《黒海海戦、中盤 その一》
イングランド艦隊の後方に二隻の無人艦を配置してイングランド艦隊の退路を封鎖することに成功したロシア艦隊司令官は、すぐに次の指示を出していく。
「よし……まずは第一段階終了だな……続けて第二段階だ。エレーナ中尉!」
「はっ!」
「出撃だ! イングランド艦隊に地獄を見せてやれ!!」
「了解しました! ただちに出撃を始めます!」
司令官の命令を受け、すぐにカタパルトへ駆け出していったエレーナ中尉。
そうしてエレーナ中尉が乗艦している艦から出撃しようとしている頃、イングランド艦隊は退路を断たれたことに気付き始め、どのように対処していくかの話し合いが行われていた。
「……むう、ロシア軍め、見逃した艦をあのように使うとは……」
「あれでは後退ができない……さてどうするべきか……」
「悩むことはない。今のまま前進を続け、ロシア艦隊を粉砕してやればよいだけなのだからな」
「おいおい……」
「簡単に言うじゃないか……まあロシア艦隊を粉砕しなければならんのはその通りなんだが……」
「その通りならすぐに各部隊へ引き続きロシア艦隊への攻撃を行うように指示を出せばよかろう。なにを迷うことがあるのだ?」
「……ロシア軍の行動が、なにかの罠なのではないかと、それだけが気掛かりでな……」
「罠なら罠だったで、その罠ごと蹴散らしてやれば良いだけだ! 違うか!?」
「……はあ、まあ……仕方ない。全軍、今のまま前進と攻撃を続けろ。ロシア艦隊を粉砕してやるのだ」
「はっ!」
「了解であります!」
「……さて、どうなるか……」
「罠ではないことを祈るだけだな……まあかなりの高確率で罠だろうが……」
「問題はその罠がどのような罠であるか、だな……」
「うむ……」
こうしてイングランド海軍司令部は指示を出したあと、ロシア軍の罠を予想していく。
そんななか、前進を続けるイングランド艦隊を阻止するべく、ロシア軍のエレーナ中尉が専用のマシンアーマノイドに搭乗して出撃してきた。
「……よし、カタパルトの準備は完了だ!
いつでもいけるぜ、中尉殿!」
「了解です、感謝いたします」
「気にすんな! それよりも中尉殿、我々に感謝してくれるんなら、その分をブリカス共にぶつけてやってくれ!」
「……ふふっ、わかりました、そのようにしましょう」
「おう! それじゃあ中尉殿、出撃してくれ!」
「はい。エレーナ・フォレスト、出撃します!」
「頑張れよー!」
「頼んだぜー!」
出撃していくエレーナ中尉に声援を送る乗組員達。
その声援に応じて、エレーナ中尉は出撃したあとの艦に頭を下げていった。
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