…………また、ソレかよ」


 でも、試してみたら、出来たのだ。意外とあっさり。


 しかし相手は、もう既に見慣れていて、完全に「自分の顔」として認識している「プロペラ小僧ジンくん」と同じ顔のカオリちゃんだ。さすがに、マウスとマウスは無理だったので、腕で実験をした。


 そしたら、キスしたところの完全無毛化に、あっさりと成功したのだ。

 

 なので、今ならば……クリムソルダ嬢のまん丸いメロンおっぱいの真ん中の「陥没◎頭」をピンと……イヤ、ほんのちょっと間違えた。


 ……俺の思考がダダ漏れになるカオリちゃんが、今いなくて良かった。実は、ちょっと用事を頼んであるのだ。


 えー、比喩的表現で言うと……クリームソーダの容器から溢れ出たクリームを消し去るくらいは、朝飯前のハズなのだ。


 ただ、部位が部位なので、本物のクリームみたいに舌でぺろりと舐め取るとか……本人の許諾無しには無理なのだ。本人の、同意が必要なのだ。


 そして昼食前なので、いい加減お腹空いた。

 お昼休みを利用して、『神前町』の外れのお店に、クリムソルダ嬢の水着を買いに来てるのだ。


      ◇


「それでツルッツルって……どうやんの? 『太陽金貨(ソル)』の?」


 アナベル嬢が興味深々だ。

 お肌の手入れは女子の関心事のひとつだしな……と言って、公開は不可能だ。


「その……人に見られるは……ちょっと。クリちゃんと二人きりにしていただけません?」


「「「「「……」」」」」


 俺が言うと、微妙な空気が流れる。

 ミーヨからは、ちょっと睨まれた。


「ち、ちょっと『おトイレ』お借りしますね! ではクリムソルダさん、こちらに」

「はいー?」


 もう、強引にでも連行する。


      ◇


 またまた『おトイレ』の個室ですわ。ハイ。


「クリムソルダさん。これから貴女の、余分な体毛を除去します。パン……いえ、水着を脱いでいただけますか?」


 俺はこれから行う、とある行為のために、白いヴェール『虫蚋(むしぶよ)除け』を外した。


「何ぃ言ってるん、ですかー? ヨハンナさーん? へんなのー」


 大きなお胸を揺らしながら、コロコロと愉快そうに笑われた。

 なんか凄い恥辱だ。


「ぐぬぬぬ。こうなったら、ヤムをエム。我が生命(いのち)を代償に奉げん! 暗黒邪法。空白の2ツンっ!」

「……はいぃ?」


 『夜叉の○え』をとった俺を、クリムソルダ嬢が不思議そうに見つめてる。


   し――ん。


 あれー? 発動しないぞ……って『★不可侵の被膜☆』との干渉か?

 『暗黒邪法』もダメなのか? これも『魔法』っちゃ『魔法』だしなあ。


「あっ、ごめんなさーい。ちょっとー、お○っこぉ」

「ええっ? ち、ちょっと! うおおっ!!」


 俺が居るのも気にしないで、クリムソルダ嬢があっさりと(以下略)。


「……ふぅ」

「…………(凝視)」


 ……この子、同性同士だと、羞恥心無さ過ぎる。

 まさか、こんな事になろうとは、まさに夢のようだ。

 イヤ、日常では有り得ない不可思議な事を「ファンタジー」と呼ぶのなら、これがまさにファンタジーだな。


 女性が放●(液体)してるトコを、こんなに間近で見たのは初めて……イヤ、でも無いか。色々あったよ。……しみじみ。


「……はあ」


 チャンスだ。


 だがしかし……どうなんだ?

 このタイミングで襲う(?)のか。どうしたらいいんだ?


 『個室』狭いから、前にも()いだコトのあるニホイが充満してなくもないな。

 でも、「くんかくんか」するのは流石に自粛しよう……とすると呼吸できなくなるな。


 なにしろ『体外口内錬成』だからな……対象となる部位を、口に入れる必要がある。


 しかし、この場合、もう完全にアレだしな……。


 イヤ、そこじゃない。

 狙うのは、そことおへその中間あたりだ。丘だ。


 しかし、どうしよう?


 もうすぐ終わりそうだし、躊躇(ためら)ってばかりは……あ、終わったようだ(※音響および映像情報)。


 よし、今だ。今しかない!


「おおっと、滑った!」

「きゃうぅ!」


(体外口内錬成。パイ○ン化)


   チン!


 チン! って言われても、無いけどね。二人とも。


「ごめんなさい。クリちゃん……痛くなかった?」

 何訊いてんだかな? 俺は。


「ヨ、ヨハンナさーん。わたしー、『★後始末☆』まだでしたよぉ」

 クリムソルダ嬢が不服そうに抗議する。


 そこ? そこなんだ?

 なんかポイントずれてない?


 俺も他人(ひと)の事どうこう言えないかもだけれども……。


「ちょっと失礼」

 成果を確認すると……おお、大成功だ。

 見事なまでに、ツルッツルだ。

 そして、またまた追加効果の「美肌」が発動されてるな。美しく素晴らしい仕上がりだ。惚れ惚れするぜ。色んな意味で。


 『この世界』の『魔法』を仕切ってる『世界の理(ことわり)(つかさ)』に、「悪事」と判定されてないからこそ、こんな事が出来るんだろうけれども……。ま、『地球』でも「ワックス脱毛」とか「レーザー脱毛」とか「単なる剃毛」とか色々あるしな。あんまり気にしない事にしようっと。


 でもとりあえず、本人の口は封じておこう。非物理的に。


「クリちゃん、このコトは秘密なのですわ。『イケナイアヤマチ』になるやもしれませんし」

 俺が耳元でそう囁くと、

「はうううん」

 クリムソルダ嬢は変な風に身悶えした。


 この子も耳が弱点か?

 何かの役に立つかもしれない。忘れずに覚えておこうっと。


 とにかく、クリムソルダ嬢の「恥丘の平和は守られた」……間違ってないのに、何かが決定的に間違ってる気もするけれど……ま、いいか。


      ◇


「おまたせいたしました」


 おまたの事だけに。


「うわー、ホントに綺麗にツルッツル。どーやったの? コレ」

「はいー、ヨハンナさんがー、わたしのー(モゴモゴ)」


 アナベル嬢の問いに答えたのは、クリムソルダ嬢だ。

 そして、その口を塞いだのは、ヨハンナ(中身は俺)だ。

 ちなみに、全員『巫女見習い』の『三段』だ。


「『神聖術法』『パイ・パーン』です。『全知神』様より伝授されたものです」

 俺は笑いそうになるのを我慢しつつ、大真面目に言った。

 まるっきり嘘ではない。ほんのちょっとだけ、真実は含まれている。


「へー、そう言えば、あんた。『ご光臨』立ち合いで『昇格』したって言ってたもんねー。へー、そーなんだ」

 アナベル嬢、チョロいな。

 てか、アホだな。アナベル嬢。


「「……(じーっ)」」


 一方、ミーヨとシンシアさんからは、疑念の目を向けられてる気がする。


「ねえ、これだけツルッツルになるんなら、私のもお願い!」

 アナベル嬢が、そんな事を言い出した。


「で……でしたら、私もお願いできますか? ヨハンナさん」

 ポタテちゃんだ。

 『水着審査』に挑む覚悟を決めたらしい。決意に満ちた表情だ。


「あ、ついでだし」

 ここの店主だ……って、アンタは関係無いやろ。


 ついついドロレスちゃんを見てしまうと、

「あ、あたしは無いので」

「……そうなんですの?」

 そうだったんだ? 見た目はハイティーンなのにな。人は見かけによらないな……って、こういうシチュで使う言い回しじゃあねーな。


「「「……」」」


 残る三人は……無いの知ってるしな。


「早く! 早く!」

「そうです。急ぎませんと!」


 アナベル嬢とポタテちゃんに()かされる。


「そしたら、こちらに」


 秘密がバレないように、固く口止めしとけばいいか。


      ◇


「『選挙』がんばってねー」


 店主の無責任な励ましを背中に受けて、店の外に出る。

 入店時との大きな変化は、パイ○ン率が100%になった事だ(笑)。


 もちろん、お会計は済ませたよ。

 みんなてんでに色々と小物を買ってたようだけど、それも俺が全部出したよ。ミーヨ経由だけど、幼馴染の「プロペラ小僧ジン」のオゴリって事にして。


 色々楽しかったし、そりゃ俺がオゴるよ(笑)。


      ◆


 実はあるものを買い忘れてます――まる。

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