決意
「お、帰ってきた。ってヒカル! どうしたんだ? 顔色悪いぞ。」
「ん? ……あぁ大丈夫だ。心配しなくて良いぞ。」
そう、リスタは心配しなくていいんだ。俺が絶対に何とかしてみせる。リスタを死なせなんかしない。
「おっもう飯始めてんのか。って誰だこの男! まさか……私の可愛い可愛いリスタに彼氏ができてしまったのか!?」
リスタの父が来た。まぁ時間としてはこれくらいだろう。この人にリスタが死んだ、なんて報告したら俺は切腹確定だろう。
もちろんセーブロードでなんとかなるが、仲間が死ぬ姿を成功する未来になるまで何度も見せつけられるのは流石に辛い。
「こいつはアタシのパーティの仲間のヒカルだよ! 父さんが口出すことじゃねぇって!」
「あぁ! なるほど分かった! だが、私の可愛い可愛いリスタに怪我でも負わせたりしたら許さないからな!」
さっきは軽口のつもりだった。だが、今は違う。
「はい、リスタは俺が守り抜きます。絶対に。」
「君、中々覇気があるな! いい少年だ! よかろう、君はリスタのパーティメンバーとして認めよう!」
「当然だろ。アタシが見つけてアタシが誘ったんだ。」
「ふふっ、リスタったらこれから冒険者になる人全員に言ってたくせに。」
「なっ……か、母さん! 見てたのかよ!」
「あら、口が滑っちゃったかしら。」
「まったく……母さんも父さんもヒカルもこのことは内緒だからな! アタシが英雄になった時にそんな話が出回っちゃカッコがつかないだろ!」
食卓は笑い声で包まれた。空気感的に俺も笑ったが、俺にとっちゃそんな暇はない。強くならねば。他の誰よりも強く、少なくともリスタの死因となるやつだけにでも勝てるようにならねば。
笑い声が響く中、俺は一つ決意を固めた。
リスタは死なせない。絶対に。




