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転生したらそこは・・・  作者: 天地人
3/12

3 ステータスと旅立ち

5歳になりました。


この世界では、5歳になると教会に行ってとあるスキルをもらうらしい。そのスキルの名前は『ステータス』というらしく、自分の持つスキルや素の肉体の強さがわかるらしい。ちなみになぜわざわざ教会へ行くかというと、高位の神官しかこのスキルを伝授させられないらしい。俺のいる町は決して小さくはないが、大きくもない。そのため俺を含めた今年5歳になった人たちと親同伴で一緒に町へ向かった。


道中、魔物に襲われたり、盗賊に会うこともなく無事到着した。


「みんな、着いたぞ!ここが王都だ!」


「すげー!人がいっぱいだ!」


「見て見て!あの家大きい!」


「美味そうなもんがいっぱいあるぞ!」


など、みんなが驚いたような声をあげた。

ちなみに俺は昔一応東京に住んでいたので逆にショボく感じたが驚いたフリだけしておいた。


大人たちは俺たちの反応を見てクスクス笑ったり、何故か自慢気になる人までいる。


「よし、まだ教会に行くまで時間があるから一時間程自由時間とする。集合場所は教会前だ。よし、解散!」


そこまで言うと、父さんが俺の方まで歩いてきた。


「レイ、行きたいところはあるか?」


「武器屋に行きたいです。」


あらかじめ決まっていた答えを答えると、父さんはとても驚いた顔をし、そいて、どこか悲しそうな顔をした。


「なぜ、武器屋に行きたいんだ?」


「しっかりした剣で鍛錬をしたいからです。」


「レイ、お前は将来何になるつもりなのだ?」


「冒険者に成りたいと思っています。」


そこまで言うと父さんの顔がくもった。


「冒険者は危険だ。止めなさい。私も昔、冒険者だった。だからこそ言える、あれは危険だ。仲間が殺されるのを目にした時は、無力感を覚えた。自分が死にかけた時はトラウマができた。仲間だと思っていた奴に裏切られた時は一日中涙した。そういう仕事だ。戦いたいのであれば騎士になれ。その方が安全だ。」


「覚悟はしています。」


「覚悟だけではどうにもならんのだ!!」


父さんが俺に向かって怒鳴りつけると、周囲に野次馬がたまり、注目を浴びた。


「では、父さん、賭けをしましょう。」


「賭けだと?」


「そうです。賭けの内容は僕のスキル。その中に戦闘系のスキルが2つ以上あれば、俺を冒険者にしてください。そうでなければ大人しく騎士になります。」


「いいだろう。」


「それじゃあ父さん、武器屋に行きましょう。」


「なぜだ?もう賭けに勝ったつもりか、レイ?いいか、スキルというものは鍛錬で鍛えるものだ。生まれつき持っているスキルなどほんの少ししかない。」


「何を勘違いしているのですか?騎士になるにしても鍛錬は必要じゃないですか?」


そういうと、父さんは渋々武器屋に連れて行ってくれた。






「いらっしゃい。旦那どんな商品をお求めですか?」


「悪いが、俺ではない。子供のだ。」


店員はてっきり父さんが買うと思っていたらしいが俺が買うと聞き、訝しげな表情で俺を見てきた。


「すいません。旦那、少し席を外していただけますか?」


「わかった。」


そう言って親父は店の外に行った。


「坊主、どんな武器が欲しい?」


「片手剣です。」


「重さは?」


「少し重め。刃もちょっと長めで。」


「坊主、年は?」


「5歳です。これから教会に行きます。」


「教会に行った後もう一度ここへ来い。」


「なぜですか?」


「実力がたらない奴には渡したくない。剣術スキルがあったら来い。そしたらタダで作ってやる。」


「わかりました。では後ほど。」


「おい、坊主。あまり浮かれるなよ?5歳で剣術スキルを持っているやつは一割もいねぇー。あまり期待するなよ?」


「忠告していただきありがとうございます。」






その後父さんがと合流し、待ち合わせ場所に行って、みんなとも合流し、教会へ入った。


「こんにちは。皆さん『ステータス』を授かりに来たのですか?」


「はい。本日はよろしくお願いします。」


そう言って一人ずつ儀式をおこないに行った。結果が良ければ親と大はしゃぎする人もいれば、逆の反応をする人もいる。そして、最後に俺の番が来た。


「失礼します。」


「親御さんは、入り口にいてください。貴方はこちらへ。」


俺と父さんは指示に従う。


「それでは始めます。」


そこまで言うと、呪文を唱え始めた。呪文とは魔法を発動するための準備のようなものである。それを唱えることを詠唱という。ちなみに俺は、この3年で魔法の練習として呪文もやった。途中から詠唱を短くする練習をしていたら『詠唱破棄』なる物を習得したと、頭に聞こえ、それ以来、詠唱が必要なくなった。


「我は神の代行者なり 我は教え導くものなり ゆえに汝に託す 『ステータス授与』」


《スキル『ステータス』を習得しました。》



「ステータスと言ってみて下さい。」


「『ステータス』」


【ステータス】

レイ

人間

レベル1


HP 120

MP 100

STR 100

DEF 80

AGL 150


スキル

剣術 Lv9

拳術 Lv7

柔術 Lv7

火魔法 Lv2

水魔法 Lv2

風魔法 Lv6

土魔法 Lv1

雷魔法 Lv5

氷魔法 Lv8

身体強化 Lv7

詠唱破棄


ユニークスキル

レベル促進

フォースイーター

全魔法適性

完全鑑定

完全偽装



強すぎる。とりあえず冒険者になることは決定だな。それにしても強い。『レベル促進』とかなんだよ、などと思っていると、




➖レベル促進➖

レベルの上がる速度が2倍になる。



なんか説明が出てきた。完全鑑定のおかげか?



➖完全鑑定➖

ありとあらゆるものを鑑定できる。どのような偽装でも鑑定できる。



間違いない。よしわからんやつを片っ端から鑑定するぞ!



➖フォースイーター➖

殺した魔物の力を手に得れられる。



➖全魔法適性➖

全ての魔法に適性を持つ。



➖完全偽装➖

スキルを見せる際、偽装できる。どのような鑑定でも見破られない。



よしとりあえずは偽装するかな?



【ステータス】

レイ

人間

レベル1


HP 120

MP 100

STR 100

DEF 80

AGL 150


スキル

剣術 Lv9

拳術 Lv7

柔術 Lv7

風魔法 Lv6

氷魔法 Lv8





よし。


「ありがとうございました。」


「いえいえ。ご丁寧にどうもありがとう。」


「レイ、行くぞ。」


「はい。」


教会から出たところで他の人たちに、俺たちは用事があると言って先に町へ帰ってもらった。


「父さん、これが俺のステータスです。」


「どれど!!!???っな、なんだこのデタラメなスキルは!?そんな馬鹿な!」


「これで約束は守ってもらえますね?」


「・・・・・・。わかった。冒険者になることを許そう。ただし、1年間魔物や一般常識、冒険者としてのルールをきっちり叩きこむ。どうせ、6歳からしか冒険者登録は出来んからな。いいな?」


「もちろんです。それでは武器屋に行きましょう。剣術スキルもありましたし。」


「待て!お前に行っておくべきことがある。」


「なんでしょう?」


「そのスキルレベルは異常だ。素の力も強いのにスキルがこれほど強いと悪目立ちする。気をつけろ。いいな?」


「わかりました。」






というわけでやって参りました。武器屋です。


「まさか本当に剣術スキルがあったとはな。坊主、挑発して悪かった。これをやる。」


そう言って渡されたのは一目で業物だとわかる剣だった。鑑定結果はこちら!!



➖ミスリルソード➖

ミスリルを素材に作った剣。魔力伝導率が非常によく、魔力を通すことによって強度と鋭さが増す。




「いいんですか?すごく良さそうに見えるんですけど」


「ミスリルソードか。確かに豪華すぎるな。」


「いいんですよ。将来有望だし、その上先ほどは失礼してしまいましたから。すいません。少し手を見せてもらってもいいですか?」


そう言われたので手を差し出した。すると、おじさんがひどく驚愕していた。


「これが5歳の手だと!?あり得ない。これは何年も何年も鍛錬を続けた手だぞ。流石というべきだな。」


何を言っているのかはここからだとよく聞こえなかった。


「それではこの剣、ありがたくもらいますね。ありがとうございました。」








一年が経った。


帰ってから母さんにも冒険者になることは伝えた。母さんには後悔しないような人生を送るように言われ、それ以来何も言われなかった。翌日から、約束通り勉強をした。もちろん鍛錬も欠かしていない。今なら言える、俺のスキルレベルは高すぎる。


それはさておき、いよいよ旅たちである。家族総出で見送ってくれた。とても嬉しかった。少し涙が出たのは俺だけの秘密である。


「冒険者か。そういえば父さんと母さんは冒険者として、知り合ったって言ってたな。俺も逢えるかな。そんな人に。」


そう呟きながら、俺は生まれ育った町を出た。

Lv1〜3 初心者

Lv4,5 中級者

Lv6,7 上級者

Lv8 超人

Lv9 神級

Lv10 神越え

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