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拾った剣が精神汚染して来るんだけど!?⇔拾われた剣、主に振り回される!?  作者: ゆうきゅうにいと
第8章 のろのろ帰還と運命の再会?

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第013話 アイリスの最大の危機?


 ビアンカとシャルロッテは水晶が桃色に光り、アイリスが縮んだのを目を見開いて驚いていた。

 それはその場に居た全員がそうだっただろう。

 床にへたり込み泣き崩れれるアイリスを横目に2人はアイリスが落とした身分証を見て何が起きたのか理解した。

 そして2人はアイリスの幼女化によってこれまでの引き抜き対策が無に帰したのを理解したのだった。

((私達との婚約は!?!?!?))


 いち早く混乱を脱したのはビアンカだ。難事は全てシャルロッテに丸投げすれば良いと思考放棄したのだ。

 両親も未だ混乱中、と言うかお父様。大口開けて放心するのはみっともないので止めて欲しいですわね。お母様も、口を隠してらっしゃるけどそのまま固まってしまってるわ。――無理もないけど。

 シャルロッテの方に目を向けると眉間にシワを寄せて泣いているアイリスちゃんを見つめている。

(……あの、シャルロッテさん? アイリスちゃんが悪い訳じゃないですよね? 今にも◯しそうな雰囲気なんですけど?)



「アイリス様、大丈夫ですか!?」

「――触れるな」

 アイリスの側に来ようとするダールトンやリアースレイ精霊王国の者達を、シャルロッテは底冷えする様な低い声で止め、同時に魔力の威圧を放って足を止めさせた。

「ぐうっ! なっ、何をなさいます。……シャルロッテ様」

「何を? ビアンカ姫と私の婚約者をこんな風にしておいて何を言うの?」

 ダールトンはシャルロッテの威圧に思わず膝をついてシャルロッテを見上げる。その目は冷ややかでありながら明確な怒りがあった。

(魔王、じゃなくてシャルロッテ? 流石にリアースレイ精霊王国に喧嘩を売る様な真似は不味いんじゃないの!? 確かにシャルロッテの案が崩れ去った怒りは分かるけども!)


「そ、れは、……先ずは本国に連絡しますので、確認を……させて下さい」

 ダールトンは含め魔力を尊ぶリアースレイ精霊王国出身の者達はレンリート王国やその周辺諸国の魔法使い以上の魔力を持っていた。しかし、それでもシャルロッテの魔力の威圧には耐えられなかった。

(ここまでの魔力を持っていたとは、やはりこの方も普通ではない)

「部屋を用意しますので。取り敢えず、中央領の巫女様に、話しをさせて頂くしかないかと、……存じます」

「此処でこんな目に遭わされたと言うのに? 貴方達を信用出来るとお思いですか?」

 シャルロッテは何も言えなくなるダールトン達を横目に「飛空艇に戻るわ」と言うとアイリスを抱き上げて魔導車の方に戻って行き、グランツ達も慌てて付いて行った。



「で? どうするのだシャルロッテ」

 飛空艇に戻ったグランツ一行。グズるアイリスを膝に乗せ、頭を撫でながら思案するシャルロッテをグランツはジトっとした目で見ている。

「その前に、貴女達はどちら側なのかしら?」

 シャルロッテが問うたのは飛空艇の乗組員達だ。飛空艇は国の秘匿技術の塊であり、他国で乗船出来るのが王族のみと言う特性からそのスタッフもリアースレイ精霊王国から派遣された者達になる。

「私達はレンリート王国のお客様をもてなす為に雇われています。なので基本的にはレンリート王国側と言って差し支えありません。――ただ、流石に本国の王族や大巫女様のお言葉であれば我々は従う以外ありません」

 代表で答えたのはメルロッテと言うこの飛空艇の総責任者の女性だ。

 実はアイリスの美容魔法の噂が飛空艇スタッフの間で密かに広まっていて、女性達によってレンリート王国の飛空艇スタッフになる為に激しい争奪戦が行われていたのだ。

 ――当然男達の入る隙間は無い。立候補しようモノなら激しい非難を受けただろう。

 そしてアイリスの美容魔法を受けた彼女達はこの環境を手放したくないと本気で考えているのだ。美容魔法の許可を出したシャルロッテの計算通りである。


「貴族や巫女様なら大丈夫と言う事?」

「レンリート王国にも巫女のイーリス様が居ますから、他の巫女様の言う事を聞かなければならないと言う事はありません。他の巫女様も遠慮して下さるかと思います」

「それに巫女様は貴族の中でも上位貴族並みの発言権を持っています。それを差し置いて貴族の言う事を聞く必要もありません」

「ただ、この様な事は私達も今まで聞いた事もありませんから、何処までの事態なのか分かりません。場合によっては王族や大巫女様のお言葉があるかも知れません」

(このままレンリート王国に帰ってもイーリス様が居るから間に入っていただければ大丈夫とは思うけど。……相手を不快にさせたら怖いわね)


「リアースレイ精霊王国と袂を分かつ訳にはいかないわね」

「それはそうだろう。けど、なら何であんな相手を突き離す様な真似をするんだよ。……心臓に悪かったぞ」

「あのままアイリスちゃんを取られたらどうするのよ? それに何かされたら損害を請求するのは当たり前の事でしょう? 国として舐められる訳にはいかないじゃない」

 愚痴るグランツにシャルロッテは更に「と言うか寧ろああ言うのは貴方の仕事でしょ?」と言うとばつが悪そうに視線を逸らしてお茶を飲むのだった。

「そんな事よりもアイリスちゃんよ。婚約が成立しなくなって家族しか引き止める材料が無くなったのよ? 家族ごと勧誘されたらどうするの?」

「それこそコレからの交渉次第でしょうね」

「もうっ、簡単に引き下がらないで下さいね?」

 美容魔法を手放したくないエウレカがシャルロッテに迫るが軽くいなされ、拗ねる様に念を押す。


「ビアンカが駄目なら別の、年頃の男とでも婚約させたら良いんじゃないか? 女になったんだし」

「年頃って、……何歳くらいよ」

「……え?」

 娘のビアンカが珍妙な謎生物の婚約者から外れると考えると機嫌の良くなったグランツは、口も軽くなって適当な案を出しエウレカにジト目で突っ込まれた。

「ええと、それは、……シャルロッテ?」

 見た目年齢で一桁の男児から実年齢で三十路男性まで選り取り見取り、とは流石に言えないグランツは言葉に詰まってシャルロッテに振るのだった。

「はぁ、何でも私に振らないで下さる? それにさっきまで男の子だったのに、男の婚約者を付けるだなんて言ったらあの子は本当に精霊王国に逃げ出すかも知れませんよ?」

「……止めとくか」

「そうですね」

 所詮グランツが言った案である。サラッと流されアイリスの最大の危機? は回避されるのだった。






 TSの理由、シャルロッテが余り振り回されてないな〜と思ったら出て来てしまいました。

 TS嫌いの方は少し我慢して下さい。

 ナージャはアイリスに性癖を壊されたと言う事で見逃してます。ミリアーナは、……これから

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