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第十一話 アキ(2)

初めての顔あわせに、アキは人数に圧倒されたのか顔がひきつった。

しかし、そんなことは子供たちには通用しない。あっというまに、兄弟たちに囲まれたアキは、あたふたと自己紹介にいそがしい。


レイオンはその風景を眺めながら、次の行動に移していた。

パーティーの準備だ。

魔法で何もかもできてしまうこの世界は、料理さえ魔法でできてしまう。

さすがに指ならしひとつではできないが、集中して魔法を送っていれば確実に料理ができる。しかもハイクオリティーな。

しかし、料理の仕方を知らなければそれを想像して、魔法を練ることができないので、やはり料理の手順などは知っていなければいけない。

だが、手順さえ知っていれば失敗しないのでそこは良い点だ。


料理の手順を考えながら、魔法を練っていると、兄弟の対応に慣れたのかいつもの笑顔でじょうずにかわしている。

本当に人付き合いを知っているなと感心した。彼は、今は仮面をつけているがそのいうち、取れるときがくるだろう。


だがそれはいつなのかは、わからない。それはきっかけは必要だからだ。

彼は賢い。人と付き合うすべをこの年にして知っている。

彼がもっと年を重ねて、自分が思っている以上に好かれていることを知って、どう成長するのか。

子供たちは、小さいながらも深く考えている。

大人たちよりもあふれる想像力で、先を長く見ている。


その目に映る私は、ただの元の貴族だ。

権力も、お金も無くなっていく一方の男を見て、どう思うのだろうか。

それは彼だけの話ではない。

アンやコン、ケンたちだって、私をみて「大人」を見定めていくのだ。


―――――――ピッ 思考が乱れています。集中してください。


おっとっと。このままで焦がしてしまう。レイオンは、また料理のうずに思考を潜り込ませた。

  


アキがちらっとレイオンの方を見ると、笑顔を浮かべながら自分たちを見ている。

(*料理中)

穏やかな目をして、何やら考えている様子だが、やはりそれでもこちらに意識があり少し監視されているような圧迫感を感じた。

(*料理中)

くえない人だと思った。空気をさりげなく読むところも、何を思っているのか読みづらい笑顔。少し注意しなければいけない、こっちのおもわくを知られてはいけないのだから。

( * 料 理 中 )



レイオンははっと、意識をとりもどした。

意識を料理に向けていたおかげで子供たちのことを放ってしまっていた。

前を見ると、自己紹介はとっくの昔に終わっていたらしく、兄弟げんかや遊びが始まっている。

そしたら、末っ子が泣き出したので急いでレイオンはその子の相手をする。


「どうした?」

「アキがいやーー!」


なんてこった。初日で兄弟ゲンカらしい。

頬が緩むのを自覚しながら、レイオンは仲裁にむかった。



更新がのろまで本当にすみません<(_ _)>


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