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●四竜●

「おいーっすシエン、いるかー?」


ディアナを連れてラーヴァオに帰還した煉は4匹の魔竜、通称“四竜”について聞くため、“トライデント”ギルドマスターであるシエンに会いに来ていた。


「どうしましたか煉?というか、そちらの女性は?まさか煉、彼女…」


「違うわアホ!!」


「では婚約者…」


「だから違う!!」


「まさか娘!?」


「話を聞けえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」


話を聞かずに勝手に脳内妄想を広げるシエンに煉のツッコミが炸裂した。しばらくして落ち着いたシエンに案内され、煉とディアナは待合室に入った。


「あ、そう言えばリオ達はいるか?」


「ええ。依頼が終わったと言って、ここの飯屋で皆さん仲良くご飯タイムですよ」


「たく、呼んでくる」


煉が席を立って5分後、料理を片手に持ち、煉に引きずられてきたリオ達が入室してきた。


「ちょっとぉ、話って何よ?」


「まだカブラスネークの姿焼き残ってるのに…」


「ライズ殿、尻尾が口から出てるでござる…」


「シャーリーさんと話してたのに…」


「ナンパだよね、あれ」


ブーブー言いながらも待合室に入って席に着いたリオ達に、煉は今までの経緯を話した。そしたら皆表情が変わり真剣な顔になる。ウェドはディアナの美貌にノックアウトしていたが。


「で、シエンに聞きたいってのが、“四竜”についてなんだよ」


「“四竜”ですか……また懐かしい名前ですね。それで、どうして“四竜”ついて聞きたいと?」


「それについてはこいつ、ディアナが話すよ。頼むぞ」


ディアナは小さく頷くと、シエンに話始めた。


「最近、“四竜”の封印が弱まっているはご存知ですか?」


「封印が?いえ、初耳ですね」


「封印された頃に比べれば、今の封印はかなり小さくなっています。“四竜”はあくまで封印されているだけで、死んではいません。このままでは、封印を破ってまた現れるでしょう」


「なるほど……しかし何故貴方がそんな事態を分かったんですか?」


「私の契約エレメント、<ディメンションエレメント>は空間を操り、別次元への移動と、世界を隅から隅まで見ることが出来ます。故に、東西南北の“四竜”の封印が弱まっているのを気付けたのです」


改めて聞けば、<ディメンションエレメント>はとんでもないエレメントのようだ。まあ、シンディの<タイムエレメント>も馬鹿げた力ではあるが……


「ふむ、分かりました。調査団を編成して東西南北に向かわせましょう。そこでもし封印が弱まっているのであれば、対策を練らねばなりません。その際には、“アナザーワールド”の力も貸して頂きたい」


「当たり前だ。その為に呼ばれたんだからな」


「何かヤバい事態だけど、やるしかないわよね」


「久々に骨がありそうな奴と戦えるよ」


「良き鍛練になってくれるでござる」


「こんな美人さんの頼みを断るのは失礼だしね」


「ウェドくん……でも、私も頑張ります」


それから数日後、調査団が編成され、東西南北に向かった更に数日後…報告を受けたシエンの顔に、驚愕と焦りが張り付いていた。


「シエン、どうだったんだ?」


「落ち着いて……聞いてください………“四竜”が、蘇りました……」


「「「は?」」」


「“四竜”が蘇ったんですよ!!」


「「「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!?」」」


“アナザーワールド”の面々の大絶叫が、ラーヴァオ一帯に響き渡った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


“四竜”の復活。それはイグニス界全土に莫大な衝撃を与えた。イグニス界の政府はすぐさま人々に避難命令を発令し、イグニス界の中央大陸に避難させた。ラーヴァオの人々も去り、賑やかな町が驚くほど静かになっている。


「まさかもう蘇ってるなんてな……」


「遅かったわね……」


“アナザーワールド”と“トライデント”。そしてディアナは、ラーヴァオに残っていた。


「蘇ったからには仕方が無え。迎え撃たなきゃ世界が終わっちまうからな。シエン、どの方角からどの魔竜が来てるのかは分かるか?」


「ええ。まず北から、“抂魔竜・リンドヴルム”。東から“暴魔竜・ティアマト”。南からは“災魔竜・ファーブニル”が。最後に西からは“悪魔竜・ガーゴイル”です」


「名前からしてえげつないね…」


ライズがゲンナリしている。


「それぞれ説明していきますね。“抂魔竜・リンドヴルム”は巨大な翼を持つ飛行型の魔竜です。一番人を喰らった奴ですね。

次に“暴魔竜・ティアマト”。こいつは水生の魔竜で、一度暴れれば大陸を数時間で沈没させる力をもっています。

次に“災魔竜・ファーブニル”。過去に5つの大陸を火の海に変えた化け物です。

最後は“悪魔竜・ガーゴイル”。岩のような皮膚と巨大な力を持つ魔竜です。

説明は以上です」


「よし。担当だけど、“災魔竜・ファーブニル”は俺が相手する。炎相手には炎がいいだろう」


「私は“抂魔竜”に行くわ。飛行型の魔竜なら、飛べるあたしが適任だし」


「俺は“悪魔竜”に行くよ。固い奴相手なら、俺がぶち抜けるし」


「拙者は“暴魔竜”を相手するでござる。水中なら、拙者が動けるでござる」


「じゃあ僕はリオちゃんに加勢の“抂魔竜”で行くよ」


「私は、“悪魔竜”に行きます」


“災魔竜”担当は煉。

“抂魔竜”担当がリオ&ウェド。

“暴魔竜”担当が十蔵。

“悪魔竜”担当がライズ&美紀となった。


「“トライデント”は町で防衛ラインの確保だ。頼めるか?」


「いえ、私達も協力しますよ。ケイド、レイナ」


シエンの声に、サブマスターの2人が現れた。


「ケイドは“抂魔竜”の所へ。レイナは“暴魔竜”の所に頼みます。私は“災魔竜”に行き……」


「いや、シエンは“悪魔竜”を頼む」


シエンの煉が遮った。


「よろしいのですか?いくら煉が強くても、今回の相手は格が違いますよ?」


「心配無えよ」


「………分かりました。信じましょう」


“災魔竜”煉

“抂魔竜”リオ&ウェド&ケイド

“暴魔竜”十蔵&レイナ

“悪魔竜”ライズ&美紀&シエンとなった。

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