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まさかwebで ミステリー大賞に リベンジする日が来るなんて!  作者: ふりまじん
マラキは誘う

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流れ星


山臥は私の言葉をあっさりと聞き流し、ワインをゆっくりと飲み干した。

そして、空のグラスを軽く自分の顔のところに持ち上げて昭和のお歳暮のCMよろしくウインクを私に投げた。


 はぁ。わかりましたよ。


 これでわかる自分にやるせ無くなりながらワインを頼んだ。次は白ワイン。

海鮮サラダ付きである。

 注文が終わると山臥はゆっくりと話し始めた。


 「話を中断してしまったね。なんだっけ、ああ。3Iアトラスのことだろ?そろそろ、その話題になると思っていたんだよ。」

山臥はしてやったりと笑い、私は少し驚いた。

「君と会う時はきっと人類滅亡の話になるからね。ちゃんと調べているよ。」

山臥はそういって胸ポケットの辺りを叩いてスマホを暗示する。

「ああ、山臥さん、スマホになったんだね。」

私は時代を感じながらそう答えた。そして、タダ飯を食べるにも様々な気遣いをする山臥の行動に感心する。まあ、それがあるからの付き合いでもあるが。

「ああ。週に一回、バイクで市営の温泉に行くんだけれど、そこだとフリーのWi-Fiが飛んでいるから、一日ゆっくり動画を見たり出来るんだ。」

山臥はそういうところはしっかりしている。これでギャンブルをしなきゃ、もう少し裕福だったと思えるんだけれど。

「そうなんだ…まあ、なんでもいいけれど、人類滅亡じゃないよ。今回は系外からの流れ星の話なんだ。」

私は少しがっかりしながら言った。ああ、他の女性と会うときは花とか、芸能人の話題を調べるんだろうな、コイツ。なのに、私は人類滅亡。

「知ってるよ。2025年7月に外国の天文台が発見した彗星だろ?」

山臥、わりとしっかりと情報を確認してる。と、同時に2025年の夏を思い出していた。7月。ああ、そういえば、この時、なんだか予言の噂が流れていたっけ。それも克也との揉め事の要因の一つかもしれないな。

 私はため息をついた。2025年7月5日。日本の漫画家のあるコメントが世間を賑わした。主にネットのオカルト系の動画でいろんな滅亡の話があった。山臥の話題はそれの事だろうか?

「まあ、ね。でも、この彗星は地球には近づかないから落ちてはこないよ。でも、なんだか、話題の流れ星だよね。って、私には関係あるのかな。なんかさ、克也さんが、8月の15日に何かがあるって言ってさ、富士山にミサイルの話してじゃない?それが、日が近づいてきたら、ミサイルから流星の類も入れるとか突然訂正のメールがきてさ。で、外れたと思ったら、そこからの大阪の火球。ついでに、このアトラスよ。はぁ。克也さんって、地球に隕石が落ちてくるとか考えてるんかな?」

私は渋い顔になる。

「どうだろうね?でも、動画で3Iアトラスこそが人類滅亡をもたらす『恐怖の大王』だって噂があるよ。」

山臥の言葉に頭が痛くなる。

「恐怖の大王って、アンゴルモアの大王を甦らせるんだよ。隕石となって落ちてくるなんてノストラダムスは言ってないから。」

はぁ。本当にため息である。そんな私を鼻で笑ってやってきたサラダをフォークを2つ使って上品に分ける。

「それは知らないけれど、なんだかマヤの予言が関係あるみたいだよ。マヤでは13というのは神聖な数字で、2012年から13年後の2025年が本番なんだそうだよ。」

山臥は適当な返事をする。そんな話、誰がしてるんだ???私は気になった。

「何、その説?誰がそんな事を。」

「え?そんな気になる?なんでも12月19日に地球に接近するらしいよ。で、22日に人類は滅亡するみたいだね。」

「みたいだねって。」

私はサラダを食べながら文句を言う。多分、2012年12月22日のマヤ暦の終わりから13年後という事にしたかったのだろうけれど、アトラス様は都合よくきませんよ。と、言うところだろうか。

「そう言われても、俺だって困るよ。ここのワインの旨さにもやめられなくて困ってしまうけれど。ね。」

と、甘えた顔をしてもこれ以上は酔っ払うから飲ませたくないな。と、私は山臥を睨んだ。

「コーヒーとってくるよ。アンタもなんか飲む?」

そう言って私は立ち上がった。

 そうそう人類が滅亡してたまるもんか。そして、克也の妄言なんかに付き合ってる場合ではない。そろそろ話を書き始めないと。

 そう考えていた。

 その時、私は思いもよらなかった。日中関係が悪くなる事もそして、私が連載をどうしようかと悩んでしまうことも。


 

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