第19話 顔合わせパーティー④
パーティーはすでに終盤を迎えていた。
ギネラは結局、イリアにダンスに誘われて一緒に踊り、さらにルシル先輩とリーレ先輩もダンスに誘って欲しいと言われて2人とも踊り、何故か対抗心を燃やしたレビンとも2回目のダンスを踊った。
そのあとも知らない女の子から誘われたり、そのペアから睨まれたりした。
結果、ギネラはパーティー会場の隅で疲れ果てていた。
そこにまためんどくさい奴が現れた。
「やあ、ギネラだったかな?モテモテじゃないか。せっかくだからレビン様じゃなくて彼女たちにペアを乗り換えたらどうだい?」
そう。カルネだ。
あの校門で盛大にレビンからペアを断られたイケメン君のカルネだ。
「そんなつもりはないよ。第一、彼女たちの名前すら知らないからね。レビンとペアを組んだのは彼女しか知らないからだよ。」
これは本当のことだ。
ギネラはSクラスであり、貴族でもなく、この街出身でもない。知っている同級生の女の子といえばイリアとレビンしかいない。
「ふん、まあそういうことにしといてやろう。いずれ思い知らせてやるよ。どっちがレビン様に相応しいかをな。」
レビンに相応しいもなにも公爵令嬢がただの平民を相手にはないだろ。そもそもこいつは高貴な身分なんだよな。こんな隅でおれに話しかける暇あるのか?
などと考えているとルシル先輩が壇上に上がり、ルシル先輩ファンの女の子の歓声が響き渡る。
「皆、今日のパーティーは楽しんでもらえただろうか?楽しんでもらえたなら嬉しく思う。それではこれから最後のお楽しみを始めようと思う。司祭様こちらへどうぞ。」
ルシル先輩に呼ばれると60歳くらいの優しそうなおじいちゃんがやってきた。
「これから芥蔕石の授与を行う」
「「「「うぉぉおおおお!」」」」
「静粛に!まず芥蔕石の説明からする。芥蔕とは心のわだかまりを意味する。自分でも気づかないわだかまりを解消させるためにものとして具現化させる。つまり自分に足りないものを補い、自分を成長させ、自分に1番あった形のものとなる石、それが芥蔕石である。芥蔕石によって具現化させたものを心鏡という。心鏡はそのままの意味である。心を映して具現化したものだから心鏡である。心境はその人が死ぬまで壊れることはないし、一生に1つしか造ることはできない。そして心鏡も持ち主とともに成長していくとも言われており、持ち主が死ぬとその心境は壊れる。以上が芥蔕石と心境の説明である。では皆、教会堂へと移動する。」




