《黒海海戦、序盤 その三》
自軍艦隊がロシア艦隊へと充分に近付いた事を確認したケインが、部下達を鼓舞するためにある言葉を口に出していく。
「……さて、いよいよ決戦の時がやってくるぞ、諸君」
「……そうですね、ケイン閣下……」
「……よし、それではいつものやつをやりますよ、諸君」
「は、はいっ!」
「ではやりましょう……イングランドは各員がその義務を尽くすことを期待する!」
「はっ!!」
「はいっ!!」
「おおーっ!!」
「よし、ネオヒューマン能力、リフレクト発動! 全艦隊突撃開始! ロシア艦隊を食い破ってやれ!!」
「アイアイサー!!」
ケインの言葉、ホレーショ・ネルソン提督の鼓舞を聞いたイングランド海軍将兵一同が雄叫びを上げる。
そうして自軍将兵の士気が高まったと判断したケインが、彼のネオヒューマン能力であるリフレクトを発動させていく。
その直後、ケインはイングランド艦隊全軍に向けてロシア艦隊への突撃を指示していき、この指示を聞いたイングランド軍全艦隊がロシア艦隊に向けて突撃を始めていった。
こうして始まったイングランド海軍の突撃にロシア海軍は全滅を覚悟した一斉砲撃を始めていく。
「……むっ、司令! 敵艦隊が……!」
「やはり突撃してきたか……ということはリフレクトも使っているのだろうな……」
「司令……」
「……まあわかっていたことだからな……魔導シールドの出力を上昇、その後一斉砲撃を開始! ……諸君、逝きつく先が地獄ではないことを祈ろう……」
「……はい……」
「うっ、うう……」
「……一斉掃射、開始!」
「開始!」
司令官の言葉と命令を聞いた部下達が涙を流しながら命令を実行していった。
そうして始まったロシア艦隊の一斉掃射は、ケインが展開したリフレクトの力でそのすべての砲弾などが二倍以上の破壊力と、発射艦への追尾性能を与えられて跳ね返されてしまう。
この跳ね返された一斉掃射を出力を上げて強化した魔導シールドで防ごうとしたロシア艦隊だったが、二倍以上の破壊力の攻撃ではすべてを防ぎきることができずに魔導シールドを貫通し、直撃して撃沈する艦が複数出てしまった。
「……ふふ、きましたか。ですが、リフレクトを貫ける射撃攻撃は存在しません。総員に告ぐ!」
「はっ!」
「この一斉掃射が終わると同時にマシンアーマノイド隊を出撃させるように! 敵残存艦隊の殲滅を始める!」
「はっ!」
リフレクトで跳ね返されていくロシア艦隊の一斉掃射を見ながら、ケインがそのように指示を出す。
するとこの指示を受けたイングランド海軍将兵のマシンアーマノイド隊が次々と格納庫へ向かっていった。
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