七十八話目
さて、翌朝。煌びやかな日差しが上るころ俺もちょうど目を覚ました。
もう計画は練ってある。俺は早速みんなのいるところまで向かった。
まず目に入ってきたのは地べたでグーグーといびきを立てているメリーとその背に乗って眠りこけているアレックス。俺は二人にそっと近寄りその体を揺すった。
「ぬぅ……おお、おはよう」
アレックスが寝ぼけ眼をごしごしとこする。
「おはよう。俺はちょっと小屋の方に行ってくるから身支度しとけよ?」
「了解。おい、起きろ。おっさん」
アレックスはメリーを起こしてくれるようだ。おっさん呼びされているのに慣れてしまったのはたぶん俺だけじゃないだろう。
さて、次に俺が向かうのは小屋。おそらくそこでメアたちは寝ているはずだ。
「あれ? そういやゴーシュってどこで寝てんだ?」
魔法生物たちと寝床を共にしているのは知っている。普通なら小屋で寝ているだろうが、今はメアたちが底を使っている。とすれば……。
「やっぱり洞穴とかかなぁ? まぁ、後でいいか」
たぶんメリーに頼めば探し出してくれるだろう。
そう思い、俺は小屋のドアを軽く叩いた。
「はい。誰ですか?」
返ってくるのはヴィクトリアの声。
「おはよう。俺だ」
「ウルさん。ということは、もう行くのですね?」
「ああ。二人はまだ寝ているのか?」
「ええ。ですからちょっと待っていてくださいね」
なるほど。こちらはヴィクトリアが起こしてくれるようだ。
流石に着替えをする必要があると思い、俺は踵を返して森から出て行った。
「お、もう終わったのか?」
アレックスがメリーと談笑しているのが目に映る。すると、こちらに気づいたらしきアレックスが声をかけてきた。
「ああ。と言ってももう少し準備に時間がかかるらしいがな。それより、ゴーシュ知らないか?」
「ああ、ゴーシュならあっちの洞穴にいるぞ」
言いつつメリーがそちらを指さす。
「なるほど。なら起こしに……」
「いや、行かない方がいい。やめておけ」
なるほど。つまり今行くと魔法生物たちに半殺しにされるかもしれないということか。
まぁ、他人の事情に首を突っ込むのは野暮というものだろう。
それから十分ほどで、ゴーシュは俺たちのもとに現れた。どことなくやつれているようにも見える。
「大丈夫か?」
「ええ、まぁ……自分は大丈夫ですよ」
悪いが、そうは見えない。ふらふらとおぼつかない足取りをしているし、ちょっと視線も定まっていない。
たぶん、昨日ガールフレンドたちにこってり絞られたのだろう。
おそらく、手伝った代償として。
「お待たせしました。もう大丈夫ですよ」
そんな折、ヴィクトリアの声が響く。そちらにはメアやリーシャも一緒にいた。
二人ともおめかしして、可愛らしい衣装を着ている。
そちらに笑みを返しつつ、俺は魔方陣を展開させた。
「で? 今日はどこへ行くんだ?」
俺はアレックスの方に笑みを返しつつ、
「内緒だよ」
パチンッと指を鳴らした。




