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まさかwebで ミステリー大賞に リベンジする日が来るなんて!  作者: ふりまじん
ここは私がミステリー大賞にリベンジする事になるのだろうか?

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ジャンル詐欺


メールが来た。サイトの企画の ほのぼの文芸 のエントリーのお誘い。

私はスマホを見つめながら思案をする。


ああ、あれから1年が経とうとしていたのね。


私は窓の外の桜を見ながら深いため息つく。

ほのぼの文芸大賞 は、日常の小さな発見をテーマにした、WEBではあまり人気の出ない作品を年に一度、WEB小説のサイトの方から支援してくれる、そんなありがたい企画である。

日頃の生活の、ちょっとした発見や気づき、食のや旬の食べ物など、スローライフで穏やかな作品を読んでくださるありがたい読者と、そんな身近な物語を書く作者を結びつけてくれるそんな、素敵な企画ではある。私、卯月の描くような不人気ジャンルの地味な話を、こうして応援してくれる事が嬉しくて、私はこの企画の応募のメールを受け取ると参加したくなるのだった。


でも、今年は、少し、事情が違う。

気がついてしまったのだ。まるで、舞踏会の招待状をもらったシンデレラのように。

私、もしかして、この企画と趣旨の違う話を投稿していたのではないだろうか?と。


まあ、私のところには意地悪な義姉妹も、運営さんからの警告も、AIからのエラーメッセージも来てはいない。そして、去年もたくさんの人から いいね を貰って、完結に向けて頑張っている、否、いた、作品だった。ああ、あれから、1年。放置してしまったのか。


なんだか申し訳ない気持ちはするけれど、エントリーには気がひける。

どうして、こんな事になったのかというと、認識の違いなんだと思う。


要項にはこう記されている。

『日常のほのぼのとした生活のエピソード』


私は仕事をしながら、子供の頃に憧れた小説家の夢を年老いた令和の現在、こうして、WEBで叶えている。

仕事を終えて、少しの時間、私はまるでイギリスのミステリーロマンの女王、アガサ・クリスティーにでもなったような気持ちで、主婦の秘密の楽しみとしてもWEB小説を書く という生活を表現しているつもりだった。

気持ちは英国の上品な夫人で、スローライフな生活を披露しているつもりだった。

そして、私の読者も、そんな私のスローライフを楽しんでくれているものだって、信じて疑わなかった。

確かに、内容はキリスト教の終末予言とか、超常現象だとしても、アガサだって、殺人事件を描いても、ちゃんと品のいい英国夫人って感じの作品に仕上がっていたのだから。


でも、今年、不意に気がついてしまったのだ。

私の作品って、ほのぼの文芸でエントリーしても大丈夫なのかって。


ああああっ。


と、頭を掻きむしりながら、未完の自作を検索した。出てくる。去年の思い出と共に。

その作品の題名は『ミステリー大賞』だった。




この話は、私の古い友人の克也というおっさんと図書館であって、オカルト話をするというもので、まだ、私が華々しい大賞受賞の権利が自分にもあると揺るぎなく感じていられた時から書いている作品だった。

私は、友人のダメオヤジとフリマの仲間で慰安旅行を企画していて、そのダメおやじ、剛の旅費を稼ごうとWEBで小説を書き始めた。田舎のおばさんの小金儲けの話が、超常現象の話にとって変わったのかというと、剛が死んでしまって、私もどうしていいのか分からなかったからだ。

そんな時、何か、神社と日本史を調べていた克也と図書館で再会して、そこで、思った。

何か、もっとディープな調べ物が出来るように、人気作家になろうと。


ああ、悲しいし、恥ずかしいわ。


で、そんないっぱい いっぱいの私の心の中では、アガサも私も、小説を描く主婦として、スローライフなイメージで読者も運営さんも見守ってくれているって、そう信じていられたんだもん。

はぁ 、もう、どうしよう。


でも、今年もお誘いのメールが来たし、去年、いいねをしてくれた人を思うと、何も言われてないのに、私の方がこのジャンルから離れるなんて出来ないわ。

だって、一応、要項通り、私の日常のスローライフ、なんだから。


とは言え、そんな言い訳、通じなかったら辛いし恥ずかしいから、何か考えないといけない。


苦節9年。 一次選考に一回引っかかってそれっきりの私ではあるが、そして、パソコンとか、機械類というものは苦手な部類でもあるのだけれど、AIに生成をお願いできなくても、私の脳内では様々なものを擬人化する能力はゲットした。そして、私は、積み上げられた本に語りかける。


さあ、この、困った状況をなんとかする、いい知恵のあるヒトはいるかしら?と。

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