真実
「香里奈、早く起きなさい!」
修司の浮気が発覚した次の日、私は寝坊してお母さんに起こされた。
「ほぇ…??今何時ぃ?」
「『何時ぃ?』って…もう7時半よ!!」
「えっ!?ウソ〜もっと早く起こしてよ!」
「早く起きないあんたが悪いんでしょう!ほら、早く準備しなさい!」
「言われなくてもやるよ〜」
その日、私は史上最速の速さで(わずか10分)準備し、走って学校に行った。
「か〜りなっ!おはよ!!」
「あぁ…おはよう。」
「あれぇ?どうしたの??なんか元気ないね!」
「うん。ちょっとね…あっでも大丈夫だから気にしないで?」
「ふーん、ならいいけどぉ。」
寄ってくるトモダチにもこういう態度しか出来なかった。
授業中。
集中できるわけがない。
ずっと修司の浮気の理由について考えてた。
正しくは、修司が私を浮気相手にした理由。
“由貴”の身体じゃ物足りなかったのかな?
私が修司が大好きだから、私の気持ちをもてあそんだのかな??
どんなに考えても、しっくりした答えはなかった。
なんか、むずかしいパズルをといてるみたいだった。
そこで、ある疑問が思い浮かんだ。
何で、“由貴”は私が修司にベタベタしてても何もしてこなかったのだろう?
私はいっつも修司と行動してたから、“由貴”と修司は話すことができないはず。
自分が恋人と話すことができないなんて、私は耐えられない。
私は思った。もしかしたら“由貴”も浮気してたのかも。
修司に、浮気してたのかも。
浮気相手なら別に会わなくても平気なんじゃないかな??
“由貴”が修司に浮気してたとすれば、話は全てかみ合う。
私は、修司のことを本当の恋人だと思っていた。
修司は、“由貴”のことを本当の恋人だと思っていて、私のことを浮気相手だと思っていた。
“由貴”は修司のことを浮気相手だと思っていた。
むずかしい恋の矛盾のパズルが、とけかけていた。




