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第四話 ピクニック(1)


レイオンが、夕飯を食べているとき子供の一人のアンがピクニックに行きたいと言い出した。

引っ越してきた当初、一度ピクニックに行った以来、行っていないことに気が付いたレイオンはすぐに了承した。


「やったぁ!」

アンがほくほく顔で夕飯の続きを食べる。

レイオンは、ひとり一人の様子を観察して、いつもと変わりない―――いや、嬉しそうな顔をした子供たちを見て安心した。

自分も行きたいと思った手前、行きたくない子がいたらどうしよかとチラチラと思春期の娘を持って戸惑うようなあの気持ちをもって子供たちのご機嫌をうかがったからだ。


「わたし、ひるごはん作るね」

「じゃあ、僕はケンの車いす担当だね」

「えー!ずるい!」

ひとり、ひとりと嬉しさを言葉に乗せる


ケンは自分が車椅子のを気にしているので、レイオンは

うちのこはいいこだなぁとにやついた。


「お父さん、顔顔。放送事故」





ピクニックに行く、前日。

子供たちのうきうきした空気を、身から感じていたレイオンはふと窓を見た。

もう夜だ。

星がきらめいて、都にいたときはこんな風に自然なんか感じ取れるわけがなかった

その空気の悪いあの都に、当初、未練がなかったと言えばうそになる。

だが、三年もたってみれば確実に未練はない。


なにより、あの都の代わりに輝く子供たちの顔を手に入れた。

自分を助けてくれたあの素敵な輝く笑顔を。


レイオンは、ポケットに入っている耳栓のようなものを取り出し、耳につけ始める

耳栓と違うのは、その材質が石で作られていることだが形、大きさは変わらないと思われる。


―――受信しました―――


それはこの世界で、携帯の役割をもっているものだ。

魔力をこの耳栓――カイン――をに送ることでカインが震えるという仕組みだ。

そしてその受信を受け入れれば、話ができるという約10年前ほどに開発された画期的な商品である。


「―――はい。」


―――受信を受け入れました―――


そのあと、レイオンは少しばかり都にいる友人と話をした。

たまに笑ったりする、レイオンは素のレイオンと言えよう。

その姿をかくれみているのが、子供たちである。


「お父さん、また話しているね」

「ねー、新しい奥さん?て、今までいたことないけど」

「ほんとだよ、未婚で子供十数人とかどういうこと?」

「いや、まぁ、あそこに存在しているからしょうがないよね」

「ねー寝ようよ」

「まって、ラン。もう少しでお父さんの笑顔が見れるから」

「なんで、僕たちの前ではあの気持ち悪い笑顔しかしないんだろ」

「僕たちのこと好きだからでしょ」




「「「「「「納得」」」」」」




「ってあれ?アン達じゃないか。え?お父さんと寝たいの?」


「「「「「納得」」」」」」




「え?」

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