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第九話 新しい家族(2)

とりあえず、結婚式に戻って子供たちに報告をしよう。

しかし、レイオンは早歩きになっていた足をふと止めた。

自分がかけた防犯魔法のことを思い出したのだ。


そういえば、家のすべてを監視できるように魔法をかけた。

レイオンがいないときに、子供たちに悪いことが起きないか心配だったからである。

屋敷に登録していない人間が侵入した場合に付き発動する防犯魔法もかけた。


その防犯魔法が発動した。

魔法で家を覗くと、屋敷の庭を一人の人間が困ったようにうろついていた。

あ、だめだ。レイオンは思うよりも早く体が魔法を使っていた。





男の子は突然あらわれたレイオンにしばしの間目をしろくろさせた。

「はじめまして」

レイオンがあいさつをしたので、男の子は自分の思考が一瞬固まったことを自覚して改めて目の前の男を見た。

シンプルな服だが生地はいいものだ。

この屋敷につくまで、いろんな貴族に回されてきた。

そのせいでイヤに目が肥えた彼は瞬時に服の査定をする。

前々回の貴族に渡された服の生地に似ている。だけどたしかあれは、あの貴族がこちらに安物だといってこちらによこしてきたものだ。


しかし、手に取ってみると孤児街だったころに比べたって間違いようもないくらいに生地はいいものだった。

もったいないことをするなぁ、と思ったのを覚えている。

「こんにちは」

返しがおかしいのに言ってから気づいた。

「うん、こんにちは、今日から君の」

フォローされているのは感じ取った。しかしそれよりも。

主人。

その言葉が次に来ることを想定した彼は外向き用の笑顔を顔の下で作る。

「お父さんだ」

おっと。用意していた笑顔が崩れた。

「お父さんですか?」

だがそれもつかの間。すぐに取り繕って、外向き最大限の笑顔を作った。

「これからよろしくおねがいします!」

これから演技がうまくなるな、彼は自分に話しかけるように心の中で思った。




レイオンは、笑顔を向けられてすぐに顔がふやけた。

チョロい男だ。子供は何をしても可愛いという子供限定博愛主義人間はすでに彼にメロメロになっている。


「うん、こっちもよろしくね」


ありがとうございました<m(__)m>

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