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雷華の騎士 ~やがて支配帝(ハーレム帝)と呼ばれる男~  作者:
第2章 雷華の騎士と地獄迷宮
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6話 フレデリクの地獄迷宮探査⑨ 八~九階層

 七階層と八階層の間にある回廊で一泊してから、フレデリク達はヴァンと別れて先へと進む。


 八階層は巨大な森林だった。獣系と虫系ばかりが出る魔物の巣窟で、目印は上に見える岩壁だけで、正直に言えば何の目印にさえならない。

 木々が日々成長して見栄えが良く変わる為、迷いやすいのが特徴だ。

 数少ない大きい目印になるのが岩壁となっている天井部に大きい穴が見える。恐らく七階層ではなくその上、六階層いくつかある穴からここにつながっていると思われる。とはいえかなり高い場所にあるので魔法を使って空を飛べない人間は致命的な落下になるだろう。


「さあ、マインラート。お仕事の時間だ!」

「森を焼き払えとか言わないよな?」

「言わん言わん。風魔法LV4があると言っていたよな?って事は<空中浮遊(エアフロート)>を使えるだろ?上に飛んで、九階層への道を探すんだ。岩窟迷宮みたいな場所だと風魔法は危ないけど、ここは完全開放に近い森林区画。風魔法による弊害は皆無だ」


 多少広くても通路がある場所で風魔法を使うと通路にいる人間が空気の流れに逆らえずよく分からない方向に吹っ飛ぶことがあるのであまり使えない。

「九階層への道ってどういう形なのか知らねーんだけど」

「森林の中に穴が開いているように何もない区画がある筈なんだ。階層の変わる場所は今までも結構大きい回廊だったでしょ?ぐるっと見渡して森が無い場所があったらそれだ。僕が飛んでも良いけど折角の見せ場だからさぁ」

「あまり面白くねーけど、確かに暇だから良いぜ」

「あと気を付けてね。空に鳥系魔物がいるから。思ったよりアイツらって早いからヤバいって思ったら大体嘴でザクっとやられるから。僕の投擲ナイフが届く前にマインラートが鳥に刺されなければ良いんだけど」

「物騒だな!」


 結局、箇所個所でマインラートに空を飛んでもらって4度の方向転換で9階層の入り口に辿り着いた。魔物は多くいるが特に問題はなく8階層を進むのだった。

 魔物は殺したら直に移動する。少しきつめの青々しい臭いのする臭い袋をフレデリクは下げて歩いていた。血の匂いが魔物を呼ぶ為、血の匂いよりきつい緑の匂いがする臭い袋はその対策だった。延々と寄ってくる魔物を避けるのにちょうどよかった。

「僕だっていやだよ、臭いし。でも森の中でこれは有効なんだ」

 苦情を訴えるのはマインラートでフレデリクは隙で付けてる訳では無いと訴える。

「つか、確かに普段より魔物が出ねーな。いつもはこの倍以上敵と戦うはずなんだが。」

 エルッキが答えると周りはギョッとした顔でエルッキを見る。

「マジっすか!?」

「何で皆つけなかったんだろ?」

 エリアスは不思議そうに首を傾げる。

「そりゃ、ここに来るまで何日もかかるんだからずっとつけるのは嫌だろ」

「樹脂製の袋をしっかり口を占めておけばにおわないけど、高いからね。この樹脂製の袋。臭い袋とセットで3000ローザンになります」

「安すぎだろ」

「2000ローザンで8階層の魔物が半減の効果って…」


 広大な森林区間をあっさりと抜けて9階層へと足を向ける。


「俺、去年6年生のエリートチームに助っ人で入って8階層で断念したのに、何でこんな迷宮初心者集団が余力有りで9階層に来てんだ?」

 エルッキはうんざりした顔で4年生組を見渡す。

「過去の情報をちゃんと精査してたの?」

「してはいたけど………割と脳筋的な部分は否めないな。そもそも戦闘になった際に道を切り開く事を優先させたりしないで戦いになったら足を止めて倒しきってから移動するって感じだったし」

「それ、三階層で一日が終わりそうだね」

 フレデリクの指摘にエルッキは思い出した様子でハッハッハッと誤魔化したようすで乾いた笑いをする。

 三階層で消耗して六階層と七階層で消耗して、そりゃ八階層が限界だろうよとフレデリクは呆れる。

 そう言えば八階層で迷子になって引き返す事になったとも言っていた。

「道を切り開いて、全ての魔物を倒さずに進むってのは新しいかもね」

 エリアスは腕を組んでうんうん頷いていた。

「魔物もね、馬鹿じゃないんだよ。強い相手からは逃げるし、戦うかどうか分からない状況で一々強い相手を襲わないから。相手が襲ってきたから戦うってケースもある。僕が何度か他の迷宮内の魔物と戦ってきた中で、迷宮内の魔物も外の魔物も同じだってのは分かってた。砂漠迷宮もそうだったし、この迷宮も西部迷宮も例にもれず同じだった」


 エルッキはフレデリクが3年の放浪生活で手に入れていたものは火竜王討伐の称号以上に、膨大な戦闘経験とそれをベースにした知略であり、ヴォルフやフリッツらの持っていた迷宮知識そのものを別の方法で手に入れていた事実を知る。

 あの偏屈で屈強な男達がボスと直に認めただけはあるのだと理解する。


「でもフレデリク、割と僕らが気付かない痒い所にしっかりとフォローしてくれるから、フレデリクがいなくても同じ事が出来るかは自信ないなぁ」

 エリアスは肩を竦める。


「っていうか、フレデリク、俺が風魔法LV4を持ってると知らないで、どうやって8階層を攻略する予定だったんだ?場所が分らねーだろ」

「いくらでも方法はあるでしょ。高めの木に登って、まず向かう場所を探すところから始める。それっぽい場所に移動してマップに書き込んで、見つからなければ引き返して七~八階層の間で休んで、また朝から調査して、って感じで繰り返す」

「あ、考えはあった訳ね?」

「別に僕が空を飛んでも良いけどさ。と言うか僕単独なら木から木へ飛び移りながら進むから魔物とのエンカウントはほぼほぼゼロなんだよ。正直、悪辣って聞いていた割にはちょっと頭使えば余裕でここまで来れるっていう印象だね。初見は厳しくても僕なら時間を掛ければ着実にボスまで辿り着けそうな気がする。」

「攻略法を考えるまでが大変って感じかな……?」

「攻略が事実上不可能な可能性がある」

「え?」

「人間は普通に暮らすだけでも魔力を消耗する。自然回復が無ければ20日もあれば自然と魔法が使えなくなる。獣人でも体内の魔力が低くなって戦闘能力が低下する。もって1週間以内に最下層に行ける攻略法が見つからないと、現時点では攻略は不可能だ。父さん達は15階層まで10日かけたと言う。そもそも帰りを考えるともっと早く引き返さなければならないんだ。無理をかなり推している。一週間だよ、帰る事を考えたらね」

 エルッキは理解して頷く。大体1週間したら戻らないといけないと言うルールでは無いが誰もがそうしていたが、それを理屈としてフレデリクが展開している事に気付く。


「つまりフレデリクは攻略を考えて1週間以内に魔神の眷属への辿り着く方法が見つからないなら、不可能と言い切るの?」

「現時点ではね」

「現時点?」

「魔力回復する方法を見つける必要が出て来るね。手で持ち運べる、丸薬みたいなものか瓶で運べる水薬のようなものかな?もういっそ外で魔力回復する仕組みを見つけて外にいる感覚を保持できる棺桶みたいなものを持ち歩いても良い。僕は計画した限りでは15階層まで、強力なメンバーなら5日もかけずに行ける計画が出来ていたけど、実際にどうかを今回見た訳だよ。」

「なるほど。だから攻略を考えず、十階層が目標って事だね?」

「そうなんだけどさ。15階層まで父さん達が行っていて、このレベルならまあ、難しくはなさそうだと考えつつも………迷宮が思ったよりもでかすぎる。5階層辺りから最短ルートばかりしか残ってなくて、確かに広いけど無理はなさそう、位の感覚だったんだ。中に入ったら巨大な空間の一部でしかない事が分かって、これ、本当に20階層で終わってくれるの?って感じ始めてたんだ」

 フレデリクの言葉にエリアスはふと気づく。

「確かにそうだね。八階層でさえまるで自然な空間のように広がっていた。1階層降りるだけでも数十から百メートルは下ってた気がする。地下ってどのくらい深い場所まであるんだろ?」

「ヘレントルの有るレーヴェンベルク自体が高い丘陵で南の大河が避けて流れてるでしょ。この町自体がヘレントル攻略の為に、初代テオドール王が南の大河のもっと高い場所から水路を引っ張って、土地の地形を変えるような大工事で50年かけて作らせたと聞いてる。当時の帝国は本当に魔神問題に対する熱意を持っていたんだと思ったよ。今の帝国には全く感じられないけど」

 フレデリクの言葉に皆で苦笑する。

「僕はルミヤルヴィ育ちで、ヘレントルに関わるつもりはないけども、その僕よりヘレントルの事を考えて実行できる人が果たして何人いるのかなって思ってしまうんだ。校長、いやフェルディナント様が学園を作ったのは間違いないと思うよ。ヴィルヘルム様が多大な寄付をしているのも分かる。彼らも僕と似たようなものを感じたんだと思う。果たして自分達の代で攻略のめどを付けられるのかと。恐らく目途さえつかないなら次世代に託すしかない。その為の学園だと思う。いつか自分達を超える人材を産んで、攻略するための道具を作る為に学業機関を作るって。」

「実はウチの学園に壮大な狙いがあったとは」

 東西の対抗戦とか、ゲーム要素の都合だけじゃなかったんだな、という言葉を飲み込むマインラートだった。

 マインラートはふと思い出す。そう言えば迷宮攻略って出来なかったなぁと。攻略する可能性ってあったのだろうか?MP回復が出来ず、どんなに頑張っても難しかった事を思い出す。

 何かの攻略サイトだと物理的不可能だったらしく、データ解析者からは20階層までしか作られておらず、21階層以降は存在していないと暴露していた。20階層の下り階段に行っても下に降りれないらしい。

 つまり、20階層があって21階層以降は行けない事が分かっている。

 階層を下り9階層が見えて来る。

「さて、9階層のお宝階層だね」

「お宝階層って……」


 9階層は魔物の数は常時戦闘するような他の階層みたいに多くは無いが、とにかく強い大型爬虫類系魔物がたくさんいる丘陵草原区画が広がる階層だった。

 大型爬虫類と言うよりは恐竜区画ともいえる場所だった。


「ここまで辿り着けるメンバーはかなりここを開拓しているらしい。ただ十階層には踏み込まないとも聞いてる」

「というよりエルも始めてだろ」

「うっせ。悪かったな」

「とりあえず十階層に行って、帰りに余裕があったら高価な素材を狩ってから帰ろう。学費払える位の稼ぎが見込めるらしいよ」

「マジか!?」

「マインラート、目が(ローゼン)マークになってるよ」

「確かに使った荷物とか捨ててるから空きは出来てるけど持って帰るにしても量は考えてよね」

「まあ、僕が<異空間収納(アイテムボックス)>の魔法で多少なら持てるから。とりあえず、魔物に当たらないようにゴリゴリ進もう。目指すは向こうに見える森の奥にある大樹だ」

 フレデリクは第九層の中央に見える森の中心にある巨木を指差す。

「森の中はトレントがたくさんいて、あの中央の巨木がフロアボス・樹巨人(グリーンジャイアント)だそうだ。倒すと復活するのに1週間かかるんだってさ。森に入る人間を見ると階段の上に陣取るから先に行けなくなるので討伐必須の魔物だ」

「逆の場合どうなんだ?」

「いつまでも階段の上に陣取らないから問題ないけど、出て来ると塞ごうとするから分断されると拙いね。でも倒さなくても良いから。分断されなければ」

「攻略方法は?」

「他のトレントと同じだよ。樹を全部燃やしすか壊すか、中にある核を壊すか。まあ、全部燃やそうとすると核が壊れて朽ちるから、単に魔物核のエネルギーを使い切るか壊すかだね。迷宮にいるから倒しても倒しても時間が経てば生き返る。という事で爬虫類系魔物との戦闘の避け方のレクチャーと、トレント討伐のコツを教えるから」


 爬虫類系魔物はあまり食欲を前面に押し出す魔物は少ない。ただし、腹を減らすと共食い上等な部分があり、そこは哺乳類も同じだったりする。ここには多くのライノドラゴンという群れでどこどこ走っている魔物が多く、これらは気が向くと人も食うけど、主に小さい魔物や草や木の根っこなんかも食う。森より草原っぽくなっているのは、トレントが捕食対象だからだ。そのライノドラゴンを食うのがタイラントドラゴン。迷宮以外では全く見ない温暖な地方にいる魔物で、250年以前のミニ氷河期によってほぼ絶滅し、温暖な洞窟内で生き残っていたらしい。だが、攻撃しなければ人間を積極的に食うタイプでもないらしい。ランニングリザードがこの辺は多く、これが食物連鎖を支える存在で、トレントにも食われるし、タイラントドラゴンにも食われる可哀そうな魔物だ。だがライノドラゴンの捕食対象では無いようで、よくライノドラゴンの群れに紛れている。だが油断していると空から捕食してくるのがワイバーンである。

 ワイバーンは空を飛び移動するので食われないかと思いきや、トレントに捕食されたりする。

 微妙な食物連鎖がこの小さい中で行われており、人間が気を付けるのはタイラントドラゴンとランニングリザードだ。ワイバーンは厄介だが、ワイバーンは積極的に人間を狙わない。空を飛ぶには人間は重いのだ。殺して臓物だけ食って去るスタンスである。

 そして食っているときは食べるのに夢中で動かなくなる。


 フレデリクらは最初にエンカウントしたランニングリザードを狩り、死体を担ぎながら移動する。タイラントドラゴンに見つかったらランニングリザードを放り投げて逃亡。それを繰り返して2時間ほどであっさりと9階層の森林区画へと突入する。


 森林区画に入るとエリアスやアルバンは樹巨人(グリーンジャイアント)戦に向けてのトレーニングもかねて最前線で戦い、エルッキが魔法使いの護衛役兼指導役になる。

「魔力の動きを感じるんだ。アルバン、足元だけじゃなく上も気を付けろ。枝も蔓みたいに伸びて巻き取りに来るからな。エリアス、魔力を放つな。抑え込んだまま振り抜け!無駄な魔力消耗になるぞ!」

「「はいっ!」」

 一方でフレデリクは

「表皮が壊れた際に声が見えたら叩きこめ。ファイアボールで良い。場所が分かるならファイアバレットで撃ち抜ける。これは樹巨人(グリーンジャイアント)でも同じだ。樹巨人(グリーンジャイアント)は恐らくアルバンやエルッキ達で致命傷を与えるのは難しい。皆で攻撃して敵の注意を引き付けつつ、核が露出したらファイアボールをぶち込む。ファイアバレットで核を狙撃しても良いけど、核が動くから表皮を壊す間にずらして表面だけで抑え込まれるかもしれない」

「全部燃やすのはダメなのか?」

「ダメじゃないが、燃やしきると魔力が厳しい可能性が出る。帰りがあるし、魔物狩りも見るだけになるぞ。帰りは棍棒要員一択なので」

「それは嫌だ!」

「確かに、エクスプロージョンでかくの有るっぽい場所をぶっ飛ばせば終わるけどね。それはメンバーが勝てそうにないと思った時の最終手段だ。」

「その手があるか」

「そう、マインラートの最重要な役割は負けそうになって撤退する際、敵を殲滅して帰途に着く事だ。その魔力を残しておいて欲しい」

「本当に切り札状態だな」

「皆が経験豊富ならそうじゃなくても問題ないけど、僕でさえ皆がどの程度できるか把握しきれてないんだしさ」

「切りたくても切れない切り札って事かよ。惜しい所、総取り出来ねーんだけど」

「迷宮で魔法使いがそれをする時は負ける時だね」

「きっつ」

「ちなみに、僕は流砂王との戦いで逃げながらも挑発して迷宮の外に一緒に出ると同時に切り札発動して倒そうとしたけど、倒しきれず迷宮に潜られちゃったけどね」

「マジかよ」

「というか、師匠は『もしかしたら倒したけどバックアップが発動したかもしれない』って言ってた。魔神の眷属って魂ごと殺さないと生き返るらしいから。使う魔法を間違えたけど、溜める余裕が無かったんだよね。神殺しの魔法を使うには魔神の眷属を引き付ける前衛が必要だったけど、1対1の戦いだったからさ」

「……なるほど。倒せるめどを立てるってのはそういう事か」

「うん。そういう事」

「じゃあ、やって行こうか。機会が有ればファイアボールで当てるよ。エリアスよりアルバンの方が上手く壊せてるからアルバンが壊した時に中が見える場所を確保するよう移動するんだ」

「マルコ、周りに気を付けてね。トレントは戦ってるのだけじゃない可能性が高いから。全ての気がトレントの可能性がある積もりでマインラートの周りを僕と一緒に注視しながら一緒に移動だ。恐らくこれは樹巨人(グリーンジャイアント)戦でも同じだから」

「OK」


 バタバタと後衛三人で狙撃場所を確保するように、アルバンの攻撃から見える表皮が壊れた際に中の本体から覗く核が見えないかを確認しながら走っていた。


「見えた!<火球(ファイアボール)>!」

 ファイアボールはトレントにぶつかるが核には直撃しなかった。

 だが燃えた事で核の位置が上に逃げ樹の表皮が焼けただれて行く。

「核はある程度大きい場所にしか存在できない。上に固定されたならそこを叩け!」

「貰った!」

 アルバンが核に剣を突き立ててトレントの体がしおしおと弱まっていく。

「ちなみにトレントの木材やエルダートレントは葉は希少な薬に使えるから、もしもエルダートレントにエンカウントしたら比で燃やさず剣で殺したいね。アレを全焼させるのは愚か者のする事だからね」

「さすがにそんな事はしないが…手ごわいだろ?エルダートレントって確か根も枝も動きが複雑で獲物を簡単に捕まえるって聞くし」

「手ごわいけど、樹巨人(グリーンジャイアント)よりはマシかな。一度だけ戦った事あるけど樹巨人(グリーンジャイアント)は剣だけで倒すのはかなり難しかったからね」

「つか、樹巨人(グリーンジャイアント)をどうやって倒すんだ?」

 マインラートは首を傾げる。

「切り札はマインラートだよ。火魔法で核を直接叩く。エルッキ、エリアス、アルバンで足元を叩き、頭が下がったら核がありそうな首回りや胸元などに攻撃をする。或いは頭が下がらないならファイアボールで燃やして動きを抑え込んで叩く。戦況を見ながら、頭を下げるのを待つか自ら下げさせるように攻撃をするかだね。更に言えば全員走り回らないと危ないよ。奴は<咆哮(ハウリングロア)>を放ってくるから、遠いからとボーっと突っ立っていると遠距離攻撃を放ってくる。走って的を絞らせない必要がある。足を止められる人間はいないから気を付けてね。僕が全体を見ながら指揮を出すから、マインラートはどのタイミングでどういう魔法を放つか声で伝えてね」

「何を使っても良いのか?」

「何を使っても構わないけど、10階層に踏み入れるし、帰りは素材取って帰るからMP切れはやめてよね?」

「分かった分かった」

「それじゃあ、9階層のフロアボス戦に行ってみようか」

 フレデリクが前に進み、全員で森を抜けて中央にある30メートルほどもある巨人の形をした木へと向かう。

 ピヨッ!

 ヒヨコに逆らう奴は親でも●す。

 あとがき担当はお馴染み、『ピヨドラ世代の主将(キャプテン)』とはヒヨコの事だ!

 ピヨちゃんと呼んでくれ。


 まあ、ヒヨコの親は700年以上前に死んでるらしいがな。だが、数多の世界にいくつもの現身を持つらしい偉大な神と言う話だし、もしかしたら親子の再会があるかもしれん。

 さて本文で胸が痛い事を言われなかったのか?というお便りを作者から受けてヒヨコは本編を読んだが全く心当たりが無いぞ?どこら辺に胸が痛くなる要素があるのだ?

 エルダートレントの葉っぱの部分?ヒヨコは全く記憶に無いぞ?え、ヒヨコ本編一章を読めと?


ピヨヨーッ!?フレデリクよ、ヒヨコをディスるでない!?ヒヨコは愚か者では無いぞ!?エルダートレント君をうっかり燃やしただけだ。

 植物系モンスターは燃えやすいから仕方ないのだ。何だったら、緑のドラちゃん(ドライアド)だってヒヨコを避けるくらいだぞ?

 だから仕方ないのだ。決してヒヨコが愚かだからでは………おい、この世界で<真の勇者>よりも希少な<真の愚者>の称号持ちが笑わせるとか言ったのは誰だ!?

 ヒヨコは決して愚かでも迂闊でも……、って作者!肩を震わせて書くでない!?


 ピヨピヨ、聞き分けないから先に行こうか。

 次回は『実はピヨ、最凶でした?』でお送りるするぞ。皆見てくれよな?


※次回予告はヒヨコの出鱈目です。本作品とは一切関係ありません。

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