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●ウェドVSシズク●

「ふふふ。中々可愛い顔してるじゃない、ボウヤ」


「誉めても何も出ないよ?まあ出す気も無いけど」


「そんなつれないとこもまた良いわぁ。ねぇ、こんな血生臭いことしないで、お姉さんと遊びましょ?」


「お断り。あとあんたは、お姉さんって歳じゃないでしょ」


さっきから続くこの会話。どうやらシズクはウェドのことが気に入ったらしく、ずっと口説こうとしているが、ウェドにしては珍しく露骨に顔をしかめてシズクの誘いを断っている。


「もう。あたしのどこが気に入らないのよぉ?」


「全部」


遠慮無しの全否定。流石にシズクも切れると思いきや、


「そんなツンツンしてるとこもたまんないわぁ!!

決めた。君は絶対お持ち帰りするわ」


「全力で遠慮する」


「そう言わないの」


ピキィン!!


シズクの言葉と同時に、ウェドの両足が凍り付く。


「お……?」


「あまり傷物にしたくないから、大人しくしてね」


ピキィン!!


今度は両手を凍り付けにされた。両手両足が封じられピンチかと思われているが、ウェドは余裕の表情を浮かべていた。


「こんなんじゃあ、僕を止められないよ?」


バキィン!!バキィン!!


突然、ウェドを封じていた氷が弾け飛んだ。


「あら……?」


見れば、ウェドの両手両足に別の氷が纏っていた。


「凍らされた内側からエレメントを発動させたんだよ。僕を凍らそうなんて、5万年早いよ?」


ウェドはシズクに腕をまっすぐ向け、掌から桜の花の形をした氷を吹雪のような勢いで放った。


「キャア…………!な、何よこれ!?」


吹雪が止み、シズクは自分の体を見て目を見開いた。首から下が氷付けにされていたのだ。砕こうと力を入れてもびくともしない。


「<華吹雪・桜花>(はなふぶき・おうか)。桜の花弁は相手の至る箇所に張り付き氷結させる。もう、動けないよ」


「う、うう……!」


「早速、シヴァのことを話してもらおうかな?いくら敵とは言え、女性に手を出すのは気が引ける。穏便に済ましたいんだよね。僕のため。そして、あんたのためでもある」


最後の一言に威圧を込めてシズクに問い掛ける。


「……あ~あ。これ、汚くなるからやりたくなかったんだけど、しょうがないわね」


「うん?」


「<邪氷雪崩>(じゃひょうなだれ)!!」


「っ……!?<氷雨の盾>(ひさめのたて)!!!」


ウェドは真上から突然現れた雪崩に対して、頭上に氷の盾を作り出して雪崩を防ぐ。巨大な質量で盾が軋むが何とか持ちこたえた。


「痛……油断したか………えっ!?」


雪崩全て防ぎきり、ウェドは視線をシズクに向けた瞬間、思わず声を出した。

それは、


「ふふふ…驚いてるみたいねぇ……」


先程まで美人だったシズクが、しわくちゃの老婆になっていたからだ。


「何がどうなってんだ」


「話す、必要は、ゲホゲホ……無いよ。ヒヒヒヒ。

次会うときは、君のハートを頂くからね」


そう言い残し、シズクはその場から消えた。


「冗談じゃねえっつーの。あんたにやるほど、俺のハートは安くない」


ウェド。Win

次回、美紀VSゴルメオ

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