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●シヴァの思惑●

別視点からのお話です

煉達と“六鬼槍”の戦いから約1時間経った海岸。そこに、消えたはずのガルファ達の姿が突然現れた。

全員ボロボロの姿となっており、まさに満身創痍といった状態だ。その状態にも関わらず、口頭一番にリザリーの耳障りな声が聞こえた。


「まったく……何であたし等がこんな事をしなきゃならないんだよ!!」


感情に身を任せてエレメントを発動して、近くの岩を切り裂いた。その行動をガルファが制する。


「落ち着かんかリザリー。我々はシヴァ様の手足だ。あの方の指示に従うのは当然だろう」


「ちっ…!あんたのその忠犬ぶりには反吐が出るよ!!だいたい指示って、『あの餓鬼共と戦ってこい』だろ。何のために戦わせたんだってんだよ!?」


「私が知るわけ無いだろう。とにかく、シヴァ様の指示は絶対だ。勝手は許さん!!」


ガルファの厳しい一喝にリザリーは苛立たし気になりながらも引き下がる。代わりに、ジョーカーが前に出てガルファへと質問を投げ掛けた。


「なら聞きたいんだけど、何でガルファはシヴァ様について話したんだ?それは裏切りにとられると思うけど……?」


「それは心配いらん。赤堂煉に話したのはシヴァ様の指示だ。あの時シヴァ様からの指示が聞こえたから実行した」


「ふーん。まあどうでもいいけど……シヴァ様はどうして俺達を戦わせたんだろうねえ?」


「理由を知りたいか?」


不意に聞こえた声と共に、突然シヴァが姿を現した。灰色の短髮に紫の瞳は、沖縄の日の光を反射して妖しい光を放っている。シヴァが現れた瞬間に、ガルファ達はシヴァの前に横一列で並んだ。


「お前達、餓鬼共との戦闘はご苦労だった。まあ、随分痛め付けられたようだがな…」


シヴァはガルファ達の姿を見て薄く笑う。それに対して、リザリーが真っ先に異論を唱えた。


「余計な世話だよ。それより、何のためにあたし等を戦わせたんだ?まさか、理由が無いなんて言わないよな?」


「ふっ。安心しろ。戦わせたのには理由がある。お前達の戦闘力を上げるために、バーストを習得している餓鬼共と戦闘する必要があったんだよ」


「あたし等の戦闘力を……?」


「今さっきの戦闘データは回収出来た。後はお前達にこのデータを入力すれば、<バースト>を扱うことが出来る」


シヴァの目的。それは煉達とガルファ達を戦わせ、煉達が持っている<バースト>の力を知り、それをガルファ達へと入力して戦闘力を上昇させるものだった。


「理由は分かったな。ただちに戻るぞ。ここにいる必要はもう無い」


「承知しました。しかしシヴァ様、我々がその入力を終えるのはいつ頃になりますでしょうか?」


ガルファが即座に膝を着き、シヴァへの質問を投げ掛けた。


「ふむ。治療と入力合わせて、まあ1ヶ月はかかるだろうな」


「わかりました」


「うむ。では戻るぞ。やらねばならない事があるからな」


シヴァの言葉を最後に、ガルファ達は空間に溶け込むように消えていった。

残ったのは、飛沫を上げる岩礁だけであった。

次回、再会、戦闘、料理、宴

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